第6話

 「あっ、先輩!」


「田中さん??どうしたの?学校で」


「まだ、田中呼びなのウケる」


「あ、そっか愛宮さんか」


愛宮さんは苗字を呼ばれて恥ずかしいのか、照れている。

「・・・馴れ馴れしく名前呼ばないで下さい!!」


 「えー、じゃあ田中さん?」


「愛宮でいいです!!」


「・・・」

本性隠す気ないな。


 「じゃあ、俺行くから」


「ちょっと待ってくださいよ、あのさっきから何でそんなにジュース持ってるんですか?」


噂と例の事件で愛宮さんの性格はよく知っているから、あのあと精神繊維で謝ったと聞いたが、これはわざと聞いてるな


 「パシられ中」


「ウケるんですけど」

最初からそれ言うためでしょ


 「なんで、平気でパシられてんるですか?」


さらに煽ってくる。


 「俺ボッチだから」


「じゃなくてですね、」


「まぁ言い返す気も元から、無いかな」


「・・・ダサいです!」


ひどい、そうだけど。


 「仕方ないので、私も一緒に持ってあげますよ。」

 優しい


「ありがとうでも、もうすぐ授業だからいいよ。」


「・・・最初から、・・・最初から一緒に持つ振りして断るつもりでした!!」


酷い!!


 愛宮編 完

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 本当は学校終わってからバイトまで時間はかなり開けてある。

 友達と遊べるように、


 だけど、今日は何も予定ない。


 いやいつもか(泣)


 「危ない!!」


俺は上から止まらないで落ちてくるベビーカーを何とかくいとめる。


 「ありがとうございます!本当にありがとうございます!!」


「いえいえ、それより赤ちゃんが無事で良かったです。」


「本当に貴方は命の恩人です。って、えアンタは」


「や・・・山口さん?」


俺を中学で虐めていた人だった。


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