南宮愛奈(なんぐう あいな)の日記 その16

●三月二十六日


サイレンの音で今日は眠れませんでしたの。


その間中、あの女性がずっと傘を返しに来たんですの。


律儀ですわ。


借りた傘を返しに来るだなんて。


私は傘を受け取ってほほえみかけると、傘を返してくれたんですの。


なんて礼儀正しい方なのかしら。


私はこのような女性になりたいですわ。

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