3カ月前 過4話 詩野×試練前
詩野side
ミカエラの言葉の意味が理解出来ないでいる。
「どういうことですか?」
詩野は疑問な表情で聞く。
「この教会はね、絶対たどり着くことが出来ない場所なんですよ」
「え?光琳と自分はたどり着いてるじゃないか」
「見つける為の条件とかあたしにあう為に、色々手順があるんですよね」
「なんなんだ?その条件は?」
「試練前に教えると一つは各地にある試練のダンジョンと言われている場所に同じ場所で累計120時間いることです」
「!?(その為にライブ配信をしたのか)」
「考えてる通りです。条件はライブ配信でどれだけの時間いたかをカウントしていきます。ただし、ダンジョン内は24時間までしかカウントされないので一度外に出る必要がありますがね」
「なるほどね。それなら光琳はどうして詳しく説明してくれなかったんだ?」
「それは、忘れているからです」
「忘れている?」
「そうです」
「ミカエラさん言ってることおかしくないか?」
「え、おかしいですか?」
「おかしいでしょ!もし、忘れているなら今回、光琳はこの教会にも来れないでしょ」
「あ、ミラミラ、こうやんは特殊だよ」
「特殊?」
「そう、こうやん自身は忘れてるけど、強くなる手順として身体が覚えてるのよ」
「つまり、自身は忘れてるけど、強くなる手順として身体が動いてるから説明出来なくても教えることはできるということだね」
「そういうことです」
詩野は納得する。
「それじゃあ二つ目はこの教会にたどり着くことです」
「おい?バカにしてるのか?」
詩野は怒り始める。
「何で怒ってるんですか?」
「現にたどり着いてるだろうが」
「さっきも言ったように条件を達成したとしても、例えこうやんと一緒に来てもこの教会には大半の人はたどり着けません」
「それじゃあ、たどり着けなかったものはどこに行くんだ?」
「………スキル開花をする祠には着きますね」
「え?」
「但し手順がわからないままなのでほとんど開花出来ずに終わりますね」」
「どうして、そうなるんだ?」
「さきほども言った通りですが、嘘偽りない答えと道筋が教会にたどり着く為の条件なんですよ」
「それはどうやって仕分けられているんだ?」
「それは、光琳が異世界化したノートにミラミラの生き方を書いてくれたことで条件は満たされましたね」
「なるほどね」
「後は、ダンジョン内の過ごし方が記憶されているので、それも条件になるかな」
「なるほどね(こんな条件みつけられるわけないじゃないか)」
「ちなみにこうやんは1つ目、2つ目の条件を無視して来ましたよ」
「は?どうやって来たの?」
「こうやんは1階のダンジョンを、掃除していたのよね」
「………は?は?どういうこと?」
「そのままの意味よ」
「掃除ってあれだけ広いダンジョンを掃除?」
詩野は言ってる意味を理解出来ずにいる。
「そしたら、試練のダンジョン側(AI的な物)が判断に困ったらしくて教会までの道を作ってしまったのよね」
「それでたどり着いたと」
「ええ、その当時は人形のように感情がない状態だったのよ」
「え?ミカエラは異世界人なのか?」
「そうだよ」
「何でそんなに感情豊かなんだ?確か異世界人は感情がないロボット見たいな感じで説明していたはずだがな」
「………感情が芽生えたのはこうやんのおかげだよ」
「何をしたんだ光琳は?」
「え、最初入って来た時は(汚い教会だな掃除して良い?)と言われましたね」
「その時のミカエラさんはどんな反応したんだ?」
「あたしも、あの時は(??)になって反応に困ってましたね」
「その後はどうなったの?」
「掃除を終えたこうやんは、仕事終えて満足したのか(また掃除しに来るね)と言って、その後もほぼ毎日来るようにはなりましたね」
「何回も教会には行けるの?」
「………普通は無理ですよ」
「なんで光琳は入りびたっているの?」
「光琳は掃除したいという明確な理由があるということで行けてる見たいです(一応条件満たしてはいるけどね)」
「………光琳って馬鹿なのかな?」
「そうですね馬鹿だと思いますが」
「うん」
「毎日のように来るたびに、無表情なあたしに何度も話かけてくれてね」
「うん」
「それで、気付いたら感情が芽生え初めてね。笑ったり怒ったりと表情豊かに出来るようになったんだよね」
「そうだったんだ良かったね」
「良かったのもありますし複雑な気持ちもありますね」
「そっか」
なんとなく詩野はこれ以上ミカエラの話に踏み入れることを止める。
「それじゃあ、試練をするから中に入って待ってて」
「ああ」
詩野は中に入ると懺悔部屋(告解室)のようだ。
(さて、まつ?)
突然真っ暗闇になり視界が見えなくなる。
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