3カ月前 過1話 詩野の動画配信×男介護士と食事をする。
詩野side
「ミュートする?それじゃあライブ配信する意味がないじゃない?」
「音はあると情報がばれてしまう可能性があるので、私のやり方にあわせて下さい」
「………わかったよ」
「後、ライブ配信の画面は暗くして下さい」
「どれだけ暗くするの?」
「他の人が画面見ても見えないレベルでお願いします」
「え?」
光琳の言ってる意味がわからずにいる。
「どうかしましたかね?」
「音をミュートにして、しかも画面をブラックアウトにして、ライブ配信する意味を教えてくれないかしら?」
「言葉で説明しても教えられませんし、信じて貰えない可能性があるのでまず聞かずにやって見て下さい」
「………わかったよ」
納得行かない様子で詩野は光琳の言う通り、音をミュートにして画面をブラックアウトの設定にしてライブ配信を開始する。
「それで光琳、ライブ配信を開始したら自分は何をすれば良いの?」
「適当に安全圏で24時間寛いでて下さい」
「え?」
詩野は戸惑いの表情を見せる。
「どうしました?」
「ダンジョンで寛ぐって正気か?」
「ええ、正気ですが、何か問題でもありますか?」
「大ありだ!」
詩野は大きな声を出す。
「大きな声出し過ぎですよ」
「普通ダンジョンで寛ぐ奴なんていないだろう」
「え、私と詩野がいるじゃないですか」
「………ああ、わかったよ」
詩野は考えることと突っ込むことをやめ、詩野はテントを組み立てて中で休み始めると光琳は白いローブを羽織る
「光琳?どこに行くの」
「ああ、私はここのモンスター退治して素材確保するので待っててください」
「え、じゃあ、」
「ダメですよ」
「何も言ってないでしょ」
「着いて来たいという話ですよね」
「……そうだけど」
「もし勝手に着いてきたら、ダンジョンから追い出して何も教えませんのでおとなしく待ってて下さい」
「わかったよ」
「それじゃあ行ってくるね」
「はいよ」
光琳はダンジョンの奥に入って行きいなくなる。
(私は適当に寛ぎたいが、こんな薄暗い中で24時間は地獄すぎだろう)
一人で不安になりながらテントでごろごろしながら、ひたすらに退屈な時間を過ごすと、途中光琳が帰って来る。
「ただいま、詩野」
「光琳、お帰り!!」
「どうした?何でそんなに喜んでるんだ?」
「だって、一人でダンジョンにいるのは、心細いからに決まってるからでしょ」
「………確かに心細いね」
「出来れば持っと早く戻って来て欲しい」
「………まあ、善処する」
「お願いします」
「詩野、それじゃあ、食事を食べるか」
「うん」
詩野は光琳に渡された缶詰めを食べ始める。
「あれ?光琳は何を食べるの」
「私はこれを食べます」
左手から何か青と赤に変色した肉の塊みたいなのが出て来る。
「それは、何の肉?」
「モンスターの肉です」
「え?」
詩野は驚く。
「さてと、燃やせるものと火を出してと」
左手から割れた薪を出してセットして準備を行った後、右手からすぐ燃えそうな紙とライターを出して火をつけて大きい串に肉を刺して焼き始める。
「さてさて、焼くまで待ちますか?」
詩野は缶詰めをたべながら肉をじーっと見ている。
「詩野どうしたんだ?」
「え、何か美味しそうだなと思って」
「………血生臭いが食べてみますか?」
「食べたいです」
「はいよ」
光琳は焼けた肉を左手から包丁を出し一口サイズに食べやすいサイズに切り詩野に渡す。
「それじゃあ詩野食べて見て」
「うん、頂きます」
詩野はモンスターの肉を食べる。
「!!!」
「美味しいかな?」
光琳は恐る恐る聞いて見る。
「美味しい!!」
「それなら良かった」
「うん、血生臭さはあるけど、食間は鶏のむね肉みたいで病み付きになる味で美味しい」
「食べられたなら良かったですが、まだ食べますか?」
「うん、食べるかな」
「それじゃあどうぞ」
二人でどんどんモンスターの肉をあっという間に食べ終える。
「ご馳走さま」
「お粗末様」
「さて少し私もテントで寝てますね」
「うん、わかったよ」
こうして二人はダンジョンで寝たりごろごろをしばらくしていると、光琳が声を掛ける。
「詩野、ライブ配信24時間立つからそろそろ終わるよ」
「ああ、そんな時間か長かったなあ」
ライブ配信を終了して動画機材を片付けてダンジョン内にある自宅に機材をおいて、そこからダンジョン入り口前に行く。
「詩野、お疲れ様」
「うん、光琳もお疲れ様」
「それじゃあ詩野、一回外に出て見てくれないか」
「外に出る?」
「そう、ダンジョンから出て見てくれないかな」
「何かあるの?」
「まあ、あると言えばあるかな」
光琳の言葉の通りにダンジョンの外に出る。
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