第21話 介護士×詩野の身体
「え?」
突然脱いで欲しいと言われ詩野は戸惑う。
「あ、誤解しないで下さい。別に何かするわけではないので」
「………わかったよ」
恥ずかしながら服を脱ぎ下着姿になるが両腕、両足黒い布で覆われた状態のままだった。
「申し訳ない黒い布を外して貰っても良いですかね?」
「………」
両足両腕の黒い布を外すと義手、義足だった。
「ありがとう。どうしてそうなったのか聞いて良いかな?」
「生まれつき両腕両足が自分はなかったんだ」
沈み込んだ様子で詩野は話をする。
「そうなんですね、聞いて申し訳ない」
「ああ、大丈夫さ」
「政府の政策で社会的弱者を切り捨てられた時に貴女は大丈夫だったんですか?」
「そりゃあ自分も切り捨てられそうになったからね」
「それなら良かったです」
「だけどね。自分は政府の理不尽な政策には許せなかったね」
詩野は怒り始める。
「私もそうですね。政府に対して社会的弱者を切り捨てたことは許せないし、今でも許せないですね」
「ああ、だけどね。自分には無力だったからね。だからおとなしくして、動画をとって異世界通貨を稼ぐ生活をして食いつないでるね」
「そうなんですね」
「それで私が身体見せたのがスキルの開花にどう繋がるんだい?」
「説明すると書いて貰った理由はスキルを開花する為に過去の生き方がきっかけでなります」
「どういうこと?」
「スキルの開花するきっかけは、今まで生きた人生の中でトラウマや一番印象に残っていることがきっかけで誘発して開花します」
「なるほどね。だから、私に今までの生き方を書いて欲しいと言ったんだね」
「そうですね。ただ、開花しても無意味です」
「無意味?」
「そうです無意味です。開花してから成長させないと使い物にならないんです」
「確か公式や掲示板にも成長しても使い物にならないと書かれていたな」
「掲示板の書いてる通り、成長させても全然実感が湧かない程度の成長で使えるまでに圧倒的に時間が足りないですね」
「ちなみに光琳、スキルを使えるレベルまでするのに、どれくらいかかるの?」
「………そうですね最低限使えるレベルになるなら大体ですが、5年くらいかかるかな」
「それじゃあ厄災級モンスターまでに間に合わないでしょ」
「大丈夫です。間に合わせます」
自信ありげに光琳は答える。
「簡単に言ってるけど本当に間に合うのかい?」
「………あなたの努力次第です」
「光琳、どれくらいの努力が必要なの?後、貴女ではなく、詩野って呼んで欲しいんだけど」
「では、詩野さんで呼ばせて貰いますね」
「ああ、よろしく光琳」
「さて詩野さん、あなたはこれから約3、4カ月で強くします。というか強くなって貰います」
「………そんな短期間で強くなれるのかい?」
「強くなれますが命懸けです。◯ぬきで詩野さんにはやって貰います」
詩野に目線を合わせる。
「ああ、やるさ。強くなる為には」
力強い目で光琳を見る。
「………今回は言葉だけで無責任とは言えないレベルでかなり過酷なことをしますよ。ですので無理なら諦めても構いませんので」
「嫌だね。自分はどんな訓練だと耐えてみせるさ」
「わかりました」
こうして詩野は過酷な訓練が始まろうとしていた。
どうも作者です。ガンガン書いて行きますのでよろしくお願いいたします。グダグダ感、文面、文体がぐぬぬ感ありますが良い感じに書けてると思います。
長い目で見てくれれば助かります。
次回から違うsideの話を終えて新章入りますので、よろしくお願いいたします。
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