第18話 小田切奈央のファーストキスとぼく

正式に僕はアイドルグループ『ミルフィーユ』の星野まりと小田切奈央の

マネージャーになった。


本当は嫌だ。僕にはそんな仕事をこなせるわけがない。

なぜこんなにも新しい出来事ばかり起こるのか。

まりさんと出会ってからだ。


そしてそのまりさんは今日も僕の布団で一緒に寝ている。

もちろん下着姿だ。


「まりさん、起きてください。朝ですよ」


「もうちょっとねたいぃ。ね、いいでしょ」


「ダメです。今日は部長の花菜さんに呼ばれているんですよ。

一部ミルフィーユの仕事でもあるんですから」


「ああ、そうだったね。じゃあ着替えなきゃね」


まりさんがおもむろに寝間着を脱ぎ始めた。


!!


「まりさん、ここで脱がないでください。おっぱい見えちゃいます」


「ふふ、見たくないの?」


「それは......僕も男の子ですから見たくないわけじゃないけど......」


「あら最近素直ね。じゃあご褒美に」


まりさんが服をもう一度めくり上げようとする。


ごくりっ


ぼくはまりさんのおっぱいを注視してしまった。


「あっ、奈央ちゃんに怒られそうだからやっぱやめとこ」


「え!?」


「そんなに見たかった?」

完全に小悪魔アイドルの顔をしている。

ぼくは完全に振り回されている。


「もういいです。はやく着替えてください!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「今日は休みだけど時間取ってもらってありがとうね。

大学から仕事としてフィーも支払うからよろしくね」

部長の花菜さんがまりさんと小田切にむけて話かけた。


「今日ってTV収録もあるって聞いてますけど大学で撮るんですね?」


まりさんもマネージャーの僕も詳しく聞いていない仕事内容だ。

社長からは大学で取材を受けるだけの仕事としか聞いていない。

インタビューのTV収録もあるって聞いていたが。


「そうだよ。今日はこのサークルとこのサークルに所属するミルフィーユの二人をフォーカスする番組なの。大学側もこのサークルは有名だし、TVで放映されたら新規学生集客にもなるからって域混んでいるのよ。ところでなんでイチローくんがいるの?」


「花菜さん、イチローくんは私たち二人のマネージャーなんです」


「そうなの。それなら使えるかもね」


(使える??どういこうとだろう)


「花菜さん、使えるって?」


「今日のTVインタビューで部長の私とミルフィーユの2人でしょ、さらにもう一人誰か参加して欲しかったの。それもダンスが苦手な人。このサークルって全国的にもダンスのレベルが高くて雲の上の存在って言われているじゃん。大学側からもっと素人もこのサークルにいるよーってPRして欲しいって言われたの。レベチのサークルだと入部希望者減るじゃん。大学側の目的は新入生の入学数を増やすことだからね」


「たしかにイチローくんならTV見た高校生もおれならわたしならこれくらいできるって入ってきてくれそうですね」


「そうなのよ。よかったわ。イチローくんが来てくれて」


「いやいや、ぼくは出たくありませんので遠慮を」


「ええぇ!出てくれないの?おねがい、でて??」


「いや、ぼくはTVにでるような人間じゃないので」


「ねえ、お願い。出てくれたら花菜お姉さんがほっぺにちゅってしてあげるから」


「えっ?」

ぼくは花菜さんのほっぺにちゅっを想像すると顔が赤くなってしまった。


「だってイチローくんて童貞っぽいもん。ほっぺにちゅでもよろこんでくれるかな~って」


「花菜さんは美人さんですし男の子ならそりゃちゅしたいですよ」

花菜さんは美人で気さくなタレントタイプだ。

まりさんはかわいくて男を魅了するアイドルタイプだ。

小田切はツンデレで清楚できれいな女優タイプだ。


「わかった!じゃあ、口同士でちゅうだ。これならどうだ!」


「いや、無理です!」


「まりちゃん、一緒に説得してよ~」

(うわ、まりさんから命令されたら絶対だ。おわった)


「イチローくん、花菜さんと私のチュウも付けよう!それでどう?」


「えっ!?まりさんもちゅう?」


「どうだ!それも口だよ。これならTV出てくれる?」


「え、え、いや、やっぱ無理です」


「なかなかしぶといわね。じゃあ最終手段ね」


(きた!ルール1:何でも言うことを聞くだ)


「花菜さん、わたし、そして奈央ちゃんもつけちゃう!

この3人のキスならどうだ!」


「え、ええ~!?小田切も?」


「いいよね?奈央ちゃん。私たちもするんだし奈央ちゃんもできるよね」


「は、はい。頑張ります」


「頑張るってもしかして奈央ちゃんてファーストキスまだだった?」


「はい......」


「それは止めた方が良いね」


「い、いえ!大丈夫です。イチローくんなら知り合いだし」


(えええ!いいの?ぼくとファーストキスして)


「ということでイチローくん、この3人のキスで手を打たないか?

いや、ここで手を打たないと奈央ちゃんはいつか他の男とファーストキスをする羽目に......」


「や、やります!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あとがき


ついに小田切とのキスが。

僕はこのあとどうなるでしょう。

気になった方は☆レビューをお願いします。

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