ゲームが終わった後の冒険譚~駆け出し冒険者と、トンチンカンな召喚者達~

蝉の弟子

まえがき

この作品は、小説の知識もないまま書き始めた処女作「続・冒険譚https://kakuyomu.jp/works/16817139554743767167」を小説の知識をしっかり学んで(https://kakuyomu.jp/works/16817139558314684778)からブラッシュアップを試みたものです。

今回は時間をかけて完成度の高い作品を目指すため遅筆になる事をお許しください。


またブラッシュアップした結果、小説冒頭のインパクト不足と小説の方向性がなかなか読者に伝わらない事が明らかになったため(改訂前:https://kakuyomu.jp/works/16817330649236796976)実験的にエピソードの順を入れ替えることでその欠点を克服できるか試す意味もあり、この改訂版を作成しました。

現在のところ、途中から改訂前と同じ話になる予定です。


 《《それから、この物語はカタルシスに浸る事を目的としていませんし、むしろ三国志や平家物語などの軍記物に近い作品です。

 リアルに冒険者というものが存在したら、リアルにゲーム内の人物が存在したらどういう事態が起こるかをシミュレートして物語に落とし込んだものであり、読者にカタルシスを与えるためにご都合主義なお話の展開にする事をあえて避けています。

 要するに、ご都合主義はシラケるし、あえて不都合なことばかりが起こって、なかなか思い通りにならない方がリアルで面白いって人向けのお話である事をまず断っておきます。》》



23/06/12追記:

 タイトルをより分かりやすいように「ゲームが終わった後の冒険譚~消えゆきし世界とそこに住まう数多のアバター達に捧ぐ~(改訂版)」から「ゲームが終わった後の冒険譚~『知』が足らねば話にならぬ、リアルファンタジー世界でアバター達を躾せよ~」に変更しましたが、これも気に入らず「何も知らない最強アバター達に、一般冒険者のこの俺が、リアルなファンタジー世界を教育してみた」にサブタイを更に変更。

 しっくりするサブタイになるまで、試行錯誤してみます。

23/06/19追記

 結局サブタイは「トイレの使い方から始まる、カイルの最強アバター教育日誌」にしました。インパクトがあり、尚且つ作品内容を読者が思い浮かべやすいサブタイトルになったと思います。


23/10/06追記:

 一話を除く各話に今回予告を追加。狙いは、この作品の本質の伝わりにくさを改善するため。

 順を追って話そう。まず問題なのは、我々が日々傍受している娯楽の正体とは何か?だ。

 それは刺激。日々のストレスを解消するための刺激だ。これは小説だろうが、漫画だろうが、映像作品だろうが、ゲームだろうが変わらない。

 しかし、刺激を得たところでストレスは消えないのだ。刺激は一時的に我々を気持ちよくさせてくれるが、すぐにその効果は切れてしまう。そして我々は、次の刺激を、もっともっと強い刺激を求め続ける。まるで麻薬中毒者のように、だ。

 それは無限に続く。餓鬼のようになって永遠に刺激を求め続ける無間地獄。そこを我々は彷徨っているのだ。

 過去の僕はそこからはい出ようとした。自分が完璧に満足できる娯楽を自ら作り、そこでこの地獄を終わらせるつもりだった。そして試行錯誤の末に、ようやく自分の欲に限りのない事を知った。

 要するに解決方法が違ったのだ。この問題を解決するには、問題の根本に目を向けねばならぬ。つまり、我々にストレスを与え続ける現実とどう付き合うべきか、だ。ストレスの多い人間ほど娯楽作品を必要とするが、ストレスの少ない人間はほぼそれを必要としない。大量のストレスを抱えながら大量の娯楽作品に囲まれ中毒を続けるのか、それともストレスを減らす道を探すのか、そろそろ好きな方の道を選んでもいいだろう。その一助をなすべきものとして書いているのが、この作品だ。

 舞台こそファンタジー世界だが、ゲームの中の住人の目で我々のリアル世界を観察させ、ストレスを生む病巣とストレスを受けずにそこでどう生活すべきかを見直す一助としようという訳だ。

 当然、てっとり早く刺激を与え続けてくれる作品に慣れた人にとって、こいつは分かりにくい。だから、それを少しでも分かりやすくしようと工夫したという訳だ。


 ちなみに「MFブックス10周年記念小説コンテスト」にも試しに応募してみたが、こいつは悪い冗談のようなものだ。彼等の求めている作品は刺激を数珠繋ぎにしたような作品であり、僕が書こうとしている物とは真逆のものだ。

 が、もしもこの文を彼等が読んでくれたのなら、なにかしらの問題提起にはなるだろう。求められるままに、永遠に刺激を増大させる事などできる訳がないのだから。

 蛇足かもしれないが更にもう一言追加するなら、大人はいつまでも寝ながら夢を見ている訳にはいかない。目を覚まし、夢を実現する道を模索しなければ、今の世の中の流れをみるに破滅だってしかねない。

 テーマどおりに大人に夢をみせるなら、もはや架空の中のみで語られる夢では足らないだろう。


23/10/11追記:

 またか、と思われるかもしれないが、サブタイトルを~ゲームの中の冒険者は、ゲームの外で何を得るのか?~に変更した。

 そもそも小説のサブタイトルとは何かと言えば、それはその小説で得られる刺激の種類を事前に読者に伝えるものである。食品に例えるなら、パッケージの”超激辛”とか”ジューシーフルーツ”の文言に当たる。

 だから元々のサブタイトルの~消えゆきし世界とそこに住まう数多のアバター達に捧ぐ~は作者の想いの吐露であったがこの役割を果たしておらず、作品の内容を異世界で無双する話と勘違いする読者すらいた。

 で、その問題を克服するため~トイレの使い方から始まる、カイルのアバター教育日誌~にサブタイトルを変更し、最も序盤の見せ場となるであろう話を先頭に持って来た訳だが、それでも問題は解決しなかった。カイルのアバター教育は序盤の山場ではあるが、それが序盤のウリの全てではなく、それだけがおいしい部分でもない。だから、それだけがこの小説のウリで、それ以外の部分は無駄が多いと勘違いされても困るのだ。

 そこで各話の最初に今回予告を追加して話毎に見どころやテーマが変化していく事を強調し、サブタイトルも序盤の見せ場から作品全体を通してのテーマに変更した。そもそもが単一の強い刺激を読者に与え続ける作品ではなく、大きなテーマに沿って様々な側面描写や変化を与え続ける作品なのだから、これが今現在考えうるベストなのではないかと思う。


23/10/11追記:

 またまたサブタイトルを”~駆け出し冒険者と、トンチンカンな仲間達~”変更。詳しい理由は近況ノート(https://kakuyomu.jp/users/tekitokun/news/16817330668295924325)にまとめましたが、簡単に言うと以前のサブタイは作品のテーマを率直に表してはいるものの、無味乾燥で味気がなかったので変更しました。


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