第3話 ChatGPTに相談する
俺は、プロポーズを断る方法を考えている。
知恵袋に聞いたら、即答で「諦めろ。無理だ。」と言われそうだし。
そうですね。
俺も同感です。
もう……疲れましたよ……。
なんでこうなったのか? 答えは簡単だ。
俺が酔って
寝ている間に、社長であるエドワード・アルバーンと過ちを犯してしまったからだ。
なんでこうなった?
俺が知りたいよ!
しかも、何故か俺が女役だった!!
意味がわかんねぇよ!!
でも、それはそれで良かったかもしれない。
わぁぁぁ!!
エドワード・アルバーンは、見た目はいい。
周りから何が問題なのかと言われるくらいに整った顔をしている。
仕事は出来るし、有能だ。
あ! そうだ!
今、話題のChatGPTにプロポーズの断り方を相談しよう! これで解決するはず!
なに? なに?
プロポーズを断ることは、非常に難しい決断であり、誰もがしたくないことですが、時には避けられないこともあります。
そこで、プロポーズを断る方法を教えましょう。
実践あるのみ!
やって、やろうじゃないの!
1. 率直に話す
えっと……、まずは……、エドワードさんに正直に話せば良いのかな? よし! 俺は、覚悟を決めた。
エドワードさんの目の前に立って、意を決して口を開いた。
「エドワードさん。あの……、すみませんが……、お付き合い出来ません。」
「どうしてだい? 僕は君を愛してるんだ。」
2. 感謝の気持ちを示す
これは……、うん。
まぁ……、やってみるか……。
「ありがとうございます。とても嬉しいのですが……、今は貴方とは結婚出来ないんです。」
「どうしてだい?」
3. 彼の気持ちに共感する。
これしかない!
俺は、エドワードさんの前に行き、彼を見つめた。
そして、勇気を出して言った。
「……結婚したい気持ちはわかりますが、今は無理です……。」
4. 伝え方に気を配る。
ここで大事なのが、自分の想いを伝えることではなく、相手のことを思いやるということ。
エドワードさんに嫌われないようにしないと……!
「……俺、まだ28歳で未熟者ですし、社長に釣り合うような男じゃありません。」
5. 詳しく理由は伝えない。
ただ、相手が傷つく言葉を言わない。
ここは慎重にいこう。
エドワードさんを傷つけてはいけない。
「理由は、その……言えないんです……。ごめんなさい……。」
これで、どうだ!
エドワード・アルバーン!!
「カイ、ChatGPTに相談したね?」
「えっ!?」
なんでバレたの!?
「ふむ。まぁ、いいだろう。だが、残念ながら、君の悩みは僕には通用しない。」
「うぇ!?」
「カイ、君は嘘が下手なんだ。すぐにわかるよ。」
「あっ……」
「さぁ、カイ。もう一度言うよ。結婚しよう。僕の夫になってくれ。」
「えっ!? ちょっ!? まっ!? 待って下さい! ちょっと! 待って! タイム! タンマ!」
「ダメだよ。待たないし、待てない。それに、カイが僕のプロポーズを断ったとしても、クーリングオフは受け付けていないから。諦めて、僕の夫になってくれないか?」
「え!? それって!? どういう意味ですかね? え? もしかして、クーリングオフってあるんですか? ないんですか? どっちですか? ねぇ! 教えてくださいよ!」
「ふふ。秘密だよ。」
「いやいやいや! ずるいですよ! どっちかハッキリして下さいよ!」
あー!
もう!
本当にこの人は!
俺の話を聞かないし!
人の話は聞かないし!
俺のこと追いかけ回すし!
もうやだ!
やだやだやだ!
「カイ。君がYESと言うまで、僕は諦めないよ。」
いやいやいやいや!
もう諦めてよ!
なんでそんなに執着するんだよ!?
「カイ、愛してるよ。」
「いやいやいやいや! だから、俺の話を聞いてください! お願いします!」
ダメだ!
逃げよう!! 「カイ!」
「ぎゃああ! こないで! 来ないで!」
「待ってくれ! カイ!」
「無理です! 嫌です!」
ああああぁぁ!!
なんでこんなことにぃ!?
助けてくれぇぇ!
隗 頎弘
27歳 黒髪、普通体型、独身、仕事営業。
ChatGPTに相談した結果、俺は逃げた。
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