第15話 虚言癖のおばさん


おばさん「あの人は朝来たらいつもどこかしら痛がってるのよ〜嫌になっちゃう。それに私はここに入ってすぐにお金貸してって言われたの。ありえないわ」

りり「えーそうなんですか?お金貸してはないです。それに毎日痛い痛いって言われてこっちまでやる気無くなっちゃいますよね」

おばさんは毎日不満を溢していた。

もちろん私も不満があって話した。


おばさんは入ってくる新人には厳しい。

おばさん「あの子私に向かって顎で指示してきたんだけど!ありえないわ」「あの子私が怖くないのかしら」

入ってくる新人は必ずおばさんを顎で指示してくるらしい。

完全なる被害妄想だ。


私は他のスタッフとも仲良くなり普通に仕事をこなしていった。


ホールではある時間にお客さんの席にある灰皿を回収する事になっている。

お店は小さい。もちろん席同士近い。


男性のお客さんに胸が当たる…


りり「灰皿回収の時胸が当たるから嫌なんですよねー」

私は何も考えずにおばさんに話した。


ある日、早番専門組で居酒屋に行く事になった。

早番専門の男性社員も子供達も含め。


すると43歳おばさんはいきなり私にキレてきた。


おばさん「りりちゃん、私言いたい事があるのよ!胸が当たるからって灰皿回収したくないってワガママ言ってんじゃないわよ。それにこの人の悪口言って楽しい?」


りり「はい?悪口言ってないし、あれが悪口ならあなたもずっと悪口たらたらだったじゃないですか?

私だけ責めるのおかしな話ですよ。」


おばさん「私がいつこの人の不満を言ったの?やめてちょうだい。この人も一生懸命頑張ってるのよ。」


りり「いや、まずですよ。私に対して不満があるのはいいとします。だけどこうやって居酒屋で他のお客さんがいる中でいきなり怒ってきて場を壊して、ましてや子供達がいる前でやる事ですか?」


おばさんはずっと怒り続けてる。

私は子供達が見てる前でよくないと思い落ち着かせようとした。


りり「わかりました。すみません。とりあえず落ち着いて下さい」


おばさんは落ち着く事はなく33歳と一緒に出て行った。


一緒に来ていた男性社員は一部始終を見ている。

男性社員もおばさんが普通ではない事を分かっていた。


それからはおばさんの嫌がらせが一年続いた。

社員に頼まれた事をカウンターの中で作業しているとサボるな!と怒鳴られ周りのスタッフには私の嘘の噂を流す。入ってきた新人には初日に必ずあの子には気をつけて!と言う。何度上司に相談したか。何度店長に相談したか…。

だが話の場を設けてくれるが丸め込まれて和解させるだけ。私もその度おばさんを許してしまう。

和解して、嫌がらせが始まり、和解して。の繰り返し。

店長は次やったらなんとかする。と言ってくれたが和解させての繰り返しでまたその場が終わる。


家帰ればご飯の準備に子供達とお風呂。

想太は相変わらず子供達の事を見ない、お金がないから気持ちにも余裕がなくお互い喧嘩の日々、喧嘩の度に発狂する想太、強制的な性行為。私の給料は全部想太の管理で支払いに回る。


私も発狂するようになっていた。


息抜きだったお母さんとの電話もお母さんのちょっとした発言に腹を立てた私は電話をする回数がかなり減っていた。


限界だった私は離婚した後の事を考え出した。

いくら支払いに回っていくら食費に使っていくら残るのか…

子供達の前で毎日喧嘩を見せるなら離婚して3人で暮らした方がいいや。私の給料ならギリ生活できなくはない。そう思い想太に離婚を切り出した。







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