さんばそうの巻

カイピリーニャ:ピンガとライム、氷と砂糖はたんまりで

 このエッセイもどきは料理やコース名を見てなんとなく思いついたことをこじつけて書き連ねるというものであるが、さすがにネタが尽きてきた。

 だから、たまには名前そのものの話からはじめてみよう。どうせ、すぐに関係ない話に転がっていくにちがいない。


 カイピリーニャというカクテルが好きだ。

 ピンガとかカシャーサというブラジルのサトウキビ蒸留酒とライム、砂糖、氷だけで作る簡単なカクテルだ。

 私はカブトムシみたいなものなので、砂糖多めで楽しんでいる。

 

 暑い時期に肉料理でもつまみながら飲むとなかなかいける。

 本当ならばブラジル料理のレパートリーが色々とあれば良いのだろうが、私が知っているブラジル料理はフェジョアーダとシュラスコぐらいしかない。

 シュラスコは家でやれるようなものではないし、フェジョアーダもそれなりに大変そうだ(フェジョアーダはカジン担当料理である)。

 しょうがないので南米(+テクスメクス)縛りくらいにゆるくして、タコスやエンチラーダ、ファヒータのときも飲んでいたりする。


 これらの料理に使うトルティーヤ、わたしはフラワートルティーヤ派である。

 とうもろこしのほうが本格的なのだろうが、入手難易度と慣れでこういうことになった。

 最近の物価高の影響をもろに受けて、フラワートルティーヤの値段も上がってしまった。大食いの私は目に涙を浮かべている。

 これからどうすればよいのだろうかと涙目で新聞を読んでいたら、穀物の値段についてのニュースがあった。今年は小麦粉の値段があがる一方、とうもろこしは安いのだそうだ。ならば、コーントルティーヤを使えば、私の腹も安価に満たせるのかもしれない。

 ここは本格的にかつ本格派を目指してコーントルティーヤ派になるかと思ったが、すぐに問題にぶちあたった。そもそも近所でソフトタイプのコーントルティーヤを見かけたことがない(ハードシェルはどこにでもあるが、私はソフトタイプで巻きたいのだ)。


 トルティーヤプレスが仲間になりたそうにこちらを見ている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る