あがり:レイティング

 年甲斐もなくゲームを楽しむ。

 スマートフォンのゲームにはついていけないので、ゲーム機派である。

 このサイトにセルフレイティングがあるようにゲームにもレイティングというものが存在する。

 一応、なんらかの団体があるが、基本セルフレイティングらしいあたりもここと同じみたいだ。


 私が書くものはたいていセルフレイティング指定済である。

 そんな自分がやっているゲームをみたら、そのほとんどがZ指定というものだった。

 Z指定、すなわち一八禁というやつである。

 ここのサイトのレイティングがR15相当のはずだったから、さらに過激だ。


 といっても、性的なものではない(信じて欲しい)。

 暴力表現で規制が入っているものを私は好んでやっているらしい。

 物陰に隠れてファンタジー世界の怪物や山賊を弓矢で撃ったり、物陰からモヒカンの強奪者たちを狙撃したり、物陰から敵に飛びついて飛び出る刃で一突きしていることが多い。

 常に物陰に隠れているのはゲームの中でさえ臆病だからだ。


 唐突にゲームの話から本の話に戻る。

 夏休みに預けられる祖父の家には書斎があった。

 私のエログロ初体験は書斎にあった数冊の筒井康隆の本である。

 不条理で悪趣味(褒め言葉)な短編の数々はとても魅力的であった。


 そのようなものを好み、今なおモヒカンの自キャラ(注)でヒャッハーとか言いながらモヒカンを撃つゲームをしたりするけれど、私は基本的に虫も殺せぬ人間である。

 ゲームで暴力性がなんたら、子どもに読ませたくない、くそくらえだ。いや、下品な言葉を使ってはいけない。お通じで出た元食べ物食べてあそばせである。


 そういえば、『アラーの神にもいわれはない』という小説がある。

 ここのレイティング的にいうと、暴力描写、性描写、残酷描写全部盛りである。

 というかそれ入れても消されるレベルじゃないかしら。

 (ついでにいえば、六〇ページにもおよぶ訳注つきだ)

 でも、この小説は高校生のゴンクール賞なるものをとっているのだそうだ。


 この話、少年兵の話である。

 だからといって、それで世界の悲惨さを学べ的な方がいらしたら、私はお通じで出たものを投擲してやるに違いない。う○ちへっどしょっと!

 教育に悪いも教育に良いもどちらも私の腑には落ちてこない。

 たくさん読んで物語の世界で遊ぶでいいんじゃないの。

 

 文字というのは映像に比べて直接的でないメディアだ。

 だからこそ色々なものが楽しめるし、ショッキングなものにだって耐えられる。


 子どもはそんなにバカじゃない。

 レイティングがあろうがなかろうが、いくらでもすり抜けるのはいるだろう。

 願わくば文字の世界で思う存分泥と血(そして、う◯ち)に塗れ遊んで欲しい。


 う○ちだん!


(注):操作キャラクターはモヒカンや逆モヒカン、落ち武者ヘアでつくることが多いが、実物の黒石はまだフサフサしている。嘘じゃないからここ嘘じゃないから。

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