カリフォルニアロール:ローリングアタック
次郎丸(仮名)は我が家序列最下位である。
おやつをあげるのも太郎丸(仮名)が最初、次郎丸(仮名)があと、散歩帰り、家に入るのも太郎丸(仮名)が先、次郎丸(仮名)があと、撫でてもらうのも太郎丸(仮名)が先、次郎丸(仮名)があと、徹底している。
しかし、見方を変えると彼は末っ子でもある。
この末っ子は自分の立場を利用して甘えるのが得意である。
太郎丸(仮名)がおもちゃで遊んでいると、走り寄って奪っていく。そのおもちゃで遊びたいのではない。太郎丸(仮名)が遊んでいるおもちゃが欲しくなるのである、この末っ子は。
太郎丸(仮名)が暇そうにしていると、走り寄って転がって腹を出して甘える。
全力ダッシュからの回転甘えでは太郎丸(仮名)に強烈な蹴りが入っている。さながら大車輪キックである。ローリングアタックである。
おもちゃを取られようと、大車輪キックをくらおうと太郎丸(仮名)は次郎丸(仮名)を許している。
溺愛している。
そのぶん、彼はつまらないときには次郎丸(仮名)にマウンティングをしたり、転がしたりとやりたい放題である。
そんなとき、次郎丸(仮名)はうにゃうにゃと吠えながらも、されるがままである。
見ていて飽きない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます