大トロ:続笑顔
太郎丸(仮名)は先住犬で年上でもあるので次郎丸(仮名)よりも序列が上である。
次郎丸(仮名)がパピーから成犬となるあたりで、かなり喧嘩をして悩ませられたものだが、今は序列がしっかりと保たれている。
太郎丸(仮名)は次郎丸(仮名)より序列が上であるので、好きなときに次郎丸(仮名)にマウンティングをする。このときの太郎丸(仮名)の笑顔はきらきらしている。楽しくて仕方がないようである。
楽しくなりすぎた太郎丸(仮名)は、たまに下剋上を狙って私にマウンティングをしてくることもある。もちろん、私のほうが序列が上なので、そのときはつかまえて、「ええケツしとるな」と耳元でささやきながら、やり返している。このときも太郎丸(仮名)はきらきら笑顔である。脳内で何か出ていて、何があっても楽しくて仕方がない状態なのだろう。マウンティングハイである。
さて、我が家で序列的に一番下の次郎丸(仮名)はどうしているかというと、自分よりも大きなぬいぐるみにまたがってマウンティングをする。
このぬいぐるみ、次郎丸(仮名)が私の実家でねだってもらってきたものだ。こいつは妙にねだり上手で欲しい物をひっぱってきては「いただけますか」と目で訴えることができる。実家に行くと一回につき三つくらいはおもちゃを貰って帰ってくる凄腕甘えん坊である。
さて、おもちゃは太郎丸(仮名)と次郎丸(仮名)は共用なのだが、このでかいぬいぐるみに関してだけは太郎丸(仮名)は一切興味を示さない。
ひとしきり遊んでもらって満足した次郎丸(仮名)は今日も笑顔で大きなぬいぐるみにまたがり高速で腰を振り続ける。この笑顔を表現するのにふさわしいオノマトペは、「にちゃぁ」である。なんともアレな笑顔だ。
この光景をみて色々と思うことはあるのだが、それを書くとエロ関連の警告がきそうなので書かない。
太郎丸(仮名)がこのぬいぐるみに興味を示さない理由もわかるような気がする。
うん、君の弟はちょっと変態っぽいよね。まぁ、君も大概だと思うんだけどね。
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