コントルノ:図書室のSF
小学校二年生になると図書室を使う権利をもらえた。
先生が連れて行ってくれた図書室は読みきれないくらいの本がたくさん並んでいた。
本当にわくわくした。
ルールを教えてもらう。
その日から、上限一杯借りた。
三冊だったか五冊だったか、食事前に読み、食後に読み、布団の中で読んでしまった。
読んでいる本、返す本、新しく借りた本。ランドセルの中には常に図書館の本が入っていた。
お気に入りは少年少女向けに書かれたあるいはリライトされたSF小説だった。
リライトが混じっていると言えるのは、後年『トリフィド時代』の映画を見て、昔似たような話を読んだことをを思い出したからである。
今、ふと思い立って調べてみたら、どうやら私が読んでいたのは、少年少女世界SF文学全集というシリーズらしい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/少年少女世界SF文学全集
この全集にはけっこうおどろおどろしいものも、救いのない話も含まれていた。
しかし、本格的にホラー的なものに触れるのはそれより約一年後、近所に公立図書館ができてからである。
心霊写真集を読んだ私は夜中にトイレに行けなくなり何度も母に泣きつくことになる。あの頃から怖がりであった。
ただ、どこかしら恐ろしく、また救いのない物語を好むところがあるのは、幼き日のSF文学全集(と心霊写真集)の影響なのかもしれない。
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