止肴:ナンバーワンもナンバーツーもとめられない

 本の雑誌で特集もされていた本屋に行くとナンバー2う○ちがお外に出たいと主張し始める問題。これを「青木まりこ現象」(注)という。

 私は典型的な「青木まりこ現象」症候群で、トイレの綺麗さ使いやすさと本屋の評価がほぼ一致している。


 そうでなくとも、お腹を壊しやすかった。

 だから、トイレの確保はつねに問題である。


 日本は素晴らしい国である。

 トイレがそこら中にある。

 外国ではそうもいかない。

 たまにうろつくことのあった外国の街ではトイレがそこらへんに生えていた。

 なんでもまるごと洗浄タイプらしい。

 しかし、その立地(普通に歩道の脇に生えているのだ)といい、まるごと洗浄という聞いたことのないシステムといい怖くて入れるものではなかった。


 にょきにょきトイレを除外するとなると、大抵のトイレはデパートを除き有料である。

 結局、私がお世話になったのはカフェのトイレである。

 ここならばコーヒーか生ビール頼んだついでに便所にいける。なお、そんなものばかり頼んでいるのだから近くなるのだという異論は認めたくない。


 こんちは! コーヒー一杯お願いします、それとトイレ行きたいんですけど。


 なんとも情けないが、お洒落っぽさでは世界の中心(の都)であああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!)と叫ぶよりはましである。そこに愛はない。黄土色のセカチューなんて嫌である。じゃなくて、世界の、なんとしてでも、それだけは避けたい。

 

 トークンやらカギをもらってトイレに行く。

 金隠しがあるのが和式ならば、足置き場しかないのはなんというのだろうか。

 便座がないなんてこともあった。

 どちらにせよ下半身のトレーニングになかなか良いのではないだろうか。

 あいつらムキムキなのはこれが理由か(おそらく違う)。


 外国に行かなくなってしまったので、最近の事情は知らない。

 改善しているのかもしれない。

 思えば日本のトイレ事情もずいぶんと改善した。

 駅や公園のトイレですらトイレットペーパーがあるぐらいだ。

 昔は新聞紙が積んであるとかだった。


 汚い思い出話を長々としてしまった。

 せめて最後に役立つ話をしよう。

 新聞紙はしっかりと揉んでから使うのが吉である。


注:これについてはレファレンス協同データベースに問い合わせている方がいた。

https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000067957

初出は一九八五年、私がこれをリアルタイムで読んだわけはないはずだが、よほど共感者の多い話だったのだろう。その後も複数回取り上げられているらしく、私はそれのどれかで知ったらしい。なお、調べ物したい時には司書さんに頼るのが一番である。

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