#39 婚儀にまつわるETC 永遠の死語

一生懸命部屋の書棚を整理してて一息ついた時に

「あれ? 私これをしに この部屋に来たんだっけ?」

と思った事ありませんか?  今の私です

昭和の婚儀シリーズ途中で ちょっと季節の話題に移ったら…

そのまま すっかり忘れておりました

こういうことは おばばアルアルなので ご容赦くださいませ

 (まあ 電化製品も大阪万博も 続きが残ってますが)


という訳で #27~#31 の続きです

永遠の死語とは 〝花嫁修業〟です 本当は#27見合の前に書く事でした

花嫁なんて修業してなるようなもんじゃないし 

なんならスキップして母になるのもOKな現代 永遠の死語だと思います

     人様の娘をほめる時の

     「気が利くねえ いいお嫁さんになれるねえ」 

     「これはもう どこに嫁に出しても恥ずかしくないお嬢さんだ」

     も セットで死に絶えてますね

     ルッキズムも厳しくなった現在 どう褒めたら正解でしょうか?


花嫁修業の内容は土地柄や時代によって 色々数限りなくあるようです

群馬県出身のおばさんからは機織りが出来ないと貰い手がないと

言われたとか 鹿児島県の士族のおばあちゃんは薙刀が必須だったとか

聞いた事があります 


で これが正解ではないですが 私及び友人の激セマな体験から

1 よほどのお宅に嫁がないと使わないもの

2 一見 役に立ちそうだけど 実情はう~んなもの

3  その他

に分けてみました


1: 茶道 華道 

 近所で 同じ先生が表千家茶道と池坊流華道を教えていたので

 小学校の高学年から中学にかけて通ってました

 週一で3年も通えば 一番下の免許(資格?)がもらえました

 もちろん ただではありません(受験料と合格御礼)

 通称〝かまぼこ板〟が頂けると聞いてましたが 見た事ないです

       かまぼこ板 とは看板のサイズです(比喩だったのかな)

       〝○○流 授教所〟とか〝教授〟とか書いてある大きな

       木製の看板が掛けてある個人宅を見た事ありませんか? 

       あの看板のサイズが格の証明なのです 

 かまぼこ板サイズでは当然 外に看板かけて弟子を取る事はできません

 弟子も上の方になると 流派の家元のところで試験を受けるので 

 そこに送り込めるもっと上の資格を取らないと師匠は名乗れない訳です 


 特に興味もなくて 教室とか開けないならなんで通うの? 

 もちろん 見合い写真に付ける釣書に ○○流茶道 ○○流華道 と

 書く為です ギリ嘘ではないレベルですが

 まあ 上流のお嫁様になれば お茶会でお客様をもてなしたり 

 日々 花を活けたりで有効活用できますが 

 うちらレベルでは 嘘ついたと責められる機会もありません


2:料理 裁縫 

 花嫁修業の王道 四本柱は お茶にお華に裁縫・料理でした

 西の横綱大関 と言ったところでしょうか 役に立ちそうですが


 クッキングスクールは花盛りでしたね 

 行きましたよ Tクッキングスクール これがね

 教科書の他に大量のお料理カード買わされて でも教室では

 そんなの少しも作らない オーブンある家も少なかったのに

 Xマスの丸鶏の焼き方とか フルーツポンチの作り方とか

 スイス大使館協賛のチーズフォンデュみたいな料理とか

 インド風ナントカ とか ブラジル風カントカ とか

 昭和中期にどこの家の食卓にだすんだよっ というようなんで

 習ったもの 一度も作らなかったですね主婦期に

       娘はクックパット世代ですから 無難に美味しいもの

       作れてて レパートリーも広げてて うらやましい


裁縫は洋裁と和裁があって 

和裁の教室が畳部屋で正座なのが辛かった事だけ鮮明に覚えてる

手習いの子供用浴衣以外 作ったもの着てないし二度と縫えません

子供たちの羽二重の産着は祖母が縫ってくれました

孫の羽二重産着のサイズを直して 初節句に着させられたのが

唯一 習っててよかった事でしょうか


洋裁はOL(当時)さんや大学生とB化服装の夜間部に通ってました

2年通って卒業式の後 副担任から「実は私は18で一番年下です」

と言われました 学校から口止めされていたそうです

とにかく 洋裁の道に進みたくて中学卒業後昼間部に入学し

成績を認められて 夜間の副担任を任せられたのだと聞いて

この若さで 自分の道を真っすぐに進んでいる人がいる事に

すっごいショックを受けた事を覚えています


後になって 子供の服をいくつか縫いましたけど そこが限界

習ってなくても 縫えそうなやつばっかりです


それでも ここまでは私も一応年単位(1~3年)で通いました


その他というのは釣書に賑やかし みたいに書き連ねるやつですわ

(日舞とかピアノとかバレエとか習字とか 英会話習ってた子もいました)

この娘はこんなに大事に育ててきましたんえ(京都弁になってる)

という〝暗黙の押し付け〟でんな(こっちは大阪弁)


うちは母が気まぐれで負けず嫌いだったので 誰かが習ったとか

ふと思いついたとかで かなりの種類の習い事しましたが

母が飽きたり 先生にムッときたりすると 大体一年もたずに辞めたので

習った事ある は嘘ではないんだけど 名前はあげたくないです


自分で習ってよかった 役に立ったと思うのは ソロバンとワープロ

それに 所得税法(税理士未遂です)ですね

今時の花嫁には こっち(電卓とCPに変えて)の方が役に立つと思いますよ 


  

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