#20 東京オリンピック 巷の思い出(開幕です)

開幕の年までは「なんや それ?」状態が続いていたのに

近づいてくると 日本国民どんどん盛り上がってきた

最近?では 日本開催のサッカーやラグビーWカップでも

みられた通り「ルール知らんし」と言ってた人まで巻き込んで

熱気が雪崩のように日本全土を飲み込んでいきましたね

  無から有が生まれた感は オリンピックが一番だった

  と体感しています


特に開催地の東京では官民そろって 盛り上げてましたから

町には万国旗と白地に日の丸と金の五輪マークがあふれ

   これ 今でもセンスいいデザインだったと思う

   五輪が一色というのは趣旨からはずれてるかもだけど 

何かといえば「世界の人がやって来る 恥ずかしくない行動を」

と言われてました 住んでるあたりでは誰にも会わなかったけど


急遽「スポーツ少年団(だったと)」が結成され

近隣中学の体育系クラブの少年が勝手に登録されて

    同じクラスにいた本人がそう言ってた

    ここで〝少年〟限定が昭和なんよね

それぞれ 担当の国を割り当てられ 開催期間中は

毎朝 団の制服で代々木まで行って定時に一斉に

それぞれの担当国の国旗を掲揚するという任務

翌年には卒業したから 後日談は聞いてないけど

多分 活動はそれだけで終わったと思う

私らは 業務直行の為 遅刻公認だったのがちょっと

うらやましくて 癪だったくらいの反応だった


開会式の日は休校で「生涯に二度とない祭典なのだから

よそへ遊びに行ったりしないでテレビで開会式を見なさい」

と言われた(なんと 二度目があったけど)


でもね 外国の大会(という認識)でも 日本の式典と同じく

なんか知らん人の挨拶長いのよね(あくまで個人の記憶ですが)


天皇の開会宣言(初めて聞くような大きな声でびっくりした)

聖火点火 オリンピック旗掲揚等 釘付けになるシーンもあったけど

中坊はすぐ飽きる 入場行進も 初めは食いついたものの

とにかく長くて 日本は待っても待っても出てこないし

   開催国は最後というの 全く知らなかった 

なんかもう飽きちゃって他の事やってたら 電話が鳴った

クラスメートが興奮気味に「見た? 外 外 空!」って

家の黒電話から窓の外の空は見えない 

すぐに走って物干しへ  目と鼻の先の代々木上空の

真っ青な空に ブルーインパルスの描く鮮やかな五輪の雲が

見えた きれいだった


これが開会式で 一番感動した瞬間でした

電話してきてくれた友人に 今も感謝です


いつの間にか日本というか東京に こんなに沢山の外国人が来てたんだ

とぎっしり並んだ選手団を見て 実感しましたね

そして 列を離れて写真撮りに行くやつ 大笑いしてはしゃいでるやつ 

完全に背中向けてしゃべってるやつ を見て信じられませんでした

もちろん 日本選手団は一人も列を崩さず じっと前を注視してました

     なんちゅう行儀の悪い連中か と思ったんですが これが    

     後に 閉会式を見て 本当に感動の涙を流す伏線になるとは

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