コネクト

コネクト

好きな人が居なくなる訳じゃない

好きな人と一緒に過ごした居場所がなくなるだけ

見つける前は変わらぬ今を過ごしたはずなのに

そこに行かないと君に会えないような気がして

用事がなくても顔を出してしまう

君を探してしまう

僕は寂しさの塊だ

でも

こんなにも広い世界で

僕達は声で繋がれたんだ

「さよなら」も違うし

「またね」も違和感になる

相応しい言葉が見つからないまま

最後には諦めて

今を見る

あの頃の思い出は時間とともに

記憶とともにモノクロになるけれど

きっと

どこかで声が聞こえたら

彩を取り戻すから

ぽっかり空いた心の中に

それまで何かで埋めるから

声を聞くまで

声で繋がった3秒後…

「ありがとう」の言葉だけじゃ

足りないくらい

ありがとうを伝えたい

出会えた奇跡を伝えたい

実感のない「その日」が来るのを

時間だけが

正確に

残酷に

刻んでゆく

その瞬間までは

たとえ嘘でもいい

笑顔で君に見えない手を振るよ

僕の声を届けるよ

声で告げる3秒前…

案外呆気ないかもしれない

意外と平気かもしれない

時間が多分そうしてくれる

再び開くことの出来ない扉の外で

しばらく立ち尽くしたあと

明日へ向けて歩き始めるんだ

その一歩はとてつもなく重く

けれど軽い足取りで

現在地からこれからを刻んでゆく

心の声を音楽にして

唄いながら

宝物を抱えて

未来なんて分からない

過去なんて帰れない

どんなに足掻いても

今しか生きられないから

今しかないから

精一杯

今を楽しもうじゃないか

特別な事なんかしなくていい

変わらない日常が

特別なんだ

だから

後悔も失敗も全部含めて

思い出に変えて

いつかの場所まで

歩いて行くよ

笑い声が響く場所へ

声が響いた猫型の宇宙船

壊れて搭乗不可能

四角い世界を見上げても

宇宙船のランプが灯ることはない

輝く世界

現実と幻の狭間の世界

語らう匙の世界

物語の図書館

様々な世界が待っている

最初は誰だって戸惑うさ

宇宙船に乗った時もそうだっただろう？

無理に進まなくていいさ

休んでからおいでよ

そしたら笑顔で君に挨拶するよ

『ハロー、コネクト。』