第14話二人三脚
次の日の体育の授業
先生がやってきた。
「今日は、昨日決めてもらった、種目の練習をするぞ」
そう言われてあおいは、れなと二人三脚の練習をするため、足にする紐を、借りに行った。
「先生、紐借ります」
「あおいか。お前二人三脚か?」
「はい、そうですが?!」
「誰と組むんだ?」
「れなですけど」
「れななら、さっき紐借りにきたぞ」
「本当ですか?!じゃあ俺れな探します」
そう聞きあおいは、グランドを見渡した。
そして、紐を持ってキョロキョロしている、れなを見つけた。
「れな〜」
「あ、あおい」
「探したぞ、お前紐取りに行くの、早すぎ」
「別に早くやりたくて、取りに行ったわけじゃないんだからね・・」
照れ臭そうに言っていた。
「そうかよ、まぁやりますか」
「うん!」
二人は、足に紐をして、始めることにした。
「まずは歩くぞ」
「ええ」
「1、2、1、・・・」
「わぁーーーー」
二人は地面に倒れた。
「なにしてるんだよ、右、左の順からだろ」
「言ってくれないとわかんないよ」
「わかるだろ!?」
「なによ!!」
「くっ…」
このままじゃ喧嘩になると思い、あおいは、
反抗するのを辞めた。
「まぁいい!じゃあ次やるぞ」
「え、えぇ右からね」
1・・・
一歩目を踏み出した瞬間二人は、地面に倒れた。
「てっいきなりなにしてるんだよ?」
「私は右足から動かしたのよ」
「そうか、俺からしたら、れなが右足を動かしたら、左足を動かさないといけないのか」
「あたりまえじゃん」
「ごめんごめん俺が今のは悪かった!謝る」
そのとき、授業終わりのチャイムが鳴った。
「終わりね」
「はやいな」
「これは練習しないと、大変なことになるぞ」
「じゃあ今日の放課後練習しましょ」
れなは、とてもやる気だった。
「別に俺も今日は予定がないからいいけど」
「ふふっ!いつも予定ないくせに」
「うるせーじゃあ放課後な」
「うんっ!」
こうしてれなとの特訓が始まった。
放課後になり、家の近くの公園にいた。
「いいか、れなお前は、右足から動かせよ」
「わかったわ」
いくぞ!
「1、2、1、2、1、2、1、2・・・」
「よしっ!歩けるようになったな」
「つぎは走るぞ」
「わかったわ」
いくぞ!
「1,2,1,2,1,2,1,2,1,2,1,2,1,2・・・」
「きゃぁー」
れなは足を踏み外して、倒れそうだった。
その瞬間、あおいは、れなの肩をささえて、倒れそうなれなを助けた。
「ありがとう。あおい」
「怪我されたら俺も困るし」
「うん。助かったわ」
この会話のあと2人は黙々と練習をした。
1時間後
「今日はここまでだな。帰ろうか?」
「待ってあおい。今日家こない?」
「な、お前、何言ってんだ」
「変な意味じゃないわよ。今日家に誰も居ないの、それにご飯でも、さっきのお礼にご馳走したいから」
あおいは、迷ったが、れなの美味しい料理が食べられると思うと行きたくなった。
「わかった行くよ」
「ありがとう」
「じゃあ行こっか」
二人は歩き出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます