第11話変化
次の日の朝
「あおい〜あおい〜」
声がして目を覚ますと、れなが立っていた。
「お、おはようれな。今日も早いな・・」
………
れなは、少し緊張した様子だった。
「どうした?れな。なんか顔色悪いぞ」
「な、なんでもないわよ、早く支度しなさいよ」
「はいはい」
あおいは、顔を洗ってリビングに向かった。
「あおい。ご飯早く食べて!学校行くよっ」
「先行かないのかよ」
れなは、いつもあおい置いて行ってるのに、この日は違い、待っているようだった。
「珍しいな、お前が待ってるなんて」
「いいでしょ。今日は、たまたまよ!感謝しなさいよね」
そう言いながら、れなは、
ニコニコしていた。
あおいは、何か怒らせることでもしたかなと、疑問に思いながら、朝食を食べた。
「食ったぞ!行こうか」
「うん。待って口にご飯粒ついてる」
「え、どこ?」
「待って、取ってあげる」
「え?」
「あ…ありがとう」
この時いつもと違う違和感を感じた
しかし聞き返すことはやめた。
「じゃあ行くぞ」
疑問は残ったが学校に向かうことにした。
この日学校では、家庭科の授業で、
実習があった。
「今日の家庭科エプロン必須らしいぜ」
「やべっエプロン忘れたっ」
「まじかよ、あおい。」
「どうしよ、まさや。」
あおいが、悩んでいた時だった。
〜トントン〜
誰かが、肩に触れていた。
あおいが振り向くと、そこには、
れなの姿が。
「はいこれ」
れなは、すっと紙袋を渡してきた。
「なんだよこれ?」
「エプロンに決まってるでしょ
忘れると思って、持ってきたの」
とそれだけいい、れなは、足早に去って行った。
「愛されてますね。旦那〜」
「うるせい〜。たまたまだろ」
「なんだよ、たまたまって」
「いいだろ。別に」
心ではこの時少しドキドキしていた。
授業が終わり、あおいは、れなの所にすぐに向かった。
「どうしたのよ、そんなに急いで」
「いや。お礼を言おうと思ってさ」
「お礼?エプロンのこと?」
「そうだよ」
「そんなこと?別に気にしなくていいのに」
「本当に感謝してる、このお礼は、いつかするから」
「じゃあ今日しなさい」
唐突に、れなが言った。
「え?今日?急だな?なんだよ!?」
「そうね〜。料理でいいわ。なにか一つ作りなさい」
「おれが?料理下手くそだぞ」
「いいのよ、わかったわね」
「まぁお前がそれでいいなら」
「じゃあ決まり!放課後あおいの家
いくから!」
こうして放課後料理を作ることになった。
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