第10話作戦会議
「ようやく来たか」
「ガチャっ」
ようやくれなが来たようだ。
「こんばんは・・」
「お、おう遅かったな」
「準備に時間、かかっちゃった」
れなの姿を見ると、さっき会った時より、化粧をして、綺麗になっていることに気づいた。
「そうか。まぁ上がれよ」
あおいは、きれいになったことは、
触れず家に上げた。
「お邪魔します」
二人でリビングに行くと、テーブルには、
ハンバーグとサラダが並んでいた。
「れなちゃん、いらっしゃい」
「おじゃまします、おばさん、夜ご飯ごちそうになります〜」
「いいのよっ。いつもあおいがお世話になってるんだから」
「いえいえ〜あおいは、私がいないとだめですから〜」
あおいは、二人の会話に入れず、
静かに席に座り、ご飯を食べだした。
「・・・いただきます」
「ちょっと〜あおい。なに一人でこそこそ食べてるの?」
「二人の会話にはついていけないし」
あおいはここでようやく口を開いた。
「あんた緊張してるの?」
「なにそれ、ほんと?あおい?」
「してないし」
「まぁれなちゃん、冷めないうちに食べて食べて」
「はい。いただきます」
れなは、ハンバーグから食べだした。
「おいしいっ!」
れなは、母さんの作ったハンバーグを食べて感動した。
「これが、あおいの、母さんのハンバーグ、
あおいが褒めていたのも納得だわ」
「そうなの?あおい?」
「さぁ〜ね」
あおいは、顔を赤くして否定した。
「前、私がハンバーグ作った時、『母さんのには勝てないな』って言ってましたよ〜」
「れな、余計なこと言うなよ」
「あおい、母さんの前では、あまり話をしてくれないのよ、でもうれしいわ」
母さんはニコニコして、あおいを見ていた。
「あおい、ちゃんと言ってあげないとダメだよ」
れなも、にこにこしながらこっちを見る。
「はいはい。今度から気をつけます」
「照れちゃって〜」
「かわいいっ」
あおいは、母さんとれなに、完全に遊ばれていた。
「それはそうと、あんたたちって付き合ってるんでしょ?」
母さんはいきなり、とんでもないことを聞いて来た。
「はぁー。だからそんなんじゃないから」
あおいはすぐ否定する。
「そうですよ。おばさん。つ、つき合ってるわけないじゃないですか」
れなも言葉に詰まりながらも否定した。
「あらっ!そうなの?二人がくっついてくれたら、母さんたちも安心なんだけどな」
「好きな人とかお互いいるの?」
「いないけど」
「私もいません」
れなは、あおいの顔を一瞬見た。
「じゃあ付き合ったら?」
母さんにそう言われ、お互い顔が真っ赤になっていた。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「あ〜もう、そんなんじゃないって、
ごちそうさま」
あおいは、食器を片付けて逃げるように部屋に戻っていった。
リビングではれなと、母さんが話していた。
「れなちゃん、正直、うちの子好きでしょ?」
「お、おばさんいきなりなにを?!」
「いいからいいから、見てたらわかるよ。
まぁうちの鈍感息子は気づいてないと思うけどね」
「ばれていたんですね。あおいの優しい所が好きになっちゃいました」
れなは、照れながらあおいを、褒めていた。
「あの子がねぇ〜」
あおいのお母さんは、急に立ち上がった
「よしっ!れなちゃん。作戦会議しよう。
鈍感男を惚れさせる方法を教えよう」
「そんな方法あるんですか?」
れなは興味津々だった。
「とにかく、相手に触れて、気があることを、思わせること!」
「それだけですか?!」
「これだけでも結構勇気いるのよ!まぁやったらわかるよ」
「はっはい!」
れなは、すこし「どきっ」っとしたが、
やってみようと心で誓った。
こうして女子だけの作戦会議は
盛り上がった。
1時間後
「おばさん、今日はありがとうございました」
「うん、実践あるのみよ!がんばってね」
こうして女同士の作戦会議は、終わった。
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