第2話れなの〇〇
「これお前が全部作ったのかよ?!」
「そうよ?なんか文句ある?」
れなは自信満々そうにこっちを見ている
これはやばい・・・
あおいは、目の前の料理があまりにも美味そうで褒めたくなっていた。
「まぁまぁじゃないか、まぁこれくらいなら俺でもできるけどなっ!」
つい褒めるのが嫌になり、
とっさに、嘘をついてしまった。
「よく言うわよ、あんた、料理の「りょ」の字もできないくせに!」
れなはそう言うと、椅子にすわっていた。
「さあ食べましょ。冷めたら美味しくなくなるわよ」
少し怒った様子だった。
あおいは、ゆっくりと、腰を下ろした。
「いただきます」
あおいはまずハンバーグに手をつけた。
~じゅわ〜〜
口に入れた瞬間溢れるばかりの、肉汁が、口いっぱいに広がる。
その瞬間思わず
「うまっ!!」
声が出てしまう
「でしょ、素直でよろしい」
れなは嬉しそうな表情でこっちを見ていた。
あおいは、顔を真っ赤にしている。
「まぁこれくらいなら、母さんのには、勝てないけどなっ」
あおいは、苦し紛れの言い訳をする。
「あんたのお母さんをいつかは、超えてみせるわ」
れなは、うれしそうにこっちを見て言った。
「いつかって、お前いつまで俺に料理作る気なんだよ」
そう言うとれなは、顔を真っ赤にして黙り込んだ。
そして食べ終わるまで何も話さなかった…
「ごちそうさん、俺風呂入るから、
お前も食ったら、帰ってくれよ」
そう言いあおいは、風呂場に向かった。
20分後・・・
風呂から出ると、れなが洗い物を終え、
テーブルの椅子に座っていた。
「お前まだいたのかよ、もう帰っていいんだぞ」
「いいじゃない、もう少し居させてよ・・」
笑顔で、こっちを見る。
「おいおい、風呂とかあるだろ帰れよ」
あおいが少し強めに言うと
「風呂ならあんたのとこ貸してよ」
れなが思いもよらないことを言ってきた。
「はぁ!自分の家で入れよ。
着替えとかないだろ」
そう言うと、
「じゃーん着替えは持ってきたんです!
じゃあ借りるね〜」
そういい、逃げるように風呂場に消えていった。
30分後
れなは、まだ風呂から上がってこない。
(あいつ風呂長すぎだろ、仮にも男がいる家で、風呂借りるか普通?あいつのことが全然わからない)
1時間後・・・
「お風呂ありがとうねっ」
ようやく風呂から上がってきた
「お前いくらなんでも長すぎだろ、どんな入り方してんだよ」
「女の子は、みんな長いんだよあおい何にもわかってないね」
馬鹿にした顔でこっちを見ていた。
言い合いしてもこいつには、勝てないと思ったあおいは、すぐさま寝ることに決めた。
「はいはいそうですか、じゃあ俺は寝るからばいばい〜」
そういい自分の部屋に行った。
なにか、れなが言っていたが、
聞こえないふりをした。
はぁ。
やっと解放された。
ベットに横になり今日のれなのことを思い出していた。
(今日のあいつは、なんだったんだ?朝は、怒っていたくせに、帰りには、怒ってないしご飯は普通に作りにくるし…
あ〜。もうわからん。
あいつはなにがしたいんだ〜)
10分ほど悩んだが、悩むだけ無駄だと
思った。
そして今日は寝ることにした。
次の日・・・
「あおい〜!あおい〜!
起きなさいよ、遅刻するよ」
誰かの声が聞こえている。
目を開けると目の前にはれなが立っている。
「わぁ!なんだよお前」
「なんだよじゃないわよ!起こしに来てあげたのよ」
「本当に来たのかよ、昨日あれだけ怒っていたじゃないか・・」
れなは少し顔を赤くして
「昨日は昨日。今日は今日よ。
はやく布団から出て!ご飯作ったから」
「母さんかよ」って思ったが、
機嫌が良い、れなを怒らせるのも
めんどくさいので、黙って言うこと聞いた。
顔を洗いリビングに行くと、目玉焼きと
ご飯、味噌汁が用意されていた。
何個か思うことがあったけど
遅刻しそうだったため、朝食をすぐ食べ、
学校へと向かった。
この時の時刻は、8時になろうとしていた。
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