第2話: 影の探求者

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オープニング主題歌『予言の禁書』

https://nico.ms/sm42138405

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翌日の朝、桜木藤丸は学校へ向かった。彼の体は昨晩の戦闘の疲れをまだ引きずっていたが、その心は燃えるような決意で満ちていた。今日は新たな情報を集め、新たな敵に備える日だ。


彼が教室に到着すると、友人の杉本がすでに彼を待っていた。

「おい、藤丸。また夜更かししたんだろ。それにまた体中傷だらけだぞ。何をしてるんだ?」

杉本の目は心配と疑問で満ちていた。


しかし、藤丸はただ微笑んだ。

「大丈夫だよ、杉本。ただ少しハードなトレーニングをしてるだけさ。」

彼の声は落ち着いていて、その赤い瞳は確かな意志を示していた。


その日の午後、藤丸は街へ出た。彼は新たな情報を求め、様々な人々に話を聞いた。彼の赤い瞳は警戒と好奇心で輝き、彼の心は新たな戦いへの準備を始めていた。


彼が街を歩きながら、突然彼の足元の影が動き出した。それはまるで生きているかのように蠢き、そして人々の声と情報を彼に伝えた。それは彼の特殊なスキル、影を踏むことで相手の思考を読む能力だった。


影から得た情報によると、近くの森で何か奇妙な現象が起きていた。何人かの人々が森に入った後、二度と出てこなかったという。それはまるで悪魔の仕業のようだった。


藤丸はすぐに森へ向かった。彼の心は冷静で、彼の赤い瞳は真剣に前方を見つめていた。新たな戦いが待っている。彼はそれを知っていた。


彼が森に入ると、その空気は一変した。森は静寂に包まれ、ただ風の音だけが響いていた。しかし、彼の心は動揺せず、彼の赤い瞳は周囲をしっかりと見渡していた。


森の中で、藤丸は何かが不自然であることに気づいた。鳥のさえずりが消え、昆虫の音さえ聞こえなかった。あたりは無声の世界のようだった。彼の手にある予言書もまた、これからの危険を予告するようにページが揺れ動いていた。


ふと彼の目が、前方に広がる小さな空地に落ちた。その中心には、古びた石の祠が立っていた。その周囲には、奇妙な形の印が地面に描かれていた。それはまるで、何か召喚するためのリチュアルのようだった。


藤丸の瞳は祠を注視し、その細部を詳細に記憶した。そして彼の視線は、印の一部が消えていることに気づいた。それは、彼の直感に警告を与えた。


その瞬間、地面が突如として揺れた。そして、空地の中心から煙が噴出し、悪魔が姿を現した。その姿は凶暴で、巨大な角と鋭い爪を持っていた。彼の瞳は、人間の恐怖を喜ぶように赤く輝いていた。


"またお前か、桜木藤丸”

悪魔は低く笑った。


藤丸は立ち上がり、言った。

「そうだ。そして今回も、お前を倒すためにここにいる。」


そして戦いが始まった。


悪魔は強力な魔法を放ち、藤丸はそれを避けながら、機会をうかがっていた。彼の赤い瞳は決して揺らぐことなく、手に持つ刀は彼の意志を反映して光っていた。


悪魔の攻撃は猛烈だった。しかし、藤丸はそれらを巧みにかわし、刀で反撃した。彼の動きは機敏で、その度に悪魔を切りつけていた。


その間にも、藤丸の頭の中は急速に情報を処理していた。彼は石の祠と印に注目し、それが悪魔を束縛する鍵であると推測していた。だが、印の一部が欠けているため、束縛の力が弱まっている。彼はその欠けている部分を補う方法を思案していた。


彼の瞳は一瞬だけ影に落ち、その後すぐに輝きを取り戻した。彼は影を踏み、その思考を読み取った。それは彼の特殊能力、影を踏むことで相手の思考を読む能力だった。


その能力により、彼は悪魔の弱点をつかんだ。欠けている印は、悪魔自身が創り出したものだった。それを補完するには、悪魔自身の力が必要だった。


藤丸はその情報を元に、刀を振るった。彼の刀は、悪魔の爪を切り落とし、それを印の欠けた部分に投げつけた。その瞬間、印は輝きを取り戻し、強力な束縛力が悪魔を捕らえた。


悪魔は悲鳴を上げて、その姿を消した。空地は再び静寂に戻り、森の生き物たちの声が戻ってきた。


藤丸は深呼吸をして、疲労と達成感に身を任せた。彼の赤い瞳は遠くの空を見つめ、心の中で次の目標を誓った。


藤丸はその夜、家へと戻り彼の体は疲れていたが、心は充足感でいっぱいだった。彼は一人で夕食をとり、それから自分の部屋に戻り、再び予言書を開いた。


彼の部屋の白い壁には少しのポスターが貼られ、棚には数々の本が並んでいた。中でも一番目立つのは、常に手元に置かれている予言書だった。


彼は予言書を開き、静かに文字を追った。その文字はまるで生きているかのように動き、彼に未来の出来事を伝えた。それは彼の特殊能力、ノストラダムスの予言書を持つことだった。


彼の瞳は集中し、未来の出来事を詳細に分析した。その中には、悪魔が再び現れる可能性や、新たなリチュアルの情報が含まれていた。彼はその情報をメモし、明日の行動を決定した。


藤丸はその後、ベッドに横たわり、ゆっくりと目を閉じた。彼の心は安堵と期待で満ちていた。明日もまた新たな戦いが待っている。それに向かって彼は身を委ね、眠りについた。

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