予言の禁書

総長

第1話:呪われた再生

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オープニング主題歌『予言の禁書』

https://nico.ms/sm42138405

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藤丸の目が開いた。


彼は長い時間眠っていたかのように感じた。


だが、彼の目に映った周囲は見慣れたものばかりで、自分の寝室ということがすぐに分かった。


「またか…」


彼はつぶやき、自分が新しい体で生き返ったことを理解した。


以前の記憶の最後で、彼は悪魔と戦っていたが、結果はおそらく…。


ノストラダムスの転生者である彼にとって、これは珍しいことではなかった。しかし、それは痛みを伴う。


彼はベッドから起き上がり窓の外を見た。彼の赤い瞳は窓ガラスに反射し、彼自身の顔を見た。彼の顔はかつてのノストラダムスと似ている。褐色の髪がかすかに乱れ、独特のくせ毛が頬に触れていた。


彼は予言書を手に取り開いたそのページはいつも変わっている。

文字がトランジションのようにどんどん変わり、新たな警告が彼に示されていた。


「やれやれ、今度は何だ...?」


彼はため息をついた。この予言書が彼に与える情報は彼がどの悪魔と戦うべきかを示してくれる。そして彼は知っていた。自分の使命は、この呪いを解くことだと・・・


ーーーーーーーーーーーーー


彼は学校へ向かうために身支度を始めた。高校生活は一見普通だが、彼の場合は別だった。常に新しい脅威が迫ってくる。


学校へ向かう道中、彼は行き交う人々の影を意識的に踏んでいた。彼の特別な力により、彼はその人々の影を踏むことで影を踏まれた人が何を考えているかを知ることができる。

この能力を使い藤丸は新しい環境での生活に必要な情報を集めたいた。そしてなにより、このスキルは彼が戦いを有利に進めるのに役立つものなのだ。


彼のクラスメート、杉本は彼に向かって歩いてきた。今の藤丸には初めての相手だ。話す前に杉本の影を踏み彼の考えを事前に読んだ。彼は杉本が何を考えているかを知り以前からの知り合いのように話しをした。杉本は藤丸にとっては普通のクラスメートだが、彼は重要な情報を持っていた。


「藤丸、聞いた?」


杉本は言った。


「今朝、山の近くで怪しいことが起こったらしいよ」


杉本の言葉は藤丸の耳に異様に響いた。もしかしたら、これが予言書の警告だったのかもしれない。


「何が起こったんだ?」

藤丸は尋ねた。


「何か大きな獣が見つかったらしいよ。けど、そこに行った人は皆何も覚えてないってさ。ただ、すごく怖かったって感じただけだって…」


杉本は少し怯えていた。


藤丸の背筋が凍った。藤丸は確証を持っていたからだ。それは悪魔の仕業に違いない・・・


彼は直感的に赤い瞳を閉じ、藤丸のスキルの一つである周りの生き物の寿命を感じた。目を開け全ては問題なく通常通りに見えたが、一つ違和感があった。山の方向から暗い力が湧き上がっていることに・・・


学校の日常は過ぎ去り、彼は急いで家に帰った。彼の部屋の中央には大きな木製の箱があり、その中には彼の刀が保管されていた。これは彼が過去に鬼と戦った時に得たものだ。


彼は刀を取り出し、しっかりと握った。刀は彼の手にぴったりと合っていた。刀を持つと、彼はいつも一種の安心感を感じた。これが彼の守護者であり、彼の戦闘を支えてくれるものだ。


夜が更けると、彼は山へ向かった。彼の足元の影が彼をリードし、彼を目指す悪魔へと導いた。彼の心は固まっていた。これは彼の宿命であり、彼の戦いだった。


闘いの結果はまだ分からないが、彼は自分の使命を知っていた。これが彼の呪われた再生、そして彼の運命だった。だから彼は前に進み、自分の道を切り開くことを決意した。


そして、彼は夜の闇に消えていった。これが彼の物語の始まりであり、彼の不死の命の呪いを解くための新たな戦いの始まりだった。


山は暗く、密林が彼を包んだ。月明かりだけが彼の周りを照らし、風が葉を揺らしてソフトな音を立てていた。しかし、その静寂はあまりにも怖ろしく、彼の心を高鳴らせた。彼の手には、信頼できる刀がしっかりと握られていた。


彼が山の中ほどに到達したとき、不自然な静寂が広がっていた。そこで彼は知った。悪魔が近くにいる。


そのとき、彼の周りが暗闇で揺れ動き始めた。彼の周りの木々が急に揺れ動き、大きな影が地面から現れ、藤丸の前に立ちはだかった。その目は燃えるような赤色で、全身が黒い霧で覆われていた。


彼は立ち上がり、刀を振り上げた。彼の赤い瞳が燃えるように輝き、その瞬間、彼は知った。これが彼が戦うべき悪魔だ。


悪魔は恐ろしい声で笑った。それは深く、空洞のような笑い声で、山全体を震わせた。


「桜木藤丸、またお前か。何度でも蘇るとは、貴様の命は不死なのか?」


悪魔は嘲笑した。


藤丸は深呼吸をし、声を鋭くした。


「それがどうした。我が命は不死だ。だからお前を倒すためにここにいる。」


悪魔は再び笑い、巨大な影が藤丸に襲い掛かった。しかし藤丸は動じなかった。彼は自分の力を信じていた。彼の刀が輝き、彼は一気に前に出て、悪魔を切りつけた。


戦いは激しく、彼は体力と精神力を最大限に使った。しかし、彼は戦い続けた。彼の使命は、この悪魔を倒し、呪いを解くことだった。


そしてついに、彼は悪魔に決定的な一撃を加えた。悪魔は悲鳴を上げ、黒い霧が薄れていった。そして、その場には藤丸だけが残った。


藤丸は疲労と戦いの痕跡で息を切らしていた。彼の体は汗と泥で覆われていたが、彼の顔には満足感が浮かんでいた。


「これで一つ、また一つ…」

彼はつぶやいた。


この戦いが終われば、次の戦いが待っている。しかし、彼はそれを恐れていませんでした。これは彼の宿命であり、彼の使命だからだ。


彼が山から下りるとき、月が彼を照らしていました。月光が彼の赤い瞳を照らし、彼の瞳は深い決意で満たされていました。

彼は自分の家に向かい家に着いたとき、彼は深く溜息をついた。


これからまた「日常」が始まる・・・


彼の冒険は終わらない。彼が生き返るたびに新たな挑戦が待っている。しかし、彼はそれに立ち向かう。なぜなら、それが彼の呪いだからだ。


彼は自分の部屋に入り、ベッドに倒れ込みました。彼の体は疲労で重く、彼の意識は徐々に遠くなっていきました。しかし、彼の心は安らいでいました。彼は今日の戦いに満足していた。


寝る前の最後の思考は、明日の戦いに向けての決意だった。

そのまま眠りに落ち夢の中でも、彼は新たな戦いと新たな挑戦に立ち向かっていました。


これが藤丸の物語のはじまり。

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