第8話 首すじへのキス
2回目のデートは、また1週間後の水曜日だった。
けれど、スタートは火曜日の夜から。
つまり一泊!
《充生、来週の水曜日も会える?
良かったら火曜日の夜から。》
ニコルからのLINEが来たのは、初デートの翌日の朝だった。
嬉しい!
《もちろん!楽しみにしてるよ。》
すぐに返信した。楽しみ過ぎる!
火曜日は2人とも、16時まで客室清掃の仕事に入っていた。ニコルは17時半からのいつもの手羽先屋の仕事は、休みを取ってくれた。
ニコルは自分の担当の客室の清掃を神技で終えると、こっそり俺の担当フロアへ来て手伝ってくれた。
そして最後に浴室でキスをするのは、もういつもの恒例になっている。
「充生、、じゃあ着替えたら、ホテルの裏に小さい公園があるから、そこで待っててね。」
「うん。」
優しくささやくニコルの顔が近い。
俺の唇のすぐそばにニコルの唇があって、2人とも唇はまだ熱いまま。お互いの唾液にまみれていた。
俺たちのキスは、初デートの時までの軽いキスから、お互いの舌を味わうディープキスへと進んでいた。
俺はとろけるような甘い余韻のまま、ニコルのシャツの胸の辺りに置いていた手を下ろした。
ニコルはふっと微笑むと、俺の左の頬を大きな右手の手の平で包むと、少し傾けて俺の右の首すじに唇を押し当てた。
ゾクっと震える。
首にキスされるのは初めてだった。
ニコルの熱い息が敏感な首すじを震わせる。
唇がついばむように首すじの肌を味わってくる。
「ニコル!、、あ、、。」
今夜、数時間後には、ニコルと初めてのセックスをする、、んだよね、きっと、、。
不安と期待と半分半分。
首すじへのキスは、何だかその事を予期させるもののような気がして、、少し緊張してきた。
つづく
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