第3話
ドローンの
ロッグやベリ、ルガたちにネクは声をかけ、彼らは機体の手を挙げて応じ、前線へと向かっていく。シルバーランクである彼らは戦闘用ドローン、
そうして露払いをした後に、本命の『
彼らの機体の背を見送るネクは、ふと、
そして成りたてのブロンズランクであるネクの仕事は、拠点の設営。
討伐に向かったシルバーランクの冒険者らが負傷したり、機体が破壊されたりして戦闘続行が不可能になった際に避難する地点になる。不可欠だが大人数かつ大規模な行動である以上、ドローンには居場所も筒抜けだ。
それ故、彼らにとって量産の容易な
ゴォォ━━━━━ッ
何機ものドローン、第一次機体が手にした
ドローンの脚部の踵部分には巨大な
目の前にすれば圧巻されるだろうこれらの攻撃は、しかしドローンたちの
ガ ギ ィ ン ッ!!
1人が設置式の
ビュオッ―――ドグシャァァァンッ!!
第一次機体が慣性を殺しきれず態勢が崩れたところを、残りの2人が近接武器で殴りつける。まずは武器を持つ腕、次に移動を封じるために片足、最後にAIが搭載されている胴体だ。
周囲でメイスや簡易剣が振り下ろされ、次々に第一次機体が
『うわああ?!』
『ああっ!ジャン!』
しかし数人は防御に失敗し、盾ごと押し切られその場で転倒する者もいた。
盾持ちを守ろうと、近接武器を持つ2人が慌てて第一次機体を止めようとするが、第一次機体は構わず簡易剣を振りかぶる。
ゴ オ ン ッ ! ! !
そこにすかさず、ブロンズランクの彼らを率いるこの拠点の指揮官……シルバーランク冒険者からの援護が入る。
腰だめに構えた
その機体は大の字の姿勢のまま、後方へと吹っ飛んでいく。
『油断するな!こちらの援護も確実にできるとは限らないぞ!』
『は、はい!』
転んだ冒険者が機体を起こしながら返事をする。
こういったトラブルは良くあることだが、彼の言う通り確実にフォローが入るとは限らない。
ひりついた空気が周囲を支配していた。
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