第三章 砂塵の戦争
第1話
ドローンとは、
昔々、ドローンは様々な分野で活躍し、軍事・民生問わず様々な用途で運用されていた。
かつての大戦でも勿論、多くの軍事用ドローンが投入されたらしい。
そして環境の汚染や人口の減少などでどの国も疲弊していく中、最後に作られた軍事用ドローンは、とにかくある1点に特化していた。
――――『人を殺す』ことに、だ。
「2日前にシルバーランクの冒険者、フォルの部隊がドローンを発見した。
場所は
映像はこれだ。
兵装からして
冒険者ギルドには、今動ける冒険者ほぼ全員がランクを問わず集まっていた。
一番大きな会議室に鮨詰めになり、投影装置が写す映像を食い入るように見つめ、ギルド長の説明を聴いている。
映像は一機のロボット……ドローンの姿だった。
形状は、ネクたちのような冒険者が乗るロボットに近く、腕があり、二足歩行するための脚がある。手には武器というよりも工具に近い形状の
唯一違うのはコクピットに当たる部分……本来人間が収まるはずの場所は非常にスリムで、動力パイプなどが見えていた。
「発見時には、このほかにも2機の第一次機体が周囲にいたそうだ。
フォル部隊4名は、第一次機体を発見し探索を中断。
撤退準備を進めていたところ、
映像が切り替わる。
映し出されたのは、先ほどの第一次機体と比べ装甲が分厚くなった機体。
手にしているのはロッグが持つような
……第二次機体の映像が流れると、周囲にどよめきが走った。
「フォル部隊は2名が機体損壊につき
1名は脚部破損により殿を務め、
1名が戻ったが、機体大破及び重傷。今回の報告を行った後に病院で治療を受けている」
ギルド長が一旦、口を閉ざす。
周囲のざわめきは沈黙に変わっていた。
それは、フォル部隊が受けた被害の大きさに絶句した……わけではない。
冒険者たちは知っているのだ。
第一次機体だけならまだしも、第二次機体が居るという事態の深刻さに。
「察しているかもしれないが……そうだ。
我々冒険者ギルドは、この地点にドローンの
今回の任務はこの前線基地の掃討及び……
最優先目標として、『
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