第4話

「そのカッコはこっちじゃ見ないからな。俺の服貸すよ」


「ありがと!ユウジ」


服などを買いに行くのだが、大魔導士のままでは目立ちすぎるからね、俺の服を着てもらうことにした。


「このジーンズ、俺裾折って履いてるんですけど・・・・・」


「フフーン、足長いでしょ?ワタシ(笑)」


「ハイハイ、上は大丈夫?」


「うん、少し大きいけど大丈夫」


ロンTにパーカー。


暖かかったのでロンTだけでもいいかと思ったのだが、あっちにはブラが無くてですね、ファニアのはDくらいあるので、まあそんなわけです。

本人は気にしてないみたいだったが、俺が気にする。


「で、耳はどうするよ?帽子かぶるか?」


「耳たたんで髪型でイケるよ。あっちでもやる時あったし」


「たためるん?この耳」


「見てて?」


手で耳を後ろの方にペタッと寝かせて手をはなす。

耳はそのまま。


「便利でしょ?魔法って」


「魔法でおさえてるのか」


「さすがに何もしないと戻っちゃうからね。魔法でおさえると痛くもならないの。

これで髪の毛で見えないように隠せば・・・・どう?」


「おーすげー!ホントにわかんないぞ、これ。髪型も魔法で?」


「そうだよ。この魔法は、髪質関係なく好きな髪形に出来るんだよ」


ファニアの髪は肩より少し長いくらいなので隠すには十分だ。


「じゃあ行こうか。荷物多くなりそうだから車で行こう」


「服の他にも何か買うの?」


「風呂でボディーソープやシャンプーって使ったろ?アレ、俺が使ってるやつだから香りが男向けなんだよ。だから女性用をね。家具は使ってないのがあるからとりあえずそれを使ってもらうとして、あとは・・・ファニアって寝るときいつもベッドだった?」


「そうだよ」


「じゃあベッドも買いに行くか」


「ほんとゴメンね。お金かかるでしょ?」


「心配しなくて大丈夫だよ。実は俺お金持ちだから」


そう、実は投資やら仮想通貨やらで、贅沢しなけりゃ100まで生きても少し余る程度の資産はあるのだ。仕事は月イチあるかないかくらい。友人の会社で人手が足りないときに手伝っているだけ。


「そうなんだ!ヤダわたしいい男見つけちゃったかもー(笑)」


「自称優良物件です(笑)」


「養って?(笑)」


美人エルフに言われて、一瞬その気になってしまった。


「本気にすんぞ(笑) そんじゃ買い物行こうか?」


やべ、ドキドキしてる。

まだ出会ったばかりなのに。




「ユウジぃ、ベッド、大きいのでいいかなぁ?」


「好きなの選んでいいよ。ファニアって寝相悪いのか?」


「そんな理由じゃないから!ベッド広いと一緒に寝られるでしょ?」


「誰とだよ(笑)」


「えー?一人しかいないんですけどぉ?」


「まだお互いの事何も知りませんけどねー2回目」


「それはこれから知っていけばいいんじゃないですかねー2回目」


「そんなに俺がいいんかよ(笑)」


「だってユウジといるのってなんか楽しいし。意外と相性いいのかもね?わたしたち」


「まあ悪いとは思わないかな?俺もファニアと一緒にいるの楽しいから」


「ほんと?嬉しいな」


「それじゃ大きいのから選ぶか」


「ありがと!ユウジ」


美人でかわいいエルフにこんなこと言われるのは、お世辞や冗談でも悪い気はしない。

てかファニアと一緒にいたいって思い始めてる?

まだ出会ったばかりだぞ?



店員さんに手伝ってもらってベッドを積み込み服屋へ。

店員さんが時々ファニアを見てたけど、まあこれだけ美人なら当然だな。

俺、ただ一緒にいるだけなんだけど謎の優越感(笑)



「こっちの服屋って品揃えすごいねー」


「服、どんなのが好きなん?」


「露出多いやつ?」


「え?」


「肌で魔力を感じるからね、魔導士はそんな人多いよ」


「その割にあんなローブ着てるのか?」


「ね?やめりゃいいのにって思うよ。もっと機能性考えてほしいわ」


魔導士の伝統がーとか言う奴が多いんだろうか?


「帰ったらローブの下に着てたの見せてあげるぅ(笑)」


そういやあの下は見てないわ。


「ん、楽しみにしとく」


余裕あるふりして、実は全然余裕ない。

変な気起こさないように気を付けないと。


エルフさんはショーパンやミニスカがお好みのようでした。

あとは寝るとき用にスウェットなんかを購入。

なんか夏場はマッパで寝るらしいっすよ。

絶対俺がヤバいから阻止しないとな。


「次は下着か?」


「ユウジ選んでくれるのぉ?」


「俺は女の下着はわからんぞ?」


「でもユウジの好みのも買っておきたいな?」


「何のためだよ(笑)」


「何のためだろうねぇ?ニシシ」


ファニアって、最初は落ち着いた美人って思ったけど、今は明るくてかわいいって感じ。こっちが素なんだろうな。


「最初はユウジの好きなの選んで?」


「・・・・これとか?」


またまた余裕あるふりして、実は全然余裕ない。

選ばないと終わりそうもないので、俺の好みで黒いのを選んでおく。

形?わかるわけねー!

そうそう、ブラジャー、下着としては無いが、水着や服でそんなのはあるんだそうだ。

服って、魔導士用とか?

それともあっちって暑いのかな?



「ちゃんと覚えておくね!ユウジ」


「それより早く済ませてくれ。さすがにこーゆー場所は恥ずかしい」


「はーい!ユウジ?」


「ん?」


「そーゆーとこカワイイ!」


「・・・いいから早くしてくれ」


カワイイはこっちのセリフだよ、言わないけど。

しかし初日からこれじゃ、この先理性を保てるのか不安だ。

ファニアがかわいすぎる!

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