第34話 第27ノ試練は二人以上
『第27ノ試練会場への侵入を確認しました。これより試練を再開します』
第20ノ試練の時のような闘技場に足を踏み入れると、もはやお決まりと言っていい文言をアヤは発する。
それを言わなければ試練を始められないと言わんばかりだな。
『『『『『今回の第27ノ試練は命を選択できるとても運が良い試練になりますので、24時間をフルに使い、劣る者を2人以上選別し続けてください』』』』』
アヤの声以外にも、見知らぬ4人の声が重なる。
やはり今回の試練も人間同士で殺し合いを望んでいるようだ。
しかも2人以上殺せとは・・・。
(それもどんどん殺す数を増やすつもりかよ。クソッ、これのどこが、運がいいんだ)
相変わらず意味のわからないことを発することに、俺は苛立ちながら剣を握る。
先程の試練の様にクズが混じっていた場合、即座に切り伏せられるように。
「ふわぁぁぁぁぁ・・なによここ。久しぶりにゆっくり寝てたのに・・」
「え? え? あれ? え? なにここ」
そうしていると、不意に女性が2人現れた。
『『『『『『『選別を始めてください』』』』』』』
俺を含めて3人。
だというのに、2人以上殺せという条件。
コレのどこが、運が良いのか。
(・・・・もしかして、相手が女2人だから簡単に殺せるだろうって意味で、運が良かったと言っているのか?)
もし俺の考えが間違っていなかったら、マジでそんな事を吐く塔の野郎共の趣味が悪いとしか言いようがない。
そんな事を思いながら、中に浮かんだ制限時間の表記に視線を向けた。
制限時間は24時間。
それが彼女達に残された最後の時間になる訳だが・・・・・そんなに時間をかけていられないな。
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