第24話 第25ノ試練
風呂に入って汚れを落として、少しだけゆっくりした後、俺は再度試練を受けに塔へと赴いた。
もう少し休んでも良いのでは? と思うが、時間がないのでどんどん進めることにする。
後一週間。
そう、制限時間の様に表示されているこの時間内に出来るだけ進まなければならない。
進めば進むだけ、彩菜が安全に暮らせる環境が整うのだから。
『第25ノ試練会場への侵入を確認しました。これより試練を再開します』
「・・・チッ」
彩菜の声で発するアヤ。
一々コイツにイラつくのも馬鹿らしいと思いながらも、どうしても知らない野郎が、俺の女の真似をしていることに、イラつきを抑えることができなかった。
アヤが声だけではなく、姿があるならば今すぐ顔面をぶん殴っているほどだ。
『第25ノ試練は今までの試練と変わらず、トラップの回避&10体の魔物の討伐になります。
魔物のレベルは第24ノ試練よりも脅威レベルが一段階高くなっておりますので、心して選別してください』
「・・・・あん?」
初めて心配のような言葉が発せられたぞ。
今までそんな事言われたことがないというのに。
『それでは選別を始めてください』
何やら引っ掛る言葉を言われたが、アヤの声はそれ以上聞こえることはなくなったので、道を進む。
そしてその先に魔物と出会うことになった。
「あ・・・う・・・ああぁ? があう?」
「・・・・くそったれ」
俺と変わらぬ人の姿で、敵意も悪意も無く、少々知恵遅れのような、全裸姿の成人男性と出会うことになった。
彼の手には・・・・・小さな拳銃が握られていた。
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