第5話 ポイントの使い方
ポイントが贈呈されると同時に、勝手に透明な板が目の前に現れた。
そして攻略報酬リストと言う部分が点滅しているので触れてみると、先程まで灰色に染まっていた部分が全て白く表示され、選択できるようになっていた。
9日23時間42分07秒
使用可能ポイント 1ポイント
攻略報酬リスト
映像(中)
空気(下)
重力(下)
大地(下)
気温(下)
水(下)
食料(下)
服(下)
トイレ(下)
寝袋(下)
家(下)
空(下)…etc
習得済み
映像(下)
前回は映像(下)の項目を取った瞬間消えただけだったのだが、新たに習得済みと言う項目が増えている。
彩菜を奪ったやつが介入でもしているかのようで、無性に腹が立つ。
そして、映像(下)の変わりに映像(中)と言う項目が購入リストに増えており、いったい下と中で何が違うのか気になる所だ・・・・・・・・・・が、今はそれより他の項目を選んでいく。
俺の想像通りならば、このポイントを使って彩菜が生きて行ける環境を作らなければならないと言う事だろう。
なので俺は真っ先に空気(下)を選択する。
どんな生物も空気が無ければ生きてはいけないからだ。
『世界ニ汚染サレタ空気ガ蔓延サレタ 汚染サレタ空気ニヨッテ徐々ニ生物ノ命ハ蝕マレル事ダロウ』
「はぁ!? どういうことだゴラァ!」
何が汚染された空気だ! それでは選択した意味がないじゃないか!
そう文句を吐くも、受け入れられることはなく、ただ攻略報酬リストの空気(下)の表示が、空気(中)へと変わっているだけだった。
「クソッ! そう言うことかよ!」
表記の変化で嫌でも理解させられた。
恐らく(下)という表記通り、最低ランクと言う意味なのだろう。
そして環境を良くしたいのならば、ランクを上げろと言う訳だ。
まるで街づくりのゲームでもやらさせられている気分だ。
「・・・・いいいぜ。そう言うことならやってやる! 彩菜が住める環境を作ってやろうじゃねぇか! 俺が迎えに行くまで、アイツがゆっくり休める環境ってやつを整えてやるよ!」
病弱な彩菜に負担を強いることなどさせてなるものか。
俺はそう決意すると、次の階層へと向かうために足を進めた。
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