西の森の別名は惑わしの月光草揺らぐ森
ドラゴンのヨシエちゃんが心配な中、森の奥へと進んで行くチートNPCのエダと覇鬼装備のボク。
イカつい装備のおかげか、周りのモンスターや魔物は襲って来ない。
だが、戦闘が無いからといって油断していた!
遠いけれど、最も近い。
近いけれど、最も遠い。
そんな場所で、惑わしや悪戯が大好きな妖精達が想定外の罠を用意しているとは、全く知らずにノコノコと先へ進んで行く。
「あれ、この辺さっき通りましたよね?」
気のせいだと言うと、奥へと進むが。
また先程と同じ場所。
「道に迷った!?」
「子供じゃないんですから、先を急ぎましょう」
警戒もせずに先へ進んで行くエダの後ろに続く、パーティーメンバーに盾役一人でも居ると良いよなー。
「あれ、また同じ場所ですね!」
「一応言っとくけど迷ってないよ、なんか森の様子変だし・・木々がざわめいてるような?」
そんな中で、不安は的中する。
小さな青い羽根の妖精が現れ、此方を見ながら笑っている。
「あはは〜人間共って愚か!!」
そう言って、エアカッター並みの一撃を打ち込んでくる。
「喰らえ、覇斬龍牙零式!」
妖精の居る空中に向かって突進攻撃を繰り出したが、見事にアッサリと回避される。
「プフッ、ちょーのろま!!」
妖精は悪態を吐くと、小さな身体に似つかわしく無いほどの驚くべき脚力でボクを森の外まで蹴り飛ばした。
「此処は嘘つきの仲間が来るところじゃないんだよー!!」
「嘘つきの、仲間!?」
エダは妖精の言葉に不信感を抱いたが、蹴飛ばされた相棒の所へ向かって行った。
「月光草は、アタシ達の物なんだから!!」
妖精の傍らで虹色に光る花が、悲しくも儚く輝いていた。
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