高飛車なお嬢様

@sasimimi

第1話 出会い

「おばあちゃん!!いやだ!!ずっと一緒にいるの!!」

わたしは重度のおばあちゃんっ子だ。両親よりも甘えられる存在だからだ。

「どうして、おばあちゃん・・・早すぎるよ・・・」

私が9歳のころおばあちゃんは大腸がんで亡くなってしまった。私の中の歯車はここからおかしくなってしまった。この件をきっかけに私の中の私は消えてしまった



ピピピピ

「朝か」

アラームを止め、カーテンを乱暴にあけ、日の光を浴びる あまりにも強い光にすこし頭がくらくらする


「みか 早く降りてご飯食べなさい」

声を少しはった大きい声で一階からお母さんの声が聞こえる

「今行く」

お母さんのように大きい声を出して伝える

めんどくさそうに一階におりていく、匂い的に今日の朝ご飯はカレーだ、昨日の残りだろう 朝から重すぎないか??疑問を抱えながらリビングのテーブルにはすでにご飯が用意してある。起きてすぐなため、そんなに開けれない目をこすりながら椅子に座る

父親が口を開く

「最近学校はどうだ」

普通こういう会話は夜だろ、基本帰ってきてどうだったって聞くだろ

「まあ、普通」

普通以外になんていえばいいんだ、そんな馬鹿正直にクラスになじめない友達出来ないとかいえるわけないだろうが

「ならいい」

普通そっから話題広げんだろうがっ!!お前はそれを聞きたかったんかっ!!興味ねえなら聞くなよそもそも

心の中で言ってるつもりだが自然に眉間にしわができてしまう

他に会話もせず

「じゃ、いってきます」

話題も広がらず、学校へ行く

足取りが重い、一歩歩くごとにもう戻れない感覚が背筋を伝う


「あの子っておばあちゃん死んだからって大げさでしょ、普通今どきおばあちゃんなんて金ずるじゃね??」

だめだ

「それな!さすがに昭和すぎ!」

嫌なものを思い出してしまった。この件以降他人が信用できない。何をされてもだ幼馴染3人で十分、これ以上親交を深める人などいらない

再び足を進める

「今日くらいさぼってもいいかな…」

悪魔がささやく

「よっ」

突然肩をたたかれる

「いつにもまして絶望的な顔してたらかわいくなれないぞ」

振り向くとそこには自分の姉がいた、どちらかというと義姉だ。

「だれ?僕あなた知らないんだけど」

「手厳しぃこれでも姉なんだけどお」

「義理でしょ所詮」

わたしは正直姉が嫌いだ、おばあちゃんの見舞いも、葬式にも来ない男遊びのほうが大事だったんだ。姉とはほぼ口を利かない姉はわたしより6つ上で中卒、ろくな仕事もしてないだろう、家には二年前から帰ってきていない。

「んでいつまでお前はおばあちゃんの呪いにかかってるつもりだ」

いきなり険しい表情で話し始めた

「まともな友達なんていねえだろ、今のお前に、誰一人」

こわい 私が見透かされているような感覚に陥る

「おばあちゃんを捨てた屑よりは友達はいる」

今までのものがこみあげてくる、この場にはいられない 走って姉のいる場から離れる


「ほんと信じらんない、いきなり現れてなんなの」

姉への不満が爆発する

爆発した状態で学校へ登校する

「ねね、みかちゃんみかちゃん」

クラスの女子が昼休みに話しかけてくる、名前なんていちいち覚えてない

「なに?誰?いきなり、ノートでも写させてほしいわけ??え?くそ迷惑、何が目的なわけ?」

ここまでいえば離れるだろ、さすがに

「さすがに一筋縄じゃいかないか、呼んだだけだよ!」

普通に気持ち悪いやつだった、一筋縄ってなんだ一筋縄って、こいつまた来るきしてる?

「はーあ、帰りケーキ屋でも寄ろうかな、新作のチーズケーキ食べたいし」

「チーズケーキですか!?」

昼休みに話しかけてきた気持ち悪いやつがまたきた

「ゲッ」

「なんなのほんとにうざいよ」

そんなこと言わないでくださいよぉとも言わんばかりに目をウルウルさせてくる

「おごりますよチーズケーキ」

なぬっ?

「あそこのミルクティーもつけちゃいます」

ほう??

「それほんとうだな?」

やばい、ものにつられるほどの軽い女にはならないぞ

「二言はありません!」

「んー、たまには付き合ってあげてもいいのかな?」

うわー負けちゃったあああ



「一緒に食べるとは言ってないんだけど?」

甘いもの食べたときの顔は絶対に見られたくない

「いいじゃないですかー食べましょうよぉ はい あーん」

スプーンを持った手をはたく

「一人で食べさせてくれない?邪魔くさ」

気まずい空気が流れる

こいつも話すことはこの場ではもうないだろう

「私あきらめませんから」

すこし涙が出てるように見えた、が私には関係ない

罪悪感が少し芽生える

その後もその子はなんども何度もしつこく絡んできた

ほんとにどうにかなんないかなこいつ

名前はルカらしい どうでもいい

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