スキルレベルは10が一人前、20がプロ、30は馬鹿。 ※
――――ガチャ……
「…ん?ライアです?お早いお戻りなのですね」
「ただいま…モンドさんが暇だからという理由で飛行船の操縦を変わってくれましたので」
ライアが部屋に付くと、ライアと同室であるリネットが自分付きのメイドであるユイに紅茶を入れてもらいながら本を読んで寛いでいた。
ライアの言葉を聞いて「…その手があったのですよ…」と苦虫を嚙み潰したかのような反応をしていたので、どうやらリネット自身もやる事が無く、暇を持て余していたらしい。
飛行船の至る所に配置させた分身体達の視点から、乗員の殆どが未だ地上を見渡せるテラスなどに集まり大変興奮している様子だし、プエリ達のように飛行船の中を探検している人達もまだ多いので、リネットとモンドの様な飽きを感じている人間は少数だとは思う。
恐らく、飛行船開発の際に飛行船の内部を設計したのは錬金術師達3人だし、実験と評して【重力】の魔石で何度も空中遊泳を楽しんだりもしたので、単純にリネットとモンドにはこの飛行船旅行に目新しい物が無い故なのかもしれない。
「ライアが部屋に戻って来たという事はもう休むのです?ボクも早めに休憩を取った方がいいのです?」
「いえ……ヒンメルの街を出る際に街に居た分身体達の経験を回収をしたので少しステータスの確認をと思いまして……リールトンの街ではアハトとノイン、王都ではウィスン達の経験を回収しますので、どれほどレベルアップするか把握しておきたくて」
「なるほどです」
ヒンメルの街では1ヵ月と経たずに分身体達全員に≪経験回収≫をかけるのでそう頻繁にステータスをじっくり確認などしないが、さすがに2年も溜まりに溜まった経験値を回収するとなれば、どれほど伸びたのかが気になるのは人間として当たり前の感覚であろう。
「ではライアもこっちに来てステータスを確認するといいのです。ユイ、ライアの分の紅茶をお願いするのです」
「はい」
「それじゃそうさせてもらいますよ。ユイさんもありがと」
ライアはそうユイに感謝を伝えれば「いえ」とクールな返事をしてさっさとキッチンに向かってしまう。
(……この2年でユイさんもだいぶ成長したなぁ…もう15歳を超えて成人したし、可愛らしい子供のユイさんは卒業かな?)
ライアは身長的にはそれほど変わってはいないが、年齢的にもう子供扱いするのはいけないかとしみじみと感慨にふける。
「……ユイー!ティーポットを忘れてるのですよー!」
―――スタスタスタ…
「……失礼しました…」
(うぅ~ん……まだしばらくは子供っぽいユイさんを見ていられそうかな?)
自分の失態に必死に取り繕うと真顔を作っているが、顔は恥ずかしさから見てすぐわかるほど赤くなっており、それを見たライアとリネットはほのぼのとした顔でほほ笑むのだった。
「ほい、ステータス表示っと…」
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
名前:ライア・ソン・インクリース
年齢:18
レベル:54
種族:人間
クラス:錬金術師
体力:38000/38000
魔力:57000/57000
攻撃力:111 〈3up〉
防御力:71 〈1up〉
素早さ:131 〈2up〉
知識力:144 〈4up〉
器用さ:336 〈5up〉
スキル
≪分体≫30
≪経験回収≫30
≪家事≫18
≪格闘技≫28
≪潜伏≫25
≪分割思考≫14 〈up〉
≪剣術≫19 〈up〉
≪ステップ≫22
≪農業≫19
≪解体≫16
≪細工≫6
≪変装≫26
≪裁縫≫10
≪自己回復≫15
≪索敵≫22
≪魔力操作≫28
≪変声≫24 〈up〉
≪槍術≫16
≪投擲≫12
≪状態異常耐性≫15
≪礼儀作法≫12
≪錬金術≫19
≪速読≫7 〈up〉
≪鷹の目≫9 〈up〉
≪伸爪≫6 〈2up〉
≪体液操作≫9 〈up〉
≪嗅覚強化≫9
≪カリスマ≫15 〈up〉
≪念力≫4 〈2up〉
≪画力≫2 〈up〉
称号
【竜騎士】
討伐歴【▽全表記】
ゴブリン 【49647】
オーク 【5215】
ツインハンドベア【349】
オーガ 【146】
ワイバーン 【765】
モーム 【521】
ビックバット 【356】
バイパー 【302】
ゴーレム 【413】
ブラックウルフ 【569】
レッドドラゴン 【1】
スライム 【511】
莠コ縺ョ谿矩ェク 【��】
バット 【53】
フライマー 【47】
ロックバイパー 【35】
エコーテ 【201】
登録者【▽全表記】
シュリア・アンデルセン
セルス
ミリー
カズオ
ネリヤ
ゼル
ミリアナ
タリス
リネット・リールトン
アイリス・リールトン
アーノルド・ホア・アンファング
パテル
リグ
働きアリハウスマン
モンド・メルディ
プエリ
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
「うぅ~んやっぱりレベルの高いスキルなんかは殆どレベルアップしてないな…20レベル以上のスキルでレベルが上がったのは≪変声≫だけか…」
「…普通の人達はレベル20のスキルを持っているだけでそのスキルを極めたという認識なのですが……今更ですか」
ライアにとってレベル20はただの通過点で、今の所スキルレベルで最大は30レベル…一般的に言わせればそのスキルに人生を捧げたレベルなのかもしれない。
「ボクの≪錬金術≫でもレベルは26なのを少しは労わって欲しいのです!」
「……いやいやいや、リネットさんその年でレベル26なら確実にレベル30超えるじゃないですか……素で人生のすべてをかけたレベルの人材が目の前に居ましたよ……」
リネットはライアと出会う前からずっと≪錬金術≫を極めんと実験やら開発を行っていたようだが、既にレベルが26と高レベル。
ライアが分身体達を使い、超効率的に色々なスキルのレベルアップをさせてレベル30が最高なのだから、リネットの突き抜けっぷりがよくわかる。
「まぁその次点でレベルが高いのが≪礼儀作法≫の10レベルなのですけど」
「振れ幅がすごいですよね…」
ライアの反応にリネットが「≪錬金術≫さえあればボクは平気なのですよ~」とニコニコ笑顔で返され、不覚にも「(この人には俺が付いてなくちゃな…)」とダメ男に惑わされる依存彼女思考になってしまったのだった。
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