レベルアップ ※
――――――ライアSide
「そうか……ライア君に怪我は無いんだね?」
「はい、分身体にすべて任せていたので怪我1つ無いです」
リールトン伯爵家に戻り夕食時、仕事に出ていたアイゼルが戻ったという連絡を受けたライアは、アイゼルの執務室にて、報告会で起きた事件のあらましを伝える。
「帝国が動いた……か。……それでアーノルド王子に帝国への密偵を頼まれたわけだね?」
「……はい」
時間にして数時間前、アーノルド王子にライアは帝国への潜入をお願いされた。
結果だけ言えば、ライアはその提案を飲み、了承していた。
(アーノルド王子は断っていいと言ってたけど、帝国との戦争になった場合俺も無関係じゃないし、俺の知り合いが戦争で傷付く姿なんて見たくないしね……)
ライア自身、分身体という命の危険が無い身体での任務なので、特にデメリットは無く、唯一あげるとするなら、分身体の総数が減って予備戦力が減る事なのだが、それもあまり気にしなくても良くなった。
というのも、実はあの後に黒ライアや戦闘に参加させていた分身体、それに王都で色々と動かしていたウィスン達2人(もう一人は消してしまった)の≪経験回収≫をした際にスキルレベルなど色々上がったのだ。
先程確認したステータスはこうだ。
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名前:ライア・ソン・インクリース
年齢:16
レベル:51 〈1up〉
種族:人間
クラス:錬金術師
体力:20000/20000 〈3000up〉
魔力:38000/38000 〈3000up〉
攻撃力:90 〈3up〉
防御力:58 〈1up〉
素早さ:108 〈2up〉
知識力:125 〈3up〉
器用さ:298 〈4up〉
スキル
≪分体≫26 〈1up〉
≪経験回収≫26 〈1up〉
≪家事≫17
≪格闘技≫25
≪潜伏≫22 〈1up〉
≪分割思考≫11
≪剣術≫13
≪ステップ≫20
≪農業≫18
≪解体≫10
≪細工≫6
≪変装≫22 〈1up〉
≪裁縫≫10
≪自己回復≫12 〈1up〉
≪索敵≫19 〈1up〉
≪魔力操作≫25 〈2up〉
≪変声≫19
≪槍術≫13
≪投擲≫10
≪状態異常耐性≫7
≪礼儀作法≫6
≪錬金術≫13 〈3up〉
≪速読≫2 〈1up〉
≪鷹の目≫1
≪伸爪≫1
≪体液操作≫1
≪嗅覚強化≫2 〈1up〉
≪カリスマ≫1
称号
【竜騎士】
討伐歴【▽全表記】
ゴブリン 【48457】
オーク 【5125】
ツインハンドベア【344】
オーガ 【91】
ワイバーン 【12】
モーム 【521】
ビックバット 【356】
バイパー 【302】
ゴーレム 【413】
ブラックウルフ 【569】
レッドドラゴン 【1】
スライム 【2】
莠コ縺ョ谿矩ェク 【��】
登録者【▽全表記】
シュリア・アンデルセン
セルス
ミリー
カズオ
ネリヤ
ゼル
ミリアナ
タリス
リネット・リールトン
アイリス・リールトン
アーノルド・ホア・アンファング
パテル
リグ
働きアリハウスマン
モンド・メルディ
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
これである。
このステータスを確認した時は「……ハッッ!?レベル5…1!?」と火竜を倒した時でさえ上がらなかったライアのレベル上昇に大興奮してしまった。
心のどこかでレベル上限が50なのか?とも思ってしまっていたが、どうやら違うようだった。
ちなみに≪魔力操作≫と≪錬金術≫に関してはどうも黒ライアを生み出した事で大量の経験値が入っていたらしく、他のスキルと違いレベル上昇は高い。
そして、魔物の討伐欄に記載された文字化けなのだが、そうやらこれはあの巨人の化け物の事らしいのだが、人工で生み出された複数の魔力を持つ生命体だったので、ステータスカードが誤作動を起こして、こんな表記になっているらしい。
言ってしまえば一つの欄に【人間】と【魔物(複数)】を無理に表記をしようとしてこうなったのではないかと予想している。
……それとあまり重要ではないかもしれないが、黒ライアの≪経験回収≫をした際に、大量の経験値があったのもそうだが、身体を作り替えた
とまぁそんなわけで、無事≪分体≫の増やせる数も増えたので、特にデメリットとして考えれる事が無いので、ライアはアーノルドの提案を飲んだという訳である。
「ライア君は優秀なのはわかってはいるが、これからは新しい領主になり、リネットとも結婚するんだ。あまり抱え込んで気を病まないようにね?」
「…はい、ありがとうございます」
そうアイゼルに心配されつつ、何かあれば相談に乗ると優しい笑顔に見送られながらライアは執務室を退出するのであった。
――――――――――
――――――――
――――――
「ライア様、少しよろしいでしょうか?」
「ん?シシリーさん…どうしたの?」
夕食後、コルドーやアイゼル達と夕食を取った後、セラ達の方は大丈夫かと様子を見に行こうと廊下を歩いていたら、廊下の先からシシリーが現れ、声をかけて来る。
ちなみに、セラ達は屋敷についてから湯浴みや治療、そしてライア達とは別に食事を摂ったりと別行動をしているので、セラ達がどうなっているのかはライアには知らされていない。
「ライア様がお連れした女性達ですが、ライア様の使用人になさるというのは本当でしょうか?」
シシリーは恐らくセラ達の誰かに、新しい領地にて使用人として雇うと聞いたらしく、そう質問を投げかけて来る。
「えっと、成り行きでそう言う事になりましたね……なにか問題でもあったんですか?」
「いえ、問題などは無いのですが……セラさん達から複数名にメイドのお仕事を教えて欲しいと嘆願されまして、ライア様の許可を求めようかと」
「あぁー……なるほど」
ライア自身あまり考えてはいなかったが使用人として雇うのであれば、そう言った指導も必要になるのかと納得する。
しかし、フェンベルト子爵の屋敷から解放されてその日のうちに自分達からそれを申し出ている事に少なからず尊敬の感情が出る。
「許可って事は、シシリーさん的に指導するのは問題ないのですか?」
「はい、今後ともリールトン伯爵家と仲良くされるライア様のメイド達が仕事も碌に出来ないなどと噂されるだけでも死活問題でございますし、あれほど熱意に満ちた表情でお願いされてはこちらのやる気も出るという物です」
「は、はぁ……」
何やらシシリーは目をギラギラと輝かせ、セラ達を指導しまくってやろうという気概を感じる。
(意外にもシシリーさんって熱血だった…?)
ともあれ、シシリーに問題が無いのであれば、ライア的にも特に断るアレも無かったので、すぐに了承する。
「それではライア様、リールトンの街に戻られる間に完璧なメイド達に教育しておきますので、ご期待してお待ちくださいませ」
そう言ってシシリーは
「あははは……頼もしいけど……恐らくアルとエクシアは泣いてるかもな……」
ライアは、セラ達に会いに行こうとしていた足を静かに方向転換させ、憂いの表情を浮かべつつ自分の部屋に戻るのであった。
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