第147話 戦闘開始

 殺意が、怒りが、憎悪が──、ありとあらゆる負の感情が脳内に渦巻いている。

 制御不能な感情は理性を融かし、原始的な本能を超える増悪のままに融合体の身体は動いている。

 そして自分と同じ存在で作られた軍団を率いて帝都を蹂躙する。

 全ては一人の人間を見つけ出して殺す為。

 区別なく建物を破壊しているのも、武器を以て反抗する人間も無抵抗の人間も区別なく殺しているのもたった一人の人間を見つけて殺す為。


 ──たった一人の人間のせいで全てがおかしくなった、全てが破綻したのだ。


 だから見つけ出さねばならない、見つけ出して殺さねばならない。

 この手で、この力で、そいつの肉体を引き裂き、骨を砕き、肉を削ぎ落し、脳を磨り潰さなければ荒れ狂う感情は収まらない。

 だが肝心の人間が何処にいるのか融合体には分からない。

 テレパシーを通して流れ込む膨大な情報を捌くには今の処理能力では圧倒的に足りない。

 玉石混交の情報の海に溺れるばかりで融合体は数え切れない程の目があるのに関わらず一人の人間を探しだす事が出来ないでいた。


 だから融合体は人が多く集まる場所を目指して進撃を開始した。

 人が多ければ目的の人間が居るのだろうと僅かに残った理性で決めたものの未だに見つかっていない。

 沢山の建物を壊しても、何故が襲い掛かって来たから殺した沢山の人間の中にもいなかった。

 だが直ぐに見つかるだろうと融合体は考えていた。

 このまま進んで行った先に沢山の人間がいる、軍団に対して苛烈な攻撃をしている何かがいる。

 テレパシーを通じて配下の視覚を覗き見れば見覚えの無い集団が戦っていた。

 融合体に取り込まれた男は考えた──あのような部隊はいなかった筈だ。

 男を取り込んだ融合体は考えた──あれは危険な敵だと。

 二つは僅かに残った理性で異なる考えを持ち、されど集団の奥にいる人間達が目的であるのは変わらない。

 融合体は軍勢を動かし、自身も戦線に加わる様に帝都の中心に向かって進軍する。

 見知らぬ集団から幾つもの攻撃が飛んでくるが大した問題ではない。

 銃弾は身体の表面を弾き飛ばして血肉が僅かに欠けるだけ。

 融合体にしてみれば肉を補充すれば直ぐに治る程度でしかなく、人間がやっている事は無駄な抵抗でしかない。

 抵抗する者達は間もなく蹂躙される事は既に確定されている。

 それ程までに圧倒的な戦力差であり、融合体の指揮する軍勢は何もかもを飲み込み、破壊し、殺し尽くすために帝都へ進軍する。


 ──そして上空から突如として苛烈な攻撃が降り注ぎ融合体の軍勢を蹂躙する。


 クリーチャーが一撃で身体を粉砕され、エイリアンの胴体が引き千切れ、幾つもの怪物の悲鳴が合わさり聞くに堪えない不協和音を奏でる。

 一体何が起こった? 融合体の中にある二つの意識は同時に同じ事を考え──、そして攻撃の出所に意識を向けた瞬間に今迄とは比較にならない一撃が自身の身体を貫いた。


「GYAAAA!?!?」


 分厚い表皮を、肉を、骨を貫いて身体に大穴が空く。

 それは今迄とは比較ならない傷であり、融合体の身体にぽっかりと空いた穴からは間欠泉の様に血が溢れて流れ出す。

 それでも融合体が負った傷は致命傷ではなく、巨大な身体と比較すれば貫かれて出来た穴など小さいものでしかない。

 だが無意味な攻撃では無い、身体の表面をなぞるだけの無いに等しい攻撃とは全く違う。

 それは融合体の命に奪う可能性のある一撃、危険度は足元で騒ぐだけの有象無象とは比較にならない。

 そして意識を上空に向けた融合体が自らの身体を傷つけた相手を見た。

 帝都の上空に浮かぶ鋼鉄の巨人、それがなんと呼ばれるものであるのか融合体も男も知らない。

 だがアレが敵であると事は理解出来た。

 融合体は己の肉体と軍勢の攻撃の矛先を空飛ぶ巨人に向けて堕とそうとした。


『成程、豆鉄砲ではないが殺すのは大変そうだ』


 だが攻撃が始まる前に巨人から声が聞こえて来た。

 燃え盛り、様々な音が乱れて飛び交う炎上する帝都でありながら拡声された声は融合体にもはっきりと聞こえた。

 その声を男は知らない、だが男を取り込んだ怪物は知っている。

 その声が尽きない増悪を抱く切っ掛けとなった声である事を。






 ◆






 ノヴァが乗るAWに搭載された武装は少ない。

 近接防空用のレーザー発振器が頭部に二門、背部に接続された飛行バックパックに搭載されている小型ミサイルが計30基、右腕に装備した試作120㎜電磁砲、左腕には30㎜バルカン砲と格納型実体剣を組み込んだ試作複合型攻勢盾、予備武装として腰部に格納された近接戦闘用の短剣が二本だけである。

 そして試作120㎜電磁砲は射程距離と貫通力を念頭に置いて開発された試作兵器であり融合体に傷を負わせた武器である。

 AWから供給される電力で加速された砲弾は融合体の身体を容易く貫いた事から威力は十分にある。

 しかし弾幕を張る武装ではないため連続で撃てず、また試作止まりの兵器であるため安全装置として一撃毎に一定時間冷却する機構が組み込まれた武装である。

 サリアが試作止まりの兵器を搭載させたのはノヴァがAWに乗っても無茶が出来ない様にするためだろう。

 そして試作兵器は暴れ回りながら帝都に進撃を続けていた融合体の意識をノヴァに向けさせるに役割を見事に果たした。

 後は融合体に僅かに残った男の意識を悪口でも何でも使って煽り立てて我武者羅に追わせるように仕向けるだけ──、だったが融合体の恐ろしい視線は既にノヴァが乗るAWに釘付けだった。


「あれ、睨まれている?」


「先程の呟きが外部スピーカーを通して聞こえていたからでしょう。敵対心を剥き出しにしているのでは?」


「それもあるか……、一回外部スピーカーを切るぞ」


 一先ずノヴァは戦闘に入る前に起動させていた外部スピーカーを切断する。

 何はともあれ作戦の第一段階は達成、次の段階としては融合体がノヴァを何が何でも追うように仕向ける必要がある。

 その為には適度な傷を負わせて融合体に無視出来ない敵であると意識させる必要がある。その匙加減が作戦における尤も難しい部分である。


「どうします、このまま攻撃を続ければ倒せてしましますよ」


「それは困る。殺したいのは山々だが此処で死んでほしくない。一先ず電磁砲の出力を下げて攻撃を継続、無視されない程々の手傷を負わせるように立ち回ってくれ」


「了解しました」


 ノヴァの命令に従いサリアが操るAWが融合体を中心にして付かず離れずの間合いで旋回しながら電磁砲による攻撃を行う。

 致命傷ではないが、無傷にはならない程度に出力を下げた電磁砲が融合体の肉体に傷を負わせていく。

 対する融合体も撃たれるばかりではなく軍勢による反撃を行い、ノヴァの乗るAWに向けて数え切れない程の光弾が撃ち出される。

 だが融合体の反撃はAWを操作するサリアによって回避され、避け損なった一部は左腕に構えていた盾によって防がれた。

 一進一退ではない、ノヴァが繰り出す攻撃は融合体の身体を少しずつ削り飛ばして傷を負わせていく一方的な展開である。

 そしてダメージだけが蓄積されていく戦いの現状を変える為か融合体はノヴァに対応する為に動き出した。


「敵の進行方向が帝都中心から離れます。狙いは私達です」


「此処までは作戦通り、後は俺の口車に相手が乗ってくれるかどうかだな」


 現状の融合体は一方的に攻撃されるストレスに苛まれていると言える。

 仮にノヴァから逃げようとしてもノヴァは執拗に追撃をするつもりであるが、本音としては帝都では本格的に戦いたくない。

 作戦において重要なのは如何にして融合体を地上まで誘き出すか。

 無視されず、されど全力で戦わない様に調整しながらノヴァに夢中になってもらい武装が制限される事がない地上まで誘き寄せる必要がある。

 その為にノヴァは外部スピーカーのもう一度起動させた。


「あー、あー、マイクテス、マイクテス。聞こえるかタコ野──」


『GYAAAA!!』


 外部スピーカーはノヴァが思っていた以上に効果があった。

 ノヴァの呼び掛けに対して融合体は帝都を震わせる程の敵意と殺意に満ち溢れた咆哮を放ち、それはノヴァが乗るAWにも届いた。


「良かったですね、ノヴァ様に夢中ですよ」


「それはそうだが言い方があるでしょうに」


 サリアの軽口に苦笑いを返しながらノヴァは帝都全域の地図と眺めながら五号から送られた決戦予定地である地上へ続くルートの選定に取り掛かる。

 AWは当然ではあるが前提として融合体の巨体が帝都から地上に出る為には相応の広さを持つ通路を通る必要がある。

 その条件に当てはまる通路は三本、大型シェルター建造の際に使用された大型貨物輸送ルートをノヴァは使う予定である。

 本来であれば大量のクリーチャーが住み着いていたがノヴァ救出の際にサリア達のAWによって排除済みであり問題なく使える事は分かっている。

 何より囮であるノヴァからすれば一複雑な分岐路が無いので融合体の対応に集中できる事が大きな利点である。


「サリア、マーカを付けた大型貨物輸送ルートに移動。融合体を地上に誘き出すぞ」


「了解しました」


 サリアの操るAWは融合体から距離を取り、ノヴァが指定した場所まで移動を開始する。

 その際に融合体が追撃できるように速度を調整しており、ギリギリ追いつけない速度を出しながらノヴァとサリアが乗るAWは帝都を飛ぶ。


「よし、距離をとっても追い掛けて来るようになった。それでも念の為にもう一押しておこうか」


 現状はノヴァが立てた作戦通りに進行している。

 融合体は殺意を滾らせてノヴァを追い掛け続け、誘導されている事に気付いている様子はない。

 だが融合体が突如として冷静になってノヴァの追跡を辞める可能性は依然として残っている。

 現状の融合体の行動は理性と本能を置き去りにした感情に基づく短絡的な行動である。

 だからこそ死の危険を感じ取ってしまえば激情が霧散して生存を最優先とする行動に変わる可能性がある。

 それを防ぐためにも本能を越え、理性すら投げ捨てた現状から更に狂信的な執着を融合体に抱かせる必要がある。

 幸いにも融合体はAWの外部スピーカーを通して聞こえた声に大きく反応した事から聴覚は問題なく機能している事は明らか。

 後は融合体のエイリアン部分、或いは人間部分に語りかけて煽ればいい。

 取り敢えずノヴァは融合体の意識を掌握しているらしい男に語り掛ける事にした。


「聞こえるか、エイリアンに取り込まれた間抜け。総統閣下殿、お前の事だよ。なぁ、今どんな気持ちで暴れている。薄暗い地面の底で必死になって作った国を壊すのは楽しいか? 地上の復興を放置しての王様気取りはさぞ居心地よかったか?」


 辛辣に、悪辣に、痛烈に、嘲笑する様に、馬鹿にする様に、蔑む様にノヴァ融合体に語り掛ける。

 無様にエイリアンに取り込まれた男の怒りと憎しみを呼び起こすためにキャンプで培い磨いた話術を駆使した。

 精一杯悪役ぶったノヴァの口調は本職の人が採点すれば何とか及第点は貰えるだろう程度でしかない。

 それでもノヴァの語り掛けに融合体は反応を示した。


『黙れ!』

「黙レ!」


 咆哮とテレパシーが合わさった叫びはノヴァの耳と脳に届いた。

 ノヴァに送り込まれたテレパシーはAWによる分厚い装甲もあってダメージは殆ど無い。一方的に感情を投げつけられる事が不快であるのは変わらないが、一先ずノヴァの思惑通りに男は釣られた。


「事実だろ。所詮、お前は地の底で王様ごっこをしていただけでしかない。気に入らないモノは壊して放置、何も産み出さずに物資を徒に消費するだけの浪費家、何とも気楽な王様稼業だな。そもそも二百年もトップにいて成し遂げた事が少なすぎないか? 事実としてお前は長生き自慢の老害でしかないぞ」


「黙レ黙レ!」

『政治を知らぬ、己の要望を満たすだけしか能がない愚か者を率いてきたのは私だ。私がいなければ帝都は滅んでいた、私は己の全てを帝都に捧げ──』


 融合体の発声器官とは別に届くテレパシーは饒舌にノヴァに語り掛ける。

 自分が成し遂げてきた功績を、守った未来を声高に語るのは自らが無能である事を否定する為か、或いは貴様は道理を知らないとノヴァに説教をしているのか。

 だが、どちらであれノヴァにはどうでもいい事であった。


「痴れ者が。お前は大型シェルターに避難する筈だった皇族であり帝国の正当な継承者である彼女を謀殺した奸臣でしかない。帝都を滅びから救った? 帝都に全てを捧げた? 面白いな、道化の才能があるぞ、総統から芸人に転身してはどうだ?」


 タチアナは自身のことをノヴァに語る事が無かったものの軍人としての立ち振る舞いの中に見える細かな所作から何となくノヴァは上流階級出身ではないかと考えていた。

 そして決め手となったのがエドゥアルドの地下研究所から抜け出す際のタチアナと男の間にあった短い遣り取りであり、男が一方的にタチアナに語り掛けるだけであったが二人の関係を推測するには十分であった。

 本人には確認は取っていないがほぼ当りだろう、──ノヴァの予想を超えて正体が皇族であったとは予想外にも程があるが。


 とはいえ地下での会話から男がタチアナの地位を簒奪したのは間違いない。

 其処をノヴァが突いてみれば男の反応は劇的であり、今迄の自己弁護とも言うべき咆哮とテレパシーが一時的に収まったのだ。

 それはノヴァにしても想定外であり──、その際に不意に浮かんだ言葉をノヴァは意識せずに口から出した。


「まさか、お前劣等感を感じていたのか、殺した彼女に対して?」


 咆哮は無かった、ただテレパシーを通して男の揺れ動く感情がぼんやりと伝わってきた。

 それだけで十分であった。


「お前、本当に情けないな」


 多くの言葉を並べる必要は無い。

 ノヴァは心の底から男を蔑んだ。


「ああ、因みに彼女は生きていて今は私の所で働いて貰っているぞ。いやはや、彼女はお前と違って凄いぞ、あれこそ正に人の上に建つ人間だ、お前とは天と地ほども違うな。いや、それ以前に盗人風情と比べる事が不敬か」


「黙レ」


「ああ、今は文字通り薄暗い地面の底の王様だったな。どうだ、その椅子の座り居心地は? デカくなった身体を収められるか?」


『黙れ、私こそが帝都を統べる者、この帝国を支配するモノ』


「確かにお前は王様だよ、この瓦礫の山の。それと癇癪が収まったらその醜い身体を収める新しい椅子でも探せ。いままで座っていた盗人の椅子には収まりそうもないからな」


「黙レだまれダマれ」


「ああ、それと人間の方じゃなくてタコの方に言いたいことがあった。お前達から奪った武器や資材、その他諸々は此方の方で有効活用させてもらったよ」


 ノヴァが語り終えた時を以てして異なる思考であり混ざり合う事が無かった二つの思考は同じ感情を抱いた。

 それは増悪、本能を捻じ伏せ、理性を遠い彼方に投げ捨てる程に荒れ狂う感情。

 異なる思考から生まれた二つの増悪が混ざり、結合し、新生する。

 肉片の一片に至るまで、脳細胞の全てのニューロンを犯した増悪が身体を支配し動かす。


「『ノォオオオオヴァァアアアアア!!』」


「さんを付けろよ、タコ助野郎!!」


「『死ネェぇェぇえエええ!』」


 咆哮と共に宙に浮きあがった幾つも瓦礫がAWに向って放たれる。

 融合体の投擲速度は電磁砲には遠く及ばない、しかし純粋な質量兵器である瓦礫を避ける為にサリアの操作するAWは激しい機動を展開する。

 急激な加速による圧力に苛まれながらもノヴァの目的は達成された。

 融合体はノヴァに対して並々ならぬ執着を抱くようになり、何処までも追いすがる執念を感じる様になった。


「おめでとうございます、目的達成ですね」


「そうだな! じゃあ次は──あれ?」


 だが融合体が配下である筈のクリーチャーとエイリアンを手当たり次第に捕食し始めるのはノヴァにしてみれば想定外の出来事であった。


「……わ~お」


 いや、それは捕食ではなく融合とも言うべき変化。

 起源の異なる人間を取り込んだ融合体、その身体から変えきれない程の管が放たれクリーチャーとエイリアンを貫く。

 貫いた管から肉体が融け、結合し、組み変わり融合体の身体が急速に変化していく。

 急速な細胞分裂が繰り返される醜悪な肉の塊はガン化しているのではないかと考えてしまう程のグロテスクな代物である。

 そして肉の塊の中から巨大なナニカ、成熟していない未熟な身体が姿を現す。

 頭部にある七対の黄ばんだ巨大な目がノヴァを睨み、肉の塊を突き破って現れた出来損ないの巨大な腕がAWを掴もうと伸びる。

 だが緩慢な腕に捕まるサリアではなく、機体を動かして難なく逃れる。


「……これも計画通りですか?」


「そんなわけあるかい!」


 サリアの問いにノヴァは堪らずに叫んだ。

 追い掛ける様に仕向けるだけの筈が更なる巨大な化物の誕生に繋がるとはノヴァにも予想が出来る筈がない。

 しかし現実として目の前には巨大な肉の繭あり、化物の誕生は避けられない。


「それではどうしますか?」


「そんなの一つしかない……、逃げるんだよォ!」


 巨大な肉の塊から一体何が生まれるのか分からないが碌な生物ではないのは確実。

 しかし下手に肉の繭をつついて中身がメトロで溢れ出したら目も当てられない。

 そうした事情もありノヴァの言葉に従ってサリアはAWを操作して肉の塊から逃走を遠ざかり──、肉の繭は幾つもの手足を生やすと遠ざかるノヴァを追って走り出した。

 その速度はプカプカと浮いていた時とは全く違う、猛烈な速度で進路上にある家屋を容赦なく圧し潰して進む姿は正しく化け物であった。


「お前出る作品間違えているぞ!! 絶対にジャンルが違うもん!! クトゥルフとかソッチ系じゃん!! SAN値チェックだもん!!」


「ノヴァ様、落ち着いてください。舌を噛みますよ」


 AWの中でノヴァは堪らずに叫び、サリアは移動する肉の繭を認識した瞬間に制限を取り払って全力で移動を開始する。

 そしてノヴァが示した大型貨物輸送ルートに飛び込んだAWを追うように肉の繭も通路に乗り込んだ。

 地上までの一本道でAWと肉の繭によるドキドキ(?)な逃走劇の幕が上がりノヴァは堪らずに叫んだ。

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