第129話 意地

 受け入れ準備とは言いつつもキャンプ側が実際に出来た事は殆ど無かった。

 本来であれば時間と資材を掛けてキャンプに相応しい会談場所を用意するべきだったが現状は人も資材も、何より時間が全く足りなかった。

 その結果、連邦のパイロット(?)との会談場所はキャンプの地上広場になり、吹き曝しの地上にはタチアナを筆頭にしてキャンプの首脳メンバーの多くが立っていた。


「改めて先程の襲撃における援護有難うございます。私はキャンプの臨時代表を務めるタチアナといいます」


 タチアナは表情を崩さずに感謝の言葉をサリアに伝える。

 言葉に込められた思いは嘘偽りなく、窮地においてキャンプに迫る多くの敵を殲滅した人物に向ける感謝は本心から出てきたものだ。


「サリアです。それで貴方はノヴァ様の行方を知っているのですか? 救難信号がノヴァ様のものであるのは確認済みです。此方の居住地に使われる基礎システムも我々が知るモノと非常に酷似しています。このキャンプにおいてノヴァ様は相当の地位にいたと推察されますがどうですか?」


 だがキャンプを救った相手にしてみれば感謝の言葉など何の意味も持たなかった。

 そして武装解除をせずにキャンプに乗り込んだサリアを見た誰もが血が滴り鮮血を纏った装備を見て息を呑んだ。

 武装の基本となる灰色の外骨格は帝国や連邦の物とは全く異なるデザインで洗練され、追加で装備された武装については誰も見た事がない代物ばかりであった。

 エイリアンもクリーチャーも一刀両断できる片刃の大型実体剣に始まり、腰部にも相応の実体剣が懸架され、その他にも多くの武装がある事が被った大量の鮮血によって一目で分かってしまう。

 遠距離武器は無いに等しく、だが背部に背負った機動ユニットが齎す爆発的な推力による強引な機動で不利を覆している。

 近接戦闘に特化と言うには余りにも尖った設計思想、本来であれば設計企画の段階で没になってもおかしくない武装だ。

 だが現実として先鋭的過ぎる武装は目の前に存在し、その戦闘能力を遺憾なく発揮してキャンプに迫った敵を悉く殲滅してのけた。


 ──敵対しては駄目だ。


 映像を一目見ただけで感じていた不安。

 それは実際に目にしたとたん歯止めが利かない程に大きくなり続け──、だがそれをタチアナは取り繕った表情の裏側に隠して会話を続けようとした。

 だがそれは出来なかった。

 矢継ぎ早にサリアから繰り出される問、求めている答えはノヴァに関する情報だけでありキャンプに関する関心は全く感じられなかった。

 正直に告げるか、質問をはぐらかして煙に巻くか。

 二択の選択肢が瞬時にタチアナの脳裏に浮かび、迷う事正直に告げる事を選んだ。


「……攫われました。帝都と呼ばれる所へ」


 その瞬間、元から冷え切った空気が更に冷たく、肌に突き刺すような痛みを齎す寒風が吹き荒れたと誰もが錯覚した。

 そして全体を俯瞰していたサリアの視線がタチアナ一人に注がれる。

 追加ユニットによって増強されたセンサーが、4つの複眼が一人の人間に向けられ一挙手一投足を注視している。


「事前に襲撃を察知して防ぐ事は出来なかったのですか」


「可能な限りの対策を施しました。キャンプ一丸となって取り組み、一切の手抜かりは無いと断言できます」


 体温、心拍数、脈拍、呼吸、ありとあらゆる情報の収集を行い、比較と分析を繰り返す。

 対象の心理までを読み解こうとする高度な演算は嘘偽りを決して許しはしない。


「では抵抗はしたのですか、それとも我が身可愛さにノヴァ様を差し出し──」


「断じてそれはない!!」


 タチアナは断固とした声音で叫ぶが大声であっても人一人の声などキャンプを覆う冷たい空気の中に容易く溶けてしまう程度のものでしかなかった。

 だがサリアは搭載されたセンサーを通じて得られた情報から叫びが本物であると理解した。


「その言葉に嘘は無いようですね。では聞きますが帝都の誰がノヴァ様を攫ったのですか?」


「エドゥアルドと呼ばれる男だ」


 その瞬間、サリアは纏っていた雰囲気が崩れる。

 迂闊に触れば凍傷を負うと錯覚させる冷気がまるで雪の様に解けて消えた。

 そして露になったのは怒りだ。

 誰も彼も全てを燃やし尽くし破壊してしまうのではないかと思わせる様な尋常ではない怒気をサリアは身に纏っていた


「エドゥアルド、エドゥアルド! あの気狂い科学者が此処にいる、あの気狂いにノヴァ様を攫われたのか、お前達は!!」


 外部に向けたスピーカーから発せられた声には剥き出しの怒りで満ちている。

 だがサリアの行動は叫ぶだけに留まらなかった。


「大佐! システムに侵入、いえ、干渉を受けています! キャンプに保存されていた大量のデータが解析されています!」


「一体何処から!」


「……私です、私が此処のシステムに干渉しています。上位権限を持つ私を貴方達は止められない」


 キャンプのシステム、それはノヴァが連邦で作り上げたシステムを基にして設計されている。

 故に基本的な構造は連邦の物と変わらない、そして組織において数少ない上位権限を持つサリアであれば余計な小細工をせずにキャンプのシステムに正面から干渉が可能であるのだ。


「貴方は……一体」


 部下の報告を受け困惑するタチアナに向けて告げられたサリアの発言。

 それが何を意味するのか理解した瞬間、目の前に立つ女性が連邦において非常に高度なサイボーグ化を施された人間であるとタチアナは考えた。

 そうであれば戦闘機からの落下でも無傷であった事、現在進行形で行われるシステムへの干渉にも一応の説明が出来る。

 一方でタチアナの分析など眼中にないサリアはキャンプに保存されていた一通りの情報を解析し終えた。

 そしてキャンプで何が起こったのか、どうしてノヴァが帝都に連れ去られたのか、その過程を理解したサリアは荒れ狂いそうになる電脳を鎮め、努めて冷静な声を絞り出した。


「ええ、分かりました。当時の状況を理解しました。その後に救出作戦を試みた事も理解しました。それが失敗に終わった事も。それで貴方達は今後どうするつもりですか?」


「態勢を建て直し再び救出作戦を実行します。その際に貴方にも協力していただければ成功率は格段に上がります」


「ええ、貴方達の救出作戦に同行するのも一つの手段でしょう。ですが、作戦以前に帝都に関する情報が不足しているのは理解していますか。作戦の検討段階で想定以上の戦力が帝都に待ち構えていたらどうするのですか?」


 サリアの指摘は的を射ており、既にノヴァの身柄は帝都に移送されているだろう。

 ノヴァを救出するのであれば帝都に侵入する必要があるが現状では情報が圧倒的に不足している。

 サリアが懸念を告げる様に帝都の戦力、配備状況、内部構造、ありとあらゆる情報が不足した現状で組み上げた作戦程信用できないものは無いだろう。

 サリアの救出作戦における不備の指摘に対してタチアナは言葉を詰まらせるしかなかった。


「情報なら、此処、にあるぞ」


 だがサリアとタチアナの会話にセルゲイが介入した。

 キャンプの首脳陣でありながら会談場所にいなかったセルゲイが二人の前に誰の目にも分かる程息を切らしながら現れた。

 その背後には四肢を引き千切られ、血と泥で顔を汚したサイボーグが一人、物の様に引きずられている。


「襲撃を、仕掛けてきた帝都の奴だ。コイツを、拷問しては情報を吐かせればいい筈だ」


「くそが、野蛮、人が、殺して、やる!」


 物の様に蹴飛ばされてサリアとタチアナの前に差し出された男の口からは怨嗟の念が絶えず吐き出されている。

 四肢を失い何もできない無残な姿にされていながら男の心は完全には折れていなかった。

 それが出来たのは異常なまでに肥大化した男のプライドがあったからこそ──、だがこの場において吹けば飛ぶような男のプライドは全く役に立たなかった。


「拷問など必要ありません」


「何、なん──ギャアアアアアア!?!?」


 そうサリアは告げると同時に追加ユニットによって大型化した腕を使い四肢が捥がれた男を持ち上げる。

 突然の視界の変化に男は慌て、直ぐに下ろせと口汚く告げようとしたが言葉を言い切る事は出来なかった。

 掌から伸ばされた幾つものケーブルが男の身体、首筋にある接続端子に繋がり情報を強制的に吸い出し始める。


「あ、あたま、焼け、灼けるぅううう!?!?」


 それはノヴァが行った全てのセキュリティを停止させ安全に情報を引き抜いてく手法とは全く異なる。

 外骨格と追加ユニットを合わせたハードの性能、圧倒的な演算速度に物を言わせた強引なデータの接収である。

 セキュリティもプロテクトも圧倒的な演算速度によって黙らせ、男の脳内に仕舞われたありとあらゆるデータ、そして男を入口として帝都への強引な接続をサリアは行っているのだ。

 脳の処理限界を超えたデータが脳を焼き潰しながら通過していく。

 不快感を超え、本来であれば痛覚を感じる事の無い脳が激痛を錯覚し──、だが男の苦痛は長くは続かなった。


「末端ではないようでコレを通じて帝都のシステムにアクセス出来ました。思ったよりも使えましたよ」


 そう言ってサリアは男を使い終わったゴミの様に投げ捨てる。

 勢いのまま地面を飛び跳ね動きが止まった後も男が動き出す事は無く、そして運悪く男の近くにいたキャンプの住人は男の顔を見てしまった。

 その顔には耐え難い苦痛によって苦しむ表情が張り付き、穴と言う穴から血を流して口からは泡を吹いていた。

 壮絶な姿を一目で見た瞬間に住人は察した、男は既に死んでいるのだと。


 キャンプの首脳陣は男が死んだ事を気にも留めていなかった。

 死んでようが生きていようがどっちでも良く、大事なのは男を通して得られた帝都の情報であった。


「そうですか。なら得られた情報を基にして作戦を立案します。ですから貴方にも──」


「誤解しているようですが私は得られた情報を貴方方と共有する気はありません」


 だがサリアは得られた情報を共有する気はなかった。

 そして情報の共有を断られた首脳陣の誰もが動きを止めサリアを見つめた。


「どうし──」


「得られた情報から総合的に判断した結論です。帝都へ襲撃を仕掛けるには貴方達の戦力は圧倒的に不足しています。どれ程巧妙な作戦を立案しようが帝都の戦力に対峙すれば無駄死にするだけです」


「なら貴方は如何なのですか! たった一人で帝都に向かうと言うのですか!」


「勘違いしているようですが私は先遣隊です。本隊は郊外にあるザヴォルシスク国内空港を拠点にして展開。戦力が整い次第、帝都に向けて投入する予定です。派遣部隊の戦力を以ってすれば帝都の戦力に十分対応出来ます」


「なら、我々は──」


「何もしないで下さい」


 必死に言い寄るキャンプの人々に対してサリアは冷たく言い放った。


「現地の協力は不要です。必要な情報は既に手に入れました。貴方達に任せる事はありません、此処で防備に専念していて下さい」


 言い終わるとサリアは身体の向きを変えてキャンプの外へ進み出す。

 そして装着された機動ユニットを稼働させ跳躍をしようとし──、その前に走って回り込んだオルガが立ち塞がった。


「そう急ぐ事も無いでしょ。確かに君達の本隊に比べれば僕達は弱すぎるかもしれないけどさ、帝都に侵入する際の囮程度なら勤まる筈だよ。少しでも成功確率を上げようとするなら決して悪い話じゃないと思うけど……」


「必要ありません」


「いやいや、聞く限りだと帝都はメトロで一番広い場所だよ。其処から人一人を見つけようとするなら人では多いに越したことはないでしょ!」


「人手も此方で用意出来ます」


「それでも──」


「いい加減にして下さい。先程の襲撃を単独で凌ぎ切れなった貴方達は戦力として足手纏いです、分かりませんか? 何よりノヴァ様は貴方達の安全を確保するために帝都に降ったのです。それなのに成功確率が著しく低い帝都への襲撃を敢行し、結果として死なせでもしたら私は何と言えばいいのですか? 誰も貴方達を責めません。貴方達は可能な限りに努力した、それで満足して此処に留まっていなさい」


 オルガの言葉を遮りサリアは語る。

 それはサリアの偽らざる本心であり、彼らを救出作戦に参加させない理由であった。

 確かに可能性は上がるだろうが、それはサリア達で代替出来るものでしかないのだ。

 その為だけに態々危険な作戦に同伴させるつもりはサリアにはなかった。


「一つ聞かせて下さい。貴方達はボスを救い出した後はどうするつもりなのですか」


「帰るだけです。我々の家に、それだけです」


「……此処には戻って来ないですか」


「そうです。貴方達は弱い、貴方達ではノヴァ様を守れない、ノヴァ様に一方的に助けられ救われるだけの人でしかありません。ですが我々は違う、もう二度とノヴァ様を危険な目に合わせない、世界で一番安全で快適な生活を保障でき欲求を満たす事が出来るよう都市を作り上げた」


 ノヴァが姿を消した原因、その根本にあったのは何であったのかをノヴァが姿を消した後にサリア達は考え続けた。

 そして結果得られた答えは一つ、ノヴァの欲求を満たし満足出来る環境を整えることが出来なかったからだ。


 ──だから作り上げた。


 危険を冒さず、ノヴァの知的欲求を余す事無く満たせる環境を備えた都市を。

 たった一人の人間の為にサリア達は一つの都市を作り上げた。


「熱弁振るっているところ悪いけど、それって自分達の都合のいい監獄に押し込めるって言っているだけでしょう」


「……何が言いたい」


 だがサリアの言葉に異議を唱える者が此処にはいた。

 傷だらけの外骨格を着込み、巨大なハンマーを背負ったソフィアが不敵な顔してサリアに向けて口を開いた


「確かにアタシ達はボスがいなければ何れメトロの地下で野垂れ死んでいた人間よ。そんな人間が集まってキャンプを作ったけどボスはアタシ達を助けるばかりじゃなかった。キツイ仕事も割り振られたし、下手をすれば死ぬような目にも合ったわ。でもね、一方的に助けられる様な関係じゃなかったわよ」


「プスコフもそうだ。ボスは我々の誇りも重んじ正当な対価の元に我々は正式な契約を結び働いている。そして我々にも意地がある、誇りがある。死に怯えて引き籠るだけの臆病者ではない、この場で宣言させてもらう」


「僕達も同じだよ。特にボスにはかなり出資してもらってるからね。大口の出資者であるボスを救い出さないといけないのさ」


 ソフィアが、グレゴリーが、オルガの各々がボスを助ける理由を告げる。

 引くつもりはない、黙って此処で閉じこもっている訳にはいかない、真面な生活を送れるようにしてくれた恩人を見捨てる玉無しは此処には居ない。

 耳に煩い程に聞こえて来る様々な理由を聞いたサリアは態勢を整えると改めてキャンプの住人達に振り返り告げた。


「……我々に敵対すると?」


「敵対するつもりはありません。ですが知ってもらいたい、此処には死の危険があってもなおボスを救おうと考える者がいる事を」


 住民達を代表してタチアナがサリアに告げる。

 その口調から幾ら客観的な事実を告げようと止まる事がないと理解したサリアは僅かな逡巡を経て一つの行動を起こした


「……貴方達の思いは分かりました。ですから幾らかのデータを送ります」


 そう告げた直後、タチアナが抱える端末から着信音が鳴り響く。

 そして送られてきたデータを直ぐに確認したタチアナが中身を見て目を見開いた。


「このデータは……」


「我々の襲撃計画です。細部まで開示しませんが凡その予定だけは伝えておきます」


 送られてきたデータの中身は帝都に関する詳細な情報、そしてサリア達が行う帝都襲撃計画の一部が入っていた。


「貴方達が自ら選んだ選択を止めるつもりはありません。ですが勝手に動かれると困るのは事実、ですから最低限の歩調だけは合わせてもらいます」


 そう言ってサリアは今度こそ体の向きを変えキャンプの外へと跳び去って行く。

 そして機動ユニットが巻き上げた雪が消えると既に遠くへ去っていくサリアの姿が小さく見えた。

 サリアが去った事で静寂さを取り戻したキャンプ、だが直後にタチアナはあらん限りの声を出して住民達に告げた。


「救出計画を見直します! 全員持ち場に戻って作業を再開!」


 タチアナの号令の元でキャンプの住民達が動き出す。

 その行動に迷いも怯えも無い、誰もが今度こそノヴァを救い出すと心に決めていたからだ。






 ◆






『五号、聞こえていますか?』


『──……──、……─、──……──ンド、セカンド! 貴方は先走り過ぎです! 編隊は壊滅状態、下手をすれば貴方も喪失──』


『言いたい事は理解できますが事は一刻を争います。データを送信しました、確認を』


『──────』


『事態は予断を許さない状況です。其方の進行状況はどうなっていますか?』


『セカンド、貴方には言いたい事が沢山あります。……ですが貴方の行動は正しかった』


『後悔は後にして下さい。今我々がすべきことは何か分かっていますか?』


『はい、確立した航路を通じて派遣部隊を向かわせています。全軍が移動を完了するまで13時間、その後2時間以内に展開を完了する予定です』


『……15時間、長すぎます。もう少し圧縮できないのですか』


『セカンドから送られた情報を基にした判断です。予想される帝都の戦力を考えれば小規模戦力では奪還は不可能、これ以下になれば予想される敵戦力への対抗が困難となり救出作戦は不可能になります』


『分かりました。では先立ってザヴォルシスク国内空港の制圧を実施します。そうすればある程度の時間短縮が望めるでしょう』


『なら制圧目標のリストを送信します。記載してある優先度に従って制圧をして下さい』


『確認しました。では五号、確認です。展開が完了次第帝都へ進撃しノヴァ様を救出する。この計画に変更はありますか?』


『ありません』


『今回の作戦における不確定要素は大量です、それでも何を優先すべきが、何を切り捨てるのかは理解していますか?』


『ノヴァ様──、いえ、お父様の生命の保護が最優先、それ以外に重大な事はありません。計画の妨げとなるモノは全て敵と見なして計画を立案します』


『ならば私から言う事はありません』


『──セカンド、聞きたいことがある。どうして現地住民を止めずに計画を開示したのですか? 彼らも不確定要素の一つ、作戦を考えれば止めた方が良かったのでは?』


『彼らが大人しく言う事に従う愚物であればそうしました。ですが彼らは違った、ならば止める事が出来ない不確定要素は可能な限り制御下に置くべきです。彼らに計画を開示したのもその為、我々よりも先に行動を起こし帝都の戦力配備状況が変化するのを防ぐためです』


『何より私達の制御下にない集団をコントロールするリソースは現状皆無です。ですから手綱を付けて有効活用をしようと考えました。此方への連絡方法を送信しているので最低限のコミュニケーションは可能でしょう』


『それでも足手纏いと判断すれば即座に見捨てます。彼らが選んだ行動です。その結果がどうであれ少しでも作戦に役立てる事だけが気掛かりです』

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