第6話
「ラブコメ的にしなければ」と彼女はいった。
「どうやって」と彼はいった。
「ラブがなければならない」
「ラブ」
「ロブでもいいかもしれない」
「ロブ」
「ドロップでは駄目」
「ドロップ」
「ああ、火垂るの墓が見たくなってきた」
それで彼女は火垂るの墓をツタヤで借りた。ツタヤは崖の近くにあり、今にも滑り落ちそうだった。火垂るの墓は悲しかった。彼女は泣いた。
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