第18話 新たな地へ2

 僕との比較のため。


 参考までにこれがミコトちゃんのステータス。 


 人間の一般人が百だったとするなら。


 名前     #### ## 命## #######


       →ミコト(存在固定化)


 種族名    ビギニングドラゴン


       →ビギニングドラゴン? (弱体中) 


 

 人間状態時


 HP(体力) 300 


 MP(魔力) 999


 STR(力) 100


 ATK(攻撃力)999(装備によりカンスト表記)


 VIT(生命力)999


 DEF(防御力)100 


 INT(知力) 999


 RES(抵抗力・魔法抵抗力) 999


 DEX(器用さ)100 


 AGI(素早さ)100


 LUK(運)  850 


 能力スキル 鑑定 心眼 次元収納(時間凍結可能・容量無限アイテムボックス) 人化 自動翻訳 異世界SHOP(ポイント取得不可の為使用不可能)  


 ※上位? 存在により全能力弱体化中


 



 目前には巨大な山々。


 暖かな風が頬にあたり心地よい。


 あぁ、こんな天気の良い日は書類仕事が捗りそう。


 鼻につくツーンとした香り。


 ……


 ……鉄くさい。


 はい、血の匂いですねわかってました


 ここは地上の深い森に所々存在する草原地帯。


 地球で言う未開の地、宅配サービスのあれではなくアマゾンの樹海のようなものです。


 草原地帯とはいえかなり広い。


 小さな街程度ならすっぽりと収まりそう。


 えっ、このような場所を人類種が開墾し生活圏にしている?


 そうですかそうですか。


 はい勉強になります、ミコトちゃん説明どうもです。





 …………はぁ、目の前に聳え立つ巨大な山。


 いや、魔物の死体の山。


 誰もが知っている豚の頭を持つ。


 女エルフと女騎士特効持ち、彼女達の天敵のアレです。


 オークですね。


 でかい、体長二百から二百五十センチほど、身体の色は茶色や黒、灰色など様々、丸太のような太い腕、巨大ビア樽のような巨大な体躯をもつ魔物。


 太い手にはこれまた人間の子供くらいの木で作った棍棒。


 身長百三十ほどのひょろい僕なんかデコピンひとつで爆散するに違いない。


 そんなオーク達の死体の山、山、山……、山ひとつが高さ十メートルほどかな。


「はぁ~~」


 思わずため息をついた。


「キュー・キュー・キュキュッ!」


「ハイ、指導ありがとうございました!!」


「うむ、二人とも良くやったのじゃ」


「キュ――――、キュィ」


「ミコト様、兄弟子のおかげです、いっいえ、もちろん一番はケイ様のお力のおかげです」


 ははは…………、おかしいな~僕の目どうかしたのかな?


 僕の目の前には、返り血で真っ赤に染まった、僕の手のひらに乗るくらいのサイズ。


 小さなぬいぐるみのような身体の熊。


 そして僕より少し高い身長、引き締まった肉体は幼いながら女性らしい美を感じさせる。


 猫の耳をもつ異世界ものの王道種族であり超がつくほどの人気を誇る。


 猫獣人の少女。


 歳は十二歳。


 彼女もまた返り血でその全身を真っ赤に染めている。


 そんな二人を満足した顔で見守る黒髪和服の少女ミコトちゃん。





 …………どうしてこうなった。

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