第10話 才賀 虚無(サイガ キヨム)1

 私は才賀 虚無。


 年齢は五十歳、男。


 職業は会社員、会社はそこそこ大きいみたいだ。


 趣味はボランティアと自転車(ロードバイク、マウンテンバイク)


 両親は……知らない、海ぞいの清掃活動中、ボロ布とワカメに包まれ波打ち際で発見されたとの噂を聞いた。


 そして十五歳まで施設で育てられた。


日本では珍しい、教会の隣に建てられた、児童保護施設(民間企業)


 名前は「サイガの里」……洋風の教会(教会も同系列)に隣接して建物も完全に洋館風なのに里って……。


 まぁ、シスター兼施設の従業員のお姉さん。


 少し年齢を召したお姉さん達に、厳しいながらも優しく育てられた。


 名前のなかった自分に才賀の姓も名も与えてくれた。


 私自身も物心付いたころから、出来ることをやった。


 小学生3年の頃から新聞配達(朝刊)


 小学生5年になると新聞配達(朝刊・夕刊)に加え休日には教会でボランティア。


 六年生には新聞配達、教会ボランティアに加え、週ニ日程度夜間の魚市場のアルバイト(市場のお偉いさんに土下座して無理やり頼み込んだ)


 義務教育の最終の中学三年間。


 新聞配達・教会ボランティア・魚市場アルバイト(週四日)+夏休みなど長期休みには宅配便のセンターでの仕分け、引越しなどなど。


 とにかく、朝新聞配達→学校で勉強→夕方新聞配達→夜バイト→朝方の少し睡眠→朝刊へが基本。


 学校の休み時間が唯一自分の好きに出来る時間。


 この時間にとにかく本を読みまくった、ジャンルとわず何でも。


 当然漫画やラノベなどもね。


 睡眠時間?


 小学生のころは……大体4時間くらい(空き時間は読書)


 中学のころは……2時間程度?


 それ以降――まぁ、想像にまかせます。


 まぁ、おかげで完全なボッチだった。


 いや、一応施設の仲間達や同級生とは声をかけられたら応対はしてた……はず。


 えっ? 私の容姿ですか?


 う~~ん、まぁどうなのかな、少し赤味がかった癖毛の黒髪で長髪だったかな、時間が無いのと、冬の暖房の為。


 眼の色? どうなのかな、あまり鏡見なかったからわからない。


 肌の色は色白は、どれだけ陽に焼いても赤くなるだけですぐ戻る。


 身長は栄養不足と睡眠不足がたたったのか……中学卒業時百五十センチなかった。


 大人になっても百七十センチ程度。※自己申告です。 


 外見は――黒髪に染めたアメリカ人? とよく言われていた。

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