レヴィアタン襲来

春香姉さんと詩織が転校して来た次の日、俺は昨日と同じ様に一人で通学路歩いている。


「おっ、思ったより元気そうじゃねぇか」


「まっ、思ったよりわな」


後ろから透が話かけて来た。


「で、昨日はどうだった?」


「一言で言うなら修羅場だな」


「修羅場だね〜」


透はニヤニヤしながら俺を見てくる。


「言っとくがお前が想像してるような修羅場ではないぞ」


「なんだ、つまんねーな」


「つまらんって。他人事のように」


「他人事だからな」


「だよなー」


学校が見え始めると大きな集団が見えた。


そして俺がその集団に気付いた瞬間集団はこちらに走り出し同時に俺と透も逃げる。


「見つけたぞー!!」

「今すぐ確保だー!!」

「おい!悪魔透もいるぞ!二人まとめて確保だー!!」


鬼の様な形相の集団が手には縄に網、トンカチやバール、蝋燭に藁人形を持って追いかけて来る。

周りにいる奴らは女子は集団を蔑むような目で見て。

男子は俺たちに憐れみの視線を向けて祈る奴までいた。


「クソッ!!もうかよ!」

「それわなー、昨日あんだけ人目に留まったんだぜ認定されない方がおかしいわ。それにしてもなんで俺もなんだよ?」

「いや、あんだけ普段からイチャころしたんだからあいつらからしたらお前は宿敵的立ち位置だろ」


だがこんな会話をしてもアイツらは諦めない中には陸上部もいる。

着実に差が縮まってる。


しかし神は俺を見捨ててなかった!


「命ーー!!」


走ってる向こうに命と彼女と一緒いる女の子が見えた。


女に飢えているアイツらには女、しかも美少女には逆らえないはず!!


「紗枝ーー!!」

「あっ!透くーーん!!」


二人が見えた瞬間、透は腕を広げさっきよりもスピードを上げ、命の隣にいた女の子も腕を広げ走り出す。


「紗枝ーー!」

「透くーーん!!」


二人はそのまま抱きしめ合う。


「あ〜紗枝」

「透くん」


二人はお互いを見つめ合い花のような雰囲気を醸し出している。


俺はそんな二人を過ぎ去る。


「悪魔確保ーー!!」

「「「確保ーー!!」」」


しかし、愚かな透よアイツらに囲まれたらそこは

ジ・エンドだぜ。

しかし俺はお前と違ってそんなバカは犯さない。


「命ーー!!頼むアイツらをどうにか!」

「今回は特別よ」

「流石、命さ」

「捕まえて良いわよ!!」

「え・・・・・・?」

「確保ーーー!!!」


命がアイツらに許可を出した事により更に容赦が無くなりいつの間にか背後を突かれ縛り付けられてしまった。

俺はそのままゴミ袋を入れられて何処かに連れてかれた。


「・・・・・・バカ」

「愛だね〜〜」

「そんなんじゃないわよ」

「ツンデレ?」

「なら世界の大半の女子はツンデレよ」


二人は何事も無かったかの様に学校に向かって再び歩き出す。

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