転入姉妹との校内探検前編
主に学校の説明会です。
「渚ー」
「ナギく〜ん」
転校初日に他学年のクラスに行く。
しかもそれが美少女姉妹かつその相手が陰キャモブ。
現実なら疑問の尽きない組み合わせである。
渚のクラスに突撃してきた二人は勿論のこと渚の元へ歩き出す。
「校内案内して」
「お願いね〜」
二人はただ渚に校内案内をお願いしに来ただけだった。
しかし渚からした
(そんなことで直接話しかけてくんなよ!)
と傍迷惑な話である。
「い、いえ・・・人違いでは」
「そんな訳ないでしょ」
「そうだよ〜ナギくん結構分かりやすいよ」
「ほらそんな事よりお願いね」
「まずはこの校舎からだね〜」
渚は春香と詩織に両腕を掴まれ教室の外へと連れて行かれる。
「あの〜俺に拒否権は」
「「ない」」
渚の最後の抵抗も虚しく美少女姉妹転入生の校舎の案内役を務めることになった。
渚は内心怯えながら学校を二人に案内する。
「えーっと、二人に説明するけど基本的にこの教室棟は基本的に教室と職員室しかなくて、その他には購買や図書館とか学生がよく使う施設がある」
「それだけで十分じゃない?」
「そうよね?」
「なら次は技術棟に行こうか」
渚は二人の疑問に応えるべく技術棟に案内する。
因みに二人を案内する上で常に誰かからの視線を受ける渚。
そしてその視線には疑問、羨望、怒り、嫉妬など碌でもない感情が含まれている。
勿論渚もそれを身をもって感じている。
そんな渚の心は
(なんで俺がこんな目に・・・後で絶対殺される)
と絶望しながら未来の自分が生き残れることを祈っている。
そうこうしてる内に渚たちは技術棟へと着いた。
「すごい」
「これ高校の施設なの?」
技術棟は文字通り技術を磨く事を目的とした場所で建築や工業分野の学生が自主的に通う棟である。
それと同時に説明するがこの自由ヶ丘高校はその校風から一年の時から全ての授業が選択授業である。
そして自分で選んだ科目にそって各棟へと授業ごとに移動する。
そうすることで自分の長所を早い段階で伸ばせまた決断力判断力などの今後の自分に必要な力も身につけつことができる。
分かりやすくいうなら大学の高校版みたいなものだな。
「ここは建築や工学の分野に興味がある奴が通っていて俺の友達の透って奴もここの授業を受けてる」
次に向かったのは芸術棟だ。
「なんだか独特な外観ね」
「まさに芸術・・・でいいの?」
芸術棟の外観は卒業生や在校生が自由に描いたり建築分野の奴に手伝ってもらったりして一つの総合作品として存在している。
そしてその独創的な見た目に春香も詩織も困惑している。
芸術棟も文字通り芸術分野に特化した奴らが通っていて恐らくこの高校の理念の一つ自由を最も体現しているところと言ってもいい。
絵画に工芸、音楽の才能、また現代らしくイラストレーターを目指す奴らもここに通っている。
ここには命が通っている。
次は体育棟
「グラウンドにジム」
「体育館、ここが一番学校ぽいわね」
ここは未来のスポーツ選手や体育教師、栄養管理などを目指す生徒が通っている。
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