美少女姉妹の転入
そこは日本でも有数の広さを誇る中高一貫校である。
そしてこの学校には入学試験が無く、それぞれに合った試験を事前に志願者自ら提案しそれを学校側が精査し合否を決めるというシステムを取っている。
ではなぜそんなシステムを導入しているかというと、校長の理念として学歴だけが全てでは無く。
学歴=優秀さでは無いと考えており。
その考えにより稀有、特異な才能が潰えてしまうのが遺憾だかららしい。
因みに俺は事前に中学の時の作品を提出して面接して気づけば受かっていたので当時は驚いた。
って、そんなことはどうでもよくて週明けの月曜日、今日があの二人の転入日である。
俺は今、もし俺と二人の関係がバレたこと考え少し憂鬱になりながら登校していた。
「な〜ぎ〜さっ!」
ドン!
「おわ!」
俺は急に背中を叩けれて、背中をさすりながら後ろを振り向いた。
「
「そう言わないでよ。渚が辛気くさい顔してたから、慰めてあげよとね」
「辛気くさい顔って、顔見れないだろ」
「雰囲気の間違いよ・・・それにしても良い加減髪切ったら?」
「嫌だよ。俺は高校では陰キャオタクライフを過ごすって決めてんだから」
「勿体無いな〜」
そうこうしているうちに学校へと着いた。
ガラガラガラ
「よう、渚、命」
教室のドアを開けると一人の男子生徒が自分のイスに座りながら話しかけてきた。
「おはよう透」
「おはよう」
「にしてもお前ら相変わらずラブラブだな。もういっそのこと付き合っちゃいなよ」
「それ命に失礼だろ」
「自分はなんとも思わないのかよ」
「思わないな。それに俺は高校では誰とも付き合わないと決めてんだよ」
「勿体ねえな〜」
「お前らと違っていつどこでもイチャコラしねんだよ」
実は透には彼女がいる。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴りクラスにいる全員が自分の席に着く。
ガラガラガラ
前の扉から入って来たのは教師にはにつかわぬ白衣に何やら多種多様な色の液体の入った試験管を大量にポケットに入れた赤髪のボサボサ髪の女性が入って来た。
そしてその顔はなんとも言えず、疲れと哀しみと怒り、そして諦めをごちゃ混ぜにしたような絶対に触れてはならぬと物語っていた。
「よ〜し全員いるな。おいリア充挨拶しろ」
「
「うるさいリア充!あんたには分からないでしょうね・・・たった3年間の青春で友達が一人もできず、恋人が欲しくても出来なかった気持ちなんて!」
漣先生は自分の悲しい過去を語りながら透に文句をいう。
「・・・うう・・・そんなことより挨拶!」
「はいはい、起立、気をつけ、礼」
『おはようございます』
それから漣先生は今日の連絡事項を伝える。
「そうだ、あんたらには関係ないと思うけど三年と一年に姉妹で転校生が来たから伝えとくは」
そう言い漣先生は教室をあとにした。
昼休みになり俺、命、透は机を合わせてh弁当を食っていた。
「それにしても漣先生の俺へのあたりは一年の頃から変わらないな」
「あんたと漣先生の相性が元から悪過ぎてるのよ」
「そんなことある?」
「「うんうん」」
俺と命は透の疑問に迷いなく首を縦に振る。
「にしても珍しいな渚が購買のパンなんて」
「そうね。朝も元気なかったし何かあったの?」
二人が渚を心配する。
実は渚は母が社長ということもあり今まで自分で弁当を作っていたのだ。
しかし、渚は今日のことを考えてしまいあまり寝坊してしまい時間が無かったのである。
「いや単なるねぶそ・・・」
渚が答えようとした時、廊下がざわつき始め、教室の前と後ろの扉が同時に開いたのである。
「渚ー!」
「ナギく〜ん♪」
渚はその声に真っ先に反応してドアの方を向く。
そこにいたのはゆるふわ〜んとした雰囲気を纏う美少女こと春香と少しカチキだが幼い顔立ちの美少女こと詩織がいた。
そしてその瞬間渚は悟った
(あ〜俺の高校人生終わった)
しかしその時は誰も知らなかった。
この時から運命の歯車が動き出したことに。
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