再婚の知らせ

ことは今年の三月に遡る。


「渚ー!話があるからリビングに来てー!」

「今行くよー!」


渚は母に呼ばれ一階のリビングに行った。


「渚、座って」


渚は母に言われるがまま椅子に座る。


「渚、母さん結婚することになったの!」


「・・・え?・・・・・・えーー!!!???」


渚は驚きの余り叫ぶ。


「渚、煩いわよ」

「いや!母さん結婚ってどういうこと!?」

「そのままの意味よ?」

「いや!分かってるから!俺は何で急にそんな話しになったのか知りたいんだ!」

「あーそいうこと。あれはね一年前の話し」

「一年前!?」


母さんは俺を無視して語り出す。


「一年前ね、母さんの会社にある会社の社長さんがね。企画の協力をうちにお願いしに来たの。

でね、会食とか企画の話し合いをしてるうちに互いに惹かれちゃって求婚されたの」


何だよその非現実的な状況!?


「それでね、母さんOKしたの」


渚はそんな余りにも多い情報を処理しきれず困惑していた。

しかし母さんはそんなことを気にせず更なる爆弾を落とす。


「それとね渚、貴方に兄妹が出来ることになったの!」

「へっ?」


母さんの更なる爆弾に俺は処理が追いつかず理解出来なかったが。

徐々に理解し始めた。


「きょ!兄妹!?」

「そう!嬉しいでしょ!」

「いやいや母さん!兄妹って!向こうもバツ1なのかよ!?」

「そうよ、向こうも私たちと一緒の理由で離婚して、それが更に私たちの愛を強めたのよ!」


いや、母さん答えてくれんのはありがたいけど、さりげなく惚気るのやめて。

誰が好きで親の惚気を聞きたいの?


「はあ~とりあえず事情は理解したよ。母さん結婚おめでとう」


俺は素直に母さんを祝う。


「ありがとう渚」


母さんはとても幸せそうな顔で俺にお礼を言う。


「あ、そうだった」


母さんは何か思い出したかように話す。


「明日顔合わせがあるからちゃんと綺麗しとくのよ」

「は?・・・・・・明日!顔合わせ!」

「うん!」

「そういうのもっと早く言ってくれよーー!!」

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