第5話 ひな×3
特に見たい番組もないのでそのまま見てみる、この作品どういう話かというと、女帝キルラが支配する悪のサブミッション帝国と喋る不思議生物に選ばれ魔法少女になった二人の少女が肉体言語を駆使して戦う内容だったと思う。セカンドシーズンになって仲間が一人増え今は3人になったとか聞いた気もする、それにしてもみんな肉弾戦とか魔法はどこに行ったのだろうか。番組も終わりチャンネルを色々切り替えてるとインターホンの呼び出し音がなったのでテレビを消してモニターを見ると雛子ちゃんと愛理ちゃんが映っている。
「はいはーい、今開けるね」
マンションの自動ドアのオートロックを解除して暫く待つと玄関ドアのインターホンが鳴ったので玄関へ向かう。
「陽向葵ちゃんおはよう」
「雛子ちゃん愛理ちゃんいらっしゃい」
「おじゃまします、はいこれみんなで食べてくださいってお母さんから」
雛子ちゃんが紙袋を差し出してきたので受け取る。ちょうどお兄ちゃんが部屋から出てきたので、雛子ちゃんのお土産を預かってもらう。
「
「あ、
「月夜さんお久しぶりです、お邪魔します」
「うん、二人共ゆっくりしていってと言ってもテスト勉強するんだったね、あとでこの頂いたお菓子と飲み物持っていくね」
「お兄ちゃんありがとう、おねがいするね」
「はい、お願いされました、じゃあ3人共勉強頑張ってね」
お兄ちゃんはそう言ってキッチンの方へ歩いていった。
「それじゃあわたしの部屋に行こっか」
部屋へ移動して早速勉強開始、と言っても3人共そこまで成績が悪いわけではないむしろ愛理ちゃんはいつもいい点数をとっている。私の場合は授業を休む時があるのでノートとか色々と中学校に入ってからはお世話になっている。この勉強会も私のために開いてくれたようなものだったりする。
途中でお兄ちゃんがお菓子とジュースを持ってきたので少し休憩を入れたりしながら勉強を進める、撮影などで休んだために抜けていた部分を雛子ちゃんと愛理ちゃんに教えてもらいながらお昼前にお勉強会はお開きになった。
そろそろお昼かなというタイミングで部屋がノックされたので「はーい、開けて大丈夫だよ」というとお兄ちゃんが扉を開けた。
「勉強は終わったかな? お昼用意したから雛山さんと小雛さんもよかったら食べていってね」
「えと、それじゃあお言葉に甘えてお昼頂きます」
「はい、ありがとうございます」
お兄ちゃんが部屋を出ていくのを見送る。
「ふっふっふっふ、今日はね私がリクエストしたお兄ちゃんの特製のオムライスなんだよ(どやぁ)」
「さすが陽向葵ちゃん、もっとどやってもいいよ」
「そうでしょさすがでしょ」
「はぁ、お馬鹿な事してないで行きましょ、お兄さんをおまたせするのも悪いでしょ」
「確かに愛理ちゃんの言う通りだね」
3人連れ添ってダイニングへ向かうとお母さんも起きていたようで席についている。お母さんと雛子ちゃん愛理ちゃんがお互いに「お久しぶりです」とか「陽向葵と仲良くしてくれてありがとうね」などと挨拶を済ませ全員席に着く。
「「「いただきます」」」
まずは一口、甘い卵の外装と中のケチャップで色付けされたご飯を一緒に食べる。美味しい、これだよお兄ちゃん特性のオムライス。
「お兄ちゃん美味しいよ」
「はい、これはお店に出してもいい出来だと思います」
「お兄さんホント美味しいです」
「ふふふ、良かったわね月夜みんなに大好評よ」
「みんなありがとうね、美味しいと言ってもらえて嬉しいよ」
お兄ちゃんがキラキラした笑顔を振りまいてくる、もうそんな顔するから雛子ちゃんも愛理ちゃんもフリーズしちゃったじゃない。
「ほらほら、雛子ちゃんも愛理ちゃんも止まってないで食べようよ」
「「あ、うん」」
そんな物欲しそうな顔でこっちを見てもお兄ちゃんはあげないんだからね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます