新型寝台車の乗り心地
第4話 まずは、互いに紹介から。
こちらの真鍋照三先生は、私が姫路におったときの同僚で、法務官をされておいででした。京都帝大を出て裁判官に任官されたが応召されて、それで法務大尉までなられていました。
戦後は裁判官に戻らずに弁護士になられて、今高松市内で開業されておられます。こちらの川中勉さんは、現在国鉄四国総局の営業部長をされております。
それから真鍋先生と川中さん、こちらは堀田繁太郎先生で、現在O大学理学部物理学科の教授をされています。実は姫路の連隊に私がおった時、彼は大学院生でして、思うところおありで志願して来られましたが、先方の京都大学の研究室の教授さんに電報を打たれまして、御引取願いました。
その時の連隊の担当者が、この私でした。堀田さんとは、戦後、ある場所で偶然にも再会しまして、それからの御付合いです。
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全員を知る山藤氏が、4名揃ったところで軽く相互に紹介。改めて各々自己紹介の後、早速注文に。まずは、生ビールをジョッキ4杯。
乾杯を終え、まずは一杯。つまみの料理が次々くる。
軽く飲みつつ、この度の東京行きの経緯を山藤氏がかいつまんで話す。
実は、真鍋さんとはたまたま東京に出る日が一緒だったので、行きの急行瀬戸の新しいB寝台車に乗ってみようとお誘いして、それで御一緒しました。
真鍋さんは東京に出向かれるような折は寝台をできるだけ取らずに座席車で仕事しながら向かわれるような方でしてね、折角ですから新しい寝台に乗ってみませんかとお誘いしたら、山藤君がおっしゃるならぜひということで、お付合いいただきました。
真鍋さんは宇野からすでに乗られていまして、私は、岡山で同じ車両の下段の向かい合わせの場所に合流しました。何とか、うまいこととれました。
真鍋さんの後ろの寝台の下段に国鉄の川中さんがおられまして、なんでも真鍋さんとはお知合いだとのことで御挨拶いたしまして、それで、岡山を出て間もなく、食堂車に参ることとなりました。
私たちの寝台は食堂車の丁度手前でして、そう歩かずに済みましたよ(苦笑)。
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