第28話 休戦日 1

 2023年6月7日・水曜日の朝。


 米河氏は、朝一度起きて、もう一度寝なおした。

 再び起きたのは、6時30分。

 よつ葉園にいた頃、カッコウのレコードで起こされていた時間帯。


 体が、なぜか軽くなったような気がする。

 いささか病み上がりのような、身体の重しが取れたような状態。

 ちょっとフラッとするけど、なぜか気持ちよさも含まれている。


 こういう時には少しばかり動くに限る。

 早速、自宅アパート前の自販機の空缶入れに、ビール缶と麦茶のペットボトルを処分すべく歩いて往復。

 外はすでに、快晴。

 東側のベランダ口から、朝日がどっと舞込む。こんな状態で朝寝はできねぇよな。

 かくして彼は、ペットボトルの珈琲をすすりながら朝のルーティンを淡々と行っている。これまでの最終戦争の弁論記録を再度検証することも、それに含まれている。

 

 そんな、休戦日の朝。

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