第八話、王女様視点
荒縄で身体を
けど、この盗賊達がただの
けど、あくまでそれもうわさ話でしかない。信頼性の
だけど、こうして実際に目にすれば。そして実際に
今、この状況でわざわざ私を
「んぐぅっ⁉」
運ばれた洞窟の中、私は荒っぽく
けど、それを寸でで
盗賊達をなけなしのプライドをかき集めて
「頭あ、この王女様は後であの方に
「ああ、そうだな。後で必ず
「へへっ、じゃああの方に差し出す前にちょろっとだけつまみ食いしてもよろしいのですかい?」
「…………本来は
「へへへっ……」
ぞっとするような悪意に
そんな目に
更に嗜虐心に掻き立てられたような顔をしてこちらへ
「んんっ⁉んーーーっ‼」
「へへっ、
私の心が
そして、そのまま盗賊が私に
「ぎゃあっ⁉」
「な、何だあ⁉」
「だ、誰だ貴様はっ‼」
盗賊の一人が切り倒され、
その勇者様が私に組み付いている盗賊の
そんな勇者様に、盗賊団の頭は僅かに笑みを
「お前がカルロだな?お前も
「やれる物ならやって見ろよ」
「そうさせて貰おう」
そうして、次々と
けど、そんな盗賊達を相手に勇者様はそれでも
そんな時、物陰に
「危ないにゃっ‼」
そんな勇者様の危機を、一匹のケットシーが木製の
ケットシーは盗賊を相手にしながら、勇者様に叱責を飛ばす。
「カルロの
「……分かった」
そうして、一人から更に一匹増えた事で余裕を
そして、そうこうしている内に盗賊団は
「……くっ。
「さあ、
「もはや此処まで。なら、素直に
何か、白い玉のようなものを
何も見えない中、誰かの足音が
「くそっ!何も見えない!」
「煙幕にゃ!ごほっごほっ!」
そうして、やがて白煙が
どうやら全員もろとも
ほっと一息つく勇者様。けど、それもつかの間だった。
複数人の足音が響き、そのまま駆け付けた騎士複数人と一人の青年。
その青年の顔を私は知っていた。私の兄、アル=グラン=アリシエルだ。
兄は場の状況をじっくりと見た後、やがて騎士達に一つの
「其処の男とケットシーを
「はっ!」
どうやら、
勇者様とケットシーには、後で
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