第19話 入試の日、君が助けた受験生の名前は──

 帰路につき始める人たちを横目に、僕は写真部の部室の前に到着していた。遠くから聞こえる喧騒を背に、僕は一度大きく息を吸って部室のドアを軽く三回ノックする。

「はいー、もう発表時間は終わったと思いますけど……って、都賀君。来ていたんだね」

 突然の来訪者に軽く驚く小岩君。どうやら、もうすでに後片付けを始めていたみたいで、パネルに貼りつけていた写真を一枚ずつ取り外している最中だったようだ。


「……ごめん、ほんとはもっと早く見に来るつもりだったんだけど」

「市川さん? ほんと、仲良いよね、市川さんと」

「……ま、まあ、そんなところ」

「楽しそうだよなあ、ああいう子と仲良いって」

「……楽しいは楽しいけどそれと引き換えに胃痛も絶えないからなんともかな」

「ははは。実感がこもっている。今から写真外すところだったけど、最後に回しちゃうよ。それまでだったら見ていていいよ」


 小岩君は苦笑いを浮かべつつ、外しかけていた写真をペタ、とパネルに戻すと、机の上に置いていたチラシとかペットボトルのお茶とかを後始末に移った。

「……ありがとう」

 彼の言葉に甘えて、僕は飾られていた写真を一枚一枚じっくりと眺めていく。見た感じ、やっぱりというか風景を切り取った写真が多く、人物が映りこんでいるのは部の仕事として取った部活の様子とかそういったものくらいか。


「これ、全部小岩君が撮ったの?」

「少しだけOBの先輩が送ってくれたのも混ざっているけど、九割くらいは僕が撮ったのだよ」

「へえ、これだけの量を……」

「別に、一年で全部撮ったってわけじゃないよ? 去年一昨年に撮ったのも入っているから」

 ……だとしても、ぱっと見百枚近くは飾られているだろうか。その一枚一枚、全く同じ写真は存在していない。


「にしても、好きなんだね、写真」

「親が写真好きでね。気がついたら僕も一緒にカメラを構えるようになってた」

「……風景写真ばっかりなのは?」

「それ、聞いちゃう?」

 澄み切った青空から、どんよりとした雨雲模様。はたまた、雨上がりに架かる虹だったり、空に溶けていく風船だったり、色々だ。


「人を撮れるほど、コミュ力なかったから。ひとり隅っこで空にカメラ向けているだけで、全然楽しかったんだ」

 机の上の片づけも終わった小岩君は、ちょっとだけ廊下に出て、ドアに貼っていたポスターを剥しては丸めて本棚にしまう。

 あまり無駄話をしている暇はない。時間は二時間しかないんだ。それまでに、帰宅するつもりでいる小岩君をなんとかして後夜祭に残ってもらわないといけない。


「後夜祭、行かないんだって?」

 なので僕はシンプルに、本題に入ることにした。写真を見終わり、空いている席に座って僕が後夜祭に言及すると、ピクリと肩を震わせた彼は、何か張りついたような笑みを被せながら僕のほうを振り向いた。

「う、うん。行っても見るものないし。学校祭に来たのも、写真部の展示するためだけだったし、もういいかなって」

「……まあまあ、そんなこと言わずにさ。せっかく最後の学校祭なんだし、ちょっとくらい見ていかない?」

 僕がそう言うと、これまで穏やかだった小岩君の口調は一転、低く陰鬱としたものに変わる。


「……何かするつもり? 都賀君」

「…………。そうだけど」

 ここで嘘をつくのは誠実ではないし、ついたところで意味がない。開き直ってあっさりと僕は彼の問いに対して肯定する。

「……榎戸君にも聞かれたけど、それって、酒々井さん関係かな。プログラム見たけど、サッカー部、後夜祭に出るらしいね」

「……そうみたいだね」

「最近、都賀君も榎戸君も、平井さんも市川さんもなんか裏で動いているみたいだし」

 写真以外の復元作業は終わったらしく、一度僕に目で「外してもいい?」と尋ねたので、


「いいよ、ひと通りは見させてもらったし」

 と答え、後片付けを進めてもらう。

「僕のためとかだったら、別にもういいんだ。酒々井さんのことは綺麗さっぱりなかったことにしているから。もうなんとも思っていないし、謝って欲しいとも思ってない」

「……小岩君のためではあるけど、小岩君のためだけではないんだよね」

「……どういうこと? 酒々井さんのためとでも言いたいの?」

「包み隠さず言うなら、そうだね」

「……何? 今度は都賀君が酒々井さんを使って僕に何かしようっていうの? さすがにそれをやられたら、どうかしちゃう気がするけど」

「大丈夫。別に小岩君に危害を加えるつもりはないんだ。それは約束する」

 パネル一枚分の写真を剥し終わって、彼は一度外した写真を空いたお菓子の缶にしまう。


「……じゃあ、どうするって言うの?」

「それを知るために、後夜祭に行って欲しいんだ。僕は」

「……今更、何を言うんだよ。僕はもう何も聞きたくなんてないよ」

「行きたくないのはわかる。でも、お願いだよ、もう一回だけ──」

「──いい加減にしてよ! もういいって言ってるだろ!」

 二度、僕が懇願した瞬間。堪忍袋の緒が切れたのか、とうとう小岩君は声を荒げた。それに合わせて、写真を外すペースも急に上がる。


 やっぱり、一筋縄ではいきそうにないか……。予想はしていたけど、いざ直面すると、どう彼の決意を崩すか悩みどころだ。

 片付けのペースが上がったことで、みるみるうちに写真部の展示は解体されていって、とうとうほとんど元通りの状態に戻ってしまった。これで、後はもう帰るだけ、になるのだろうか。


「……ごめん。ちょっとパネルだけ生徒会に返してくる」

「え、あ、う、うん」

 いや、そんなことはなかった。写真を貼りつけていたキャスターがついた掲示板をカラカラと転がして、小岩君は一旦部室を後にした。

 ひとり残された僕。このままでは失敗するのは明らかだった。


「……何か、ないかな……」

 ふと、部室を見渡すと、写真部の備品のパソコンと、高性能そうなプリンターに大量の写真用紙が目に入った。

 もしかしたら、小岩君の写真がこのパソコンに残っているかも。

 しかも、パスワードはかかっておらず、誰でも自由に利用できる状態になっていた。


「……ごめん、小岩君。見るよ」

 誰もいない空間に、ぼそっと小さく謝った僕は、マウスカーソルを移動して、「小岩正志」と書かれたフォルダをダブルクリックする。

 フォルダは、きっちり日付毎に綺麗にまた小フォルダに枝分かれさせていて、見やすい状態になっていた。だから、すぐに気づくことができた。

「……この日付」

 それは小岩君と酒々井さんがデートに行った日。あの日も、確かに彼はカメラを構えていた。


 もしかしたら、そんな一縷の思いにかけてそのファイルをクリックすると、いくつかの写真がすらりとウィンドウのなかに並べられた。

 サムネイルで、クリックせずともどんな写真が保存されているかはわかるので、目を凝らしてみると、

「……あった」

 僕が望んでいた写真が、確かに残されていた。

 僕はその写真のデータにカーソルを合わせ、ポップアップで表示される詳細も確認する。そこには、データの種類と、容量と、そして──


「──ごめん、もう後片付け終わるから……って、ちょっ、な、何勝手に見ているんだよ!」

 そこまで追いかけたタイミング、グラウンドのほうから何やらマイクの声が微かに聞こえて来たと思うと、部室の扉がスライドされ、ひと仕事終えた小岩君が戻ってきた。当然、パソコンを見ている僕も視界に入るわけで、すぐに近寄っては、僕の手からマウスを奪い、開いていたフォルダを全部閉じてしまう。


「……何がしたいんだ、本当に」

 彼はパソコンの置いてあるデスクに両手をついて、項垂れる。

「頼まれたんだ。君のことを、幸せにして欲しいって」

「へ? な、なんで」

「……もう一度聞く。後夜祭に行くつもりはないんだね?」

 彼の問いに今度は答えることをせず、話を続ける。


「……ないよ。言ったでしょ? 行ったところで見るものもないって。僕とは縁が遠い人ばっかり出る後夜祭なんだから」

 それに、と小さく漏らし、

「正直、イケているグループの人たちのこと、今は見るのも嫌なんだよ。全員が全員、そうだとは思わないけど、今はどう頑張ったって、あいつらの顔を思いだしちゃう」

 どうしようもない本音を、僕に告げた。


「……榎戸君も同じ?」

「それは違う」

「でも、僕から見れば榎戸君も十分『一軍』に入りそうだけど」

 サッカー部で、高身長で、顔も性格も良くて。どう見たって一軍だ。こんなの。僕だって普通だったら縁がない人だよ。


「……詭弁だよ、そんなの」

「まあ、榎戸君に関しては詭弁だろうね、それは謝るよ、ごめん」

「……何もかも望みすぎたんだよ、あのとき、酒々井さんに告白されたのも真に受けたのがいけなかった。僕に彼女なんかできるわけがないのに」

「それはどうかな」

「だって、そうだろう? あんないい子がっ」

「前々から気になっていたけどさ。……酒々井さんのこと、悪くは言わないんだね」

 僕は一度、小岩君の話を遮った。榎戸君が僕に怒った後、ふたりで話したときも、小岩君は酒々井さんのことをいい子と言った。


「……あんないい子なのに、これだけの酷いことをするんだね」

 普通なら、どう思うだろうか。もちろん、首謀者の千葉君たちにヘイトが集まるのは当然だけど、やらされた身とはいえ、酒々井さんだって顔も見たくないほど嫌ってもおかしくないのではないだろうか。

 それが、あろうことかいい子呼ばわりだ。可愛い、だけではなく。可愛くていい子。そんな単語、人間性をプラスに評価してなければ、出るはずがない。「いい人」じゃあるまいし。


「っ、そ、それはっ……」

「……はっきりしてないんだよ。小岩君は。きっぱり清算しようと口では言っているけど、その裏実行犯の酒々井さんはいい子と言う。彼女の気持ちがどうあったとしても、君のことを騙した、言わば悪女だよ? そんな子を、いい子? お人好しもほどほどにして欲しいよ」

「……な、何が言いたいんだ」

「……好きとまでは僕の口からは言わない。でも、好ましくは思っていたんじゃないか? 酒々井さんのことを」

「そ、そんなわけっ」


「じゃあなんで、酒々井さんのことをいい子って言うんだ? 偽りの交際期間に優しくされたから? 彼女っぽいことたくさんしてくれたから? 全部全部嘘だったのに?」

「ぅ、くっ……」

 痛いところを突かれたみたいで、小岩君はまともに言い返すことができず、ただデスクの上で握りこぶしを震わせながら作っているだけだ。グラウンドでは相変わらず賑やかな様子が部室にまで伝わっていて、時折生徒の歓声が遠いここまで響いていたりする。


「本当は、信じたかったんじゃないの? 酒々井さんのことを。彼女と過ごした、二週間を」

「ち、違う、そんなはずは」

「教えてよ、なら。酒々井さんのことをどう思っているか」

 それでも抵抗する小岩君に、僕は追及の手を止めない。

「っっ、さ、最低な女の子だって思っているよ、あんな子のこと、もうどうだっていいんだ、さっきからそう言っているじゃないか!」


 振り絞るように紡がれた彼の答えは、しかしどう見たって震えた声は嘘にまみれていて、目をつぶって辛そうな表情をしていることからもそれは明らかで。

「でもそうなんだよ、最低だろうがなんだろうが、僕が自分のことを好きになってくれる女の子がいるって期待した時点でもう間違っていてっ」

「……あのさあ」

「え、え?」

「……その意味もない自虐、いい加減やめてくれないかなあ」


「い、いや、だって」

「だっても何もない。今僕が話したいのは、君のことを他人がどう思っているかじゃなくて、君が酒々井さんのことをどう思っているかってことなんだよ。自虐なんて関係ないの。で、さっき酒々井さんのこと最低だって言っていたけど、それ、嘘でしょ」

「う、嘘なんかじゃ」

「ダウト」

 僕はマウスを再び手に取って、さっき開いていたフォルダを流れるように開く。


「あっ、やっ、やめっ」

 目的のデータをダブルクリックして開くと、モニターに、小岩君と酒々井さんのツーショットが映し出される。

「……じゃあ、なんでこの日の写真がまだ残っているの? 小岩君の言うように、酒々井さんは最低だと思うよ。そんな子が映った写真をどうしてまだ、削除していないんだ」

「た、たまたま、忘れていただけで、こ、これから消すつもりで」

「それもダウト」


 予想していた言い訳に、すかさず僕はプロパティ画面に遷移して、最終更新日を画面に映し出す。そこには、はっきりと三日前の日付が記されている。

「写真の最終更新日。これ、三日前だよね。じゃあ、少なからず三日前にこの写真を削除する機会はあったってことだよね? なのに、そうしていない」

「っ……こ、これはっ……これはっ……」

「言ったろ? 本当は信じたいんだよ、酒々井さんのことを。でも、もう裏切られるのが怖いから、そうやって自分を誤魔化して、守ろうとしている」

 まだ何か、反論を探しているのかもしれない。小岩君は、パクパクと口を開いて何か有効な言葉を探している。


「……それを、はっきりさせるために、僕は君に後夜祭に行って欲しいんだ」

「は、はっきりって、後夜祭で何をしようって言うんだ」

「行けばわかるよ」

「い、行けばわかるって、そんな曖昧な言葉で誤魔化さないでよ」

 ……なかなか折れてくれないな。まずい、もうとっくのとうに後夜祭は始まっている。サッカー部の出番まで、もう三十分もない。そろそろ目処を立てないと、これまでの努力が水の泡になってしまう。


 ……もう、仕方ない。これは最後の手段にとっておいたんだけど、背に腹は代えられない。

「……あのさ。聞いたよ。登校中、重たそうに荷物を運んでいるおばあちゃんを見つけたら、それを手伝ってあげておかげでテストに遅刻しそうになったって」

「え、え? き、急にどうしたの? そんなこと……」

「部活帰りに公園寄ったら、親とはぐれたっていう子供の面倒を見て、両親のこと探し回ったとか」

「だ、だからどうしたの」


「休みの日に写真を撮りに出かけたら、結婚指輪を落としたというお兄さんに出くわして一緒に町中をはいつくばって探してあげたり」

「な、なんでそれを都賀君が……」

「それに。友達の幼馴染が何か悩んでいる、と気づけば近くにいた僕に相談をもちかけたし、実際に協力までしてくれた。さらに写真部の存続のためっていう理由はあるにせよ、入試の運営を手伝ったりもしたみたそうで」


 **


「不躾なこと聞くけどさ。なんで小岩君のこと、好きになったの?」

 ネタバラシの日の、一時間目の屋上。僕は、酒々井さんにそんなことを聞いていた。

「……優しいんです。先輩は」

 酒々井さんは、悩むことなく、答えを一言で言いきった。


「優しい男だったら、いくらでもいると思うけど。それこそ、一時期誤解された榎戸君とか」

「確かに榎戸先輩も優しいですよ? でも、榎戸先輩は、優しくする人をちゃんと選んでます」

「小岩君は?」


「……先輩は、困っている人を見ると放っておけないんです。それが見知らぬ他人であっても。不器用過ぎですよね。そんなことしたって、見返りを得られるわけじゃないのに。せいぜい、貰えるのは『ありがとう』の一言くらいですよ?」

「……まあ、そうかもね」

「でも、先輩はそれで十分なんです。見返りなんて必要としていない。端から見れば、効率悪い生きかたをしているかもしれない。でも──」


 **


「──自分がどうなろうと、困っている人がいたら助ける。そんな素敵な生きかたをする。それが、小岩正志っていう人間だろう?」

「さ、さっきから何を」

「その手伝った入試の日。君はひとりの受験生が失くした受験票を見つけ出して助けたはずだ」


「……まっ、都賀君がそのことを知っているわけが」

「その受験生は絶対絶命の大ピンチから助けてくれた君の名前も聞くことも、お礼を言うこともできないままになってしまい、桜坂高校に入学した」

 僕の話が進むにつれ、みるみるうちに小岩君の表情は桃色に色づいていく。

「彼女は君のことを色々と調べ、名前と、クラスと、所属している部活、どんな人柄なのかまでは突き止めることができた。でも、勇気を出すことができずに、声を掛けることができないまま無為に時間が流れてしまった。そして」


「もういい」

「あろうことか助けてくれた恩人との再会が、あんな最低最悪な形になるなんて、夢にも思ってなかった。いや、夢ならば醒めて欲しかっただろう」

「も、もういいって!」

「……初めましてなんかじゃない。お久しぶりです、だったんだ。入試の日、君が助けた受験生の名前は──」

「ちがっ、そんな都合のいい話があるはずっ」


 瞬間、僕はゆっくりと息を吸い、一小節ほどの余韻を作った。それは、彼女の名前をより正確に伝えるためであって、


「──酒々井小春。その子だったんだよ」

 彼の気持ちを、揺り動かすには、十分だっただろう。


「果たしてそんな恩を感じている子が、心の底から君を騙そうと思って、あんな酷いことをするだろうか? 君の言う、『最低な女の子』たりうるのかな?」

「……いや、だって、そ、そんな、そんなわけが……」

「これは全部酒々井さん本人から聞いた話だ。それでもなおも全部彼女の作り話だと一蹴して、酒々井さんのことを最低な女の子だと思って残りの高校生活を過ごしたいのならもう僕が言うことは何もない。……でも、少しでも、君が彼女のことをいい子だと思っていたように、酒々井さんのことを信じたいって思っているなら」

 そこで一旦言葉を切った僕は、立ち上がって、小岩君に向かって頭を下げる。


「頼む。後夜祭に行ってくれないか」

「……ぁ、ぁ」

 スマホで現在時刻を確認する。もう、残された時間は僅かだ。

 あとひと押し。もう、ちょっとなんだ。

「……困っている女の子がいるんだぞ! 行かなくてどうするんだよ! 小岩正志!」

 迷っている小岩君の背中を押すため、あえて大きな声を出して僕は彼に発破をかけた。


「っ、く、わ、わかったよ! 行くよ! 行けばいいんだろ!」

 踏ん切りがついたのか、小岩君は部室を飛び出しては、不格好なフォームの全力疾走で、生徒玄関のほうへと向かっていった。

 サッカー部の発表まで、あと三分くらいだ。

「……保険をかけておくに越したことはないか」


 僕は、ポチポチとスマホを操作しては、榎戸君に一通のラインを送る。ほどなくして、「了解」という至極短い返事が。

「……さて、僕はここでお留守番してますか」

 さすがに、部室の鍵を開けたまま放置するわけにはいかない。貴重品だってあるわけだし。だから、後は頼んだよ。みんな。


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