Lektion10-02:仮想戦記の紡ぎ方・大東亜編ノ二
「利根のカタパルトを直しにスパナ1本もってミッドウェー海戦の前夜にタイムスリップしたところで太平洋戦争が勝てるわけねーだろ」
……pixivの某氏の項目に記述されている、某氏の発言の意訳(らしい)が冒頭に載っけられた理由とは、言うまでも無く某氏には敵いそうにない中で、それでも勝負し続ける意味、というものを記述したいと思う。というか、まあはっきり言って仮想戦記において某氏……つまりは、佐藤大輔氏(先生と書いたら殴られるらしいし、そもそもわたしは衛藤ヒロユキ先生と「元」主治医である20年来の付き合いのあった方以外を「先生」とは呼ばないように心掛けている。教職員?論外。)には勝てる者は存在しないだろう。無論、未完癖を考えたら、それなりに勝負はできるかもしれないが、わたしは仮想戦記、否、架空も含めた戦記作品において活版印刷に限って言えば(webノベルを含めると、それなりに良い勝負をする人物は存在する)佐藤大輔以上の作家を未だ見たことがない。それだけに、多くの未完を引き連れて泉下に旅立ったことが残念でならないのだが、つまりは、仮想戦記の役割というものは自然と理解できるだろう。そういう意味では、たとえベストセラーと謳われようが、衛藤先生の弟子がコミカライズしようが、どこぞの支那びいきなど読むに値しない。読んだことがあるから言える。あれはただの支那びいきで毛唐コンプレックスをこじらせただけの老害だ。誰とは、さすがに武士の情けもあって言うまいが。どこぞの支那びいきのキャラクターなど、所詮はキャラクターに過ぎないが、佐藤大輔氏の作品のキャラクターは、しっかりと「人物」を記述している。無論、わたしなどでは敵いようもない、偉大な作家である。
だが、ある武器をもってのみ、わたしは佐藤大輔氏に勝てることができる。それは「生きていること」、そして「大長編を終わらせることに成功した経験」である。無論、蟷螂の斧に過ぎないが、この経験と生存しているというフラグ管理をのみ、わたしは現状の佐藤大輔氏に勝っている。
作品の死とは、究極の所作者の死を以て行われる。無論、生前に完結させた場合は別だが、別人が記述した時点でそれはオギリナールではなく、よくできたコピーに過ぎない。そういう意味では、AIの記述した、あるいは描いたものは、所詮ただのデータの集合体に過ぎない。たとえ、それが人間の行った業よりも美しく見えるとしても、所詮は魂の籠もっていない、ただの演算結果である。極論を言ってしまうと、AIは0と1の集合体以外は、何も作り出せない。それを人間が観察し、そして評価することにより初めてAIは意味を持つ。ゆえに、AIが叛乱を起こそうとしても、人間が未然に防ぎ、万一発生したとしても最後には人間が勝つだろう。否、勝たねば人間の人間たる矜持はあり得ない。
「意味」を持つのは、今のところ観測できる範囲では人間だけなのだから。
さて、というわけで「利根のカタパルトを直しただけでは勝てない」戦というものの勝利方法について記述したいと思う。
まず、大東亜戦争を勝つためには「精神論的存在」を廃する必要がある。そして、その方法とは実は割と簡単なものが存在する。
無論、日本人の宗教観念を変更させるのは容易なことではないし、そんなことをやろうと思えばそれこそ太古の昔から設定を変更するレベルになりかねないため一点のみを以てその変更点をぐるりと変えてみたいと思う。……流石に、180度の回転は難しいだろうが、少し設定を弄るだけで、容易にコペルニクス的変更を行いうる要点というものは、案外存在する。
以下に、戦犯(そんなものは存在しない、しているならばアメリカ合衆国をはじめとした連合国からつるし首が出ていないのはおかしい)ならぬ敗凶的存在とそれに対応する改変点を並べてみたいと思う。
・空虚な精神論 ―― 一向一揆
・軍人蔑視(戦前版) ―― 穢れという概念
・日独同盟 ―― 「リットン調査団」という「イギリスの背信」について
・全か無か ―― パーフェクトゲームという成功体験
・欽定憲法という罠 ―― 明治帝と元勲
・統帥権問題 ―― 政治屋の失策
・教育的欠陥 ―― 元勲と昭和将校の違い
・共産主義の存在 ―― やりすぎた、あるいは詰めの甘い明石大佐
以後、一つずつ詳細については記述していこうと思う。
カタパルトを直した程度で勝てない、そして物理的現象を変擦るのは難しい。なれば、負けないために今からなにをするか。
現在現代に通じるものも、存在するのではないか、と思う。
……まあ、最終的にはアメリカ合衆国を核の灰まみれにしたいという願いは変わってませんけどね!
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